リモート デスクトップ サービス構築に関するよくある問い合わせ

こんにちは。

本記事ではリモート デスクトップ サービス (以下 RDS) を構築するにあたり、
よくあるお問い合わせについてまとめています。
既に公開されている RDS の概要、構築手順などと併せて構築時の参考として頂ければ幸いです。

- リモート デスクトップ サービスの概要・構築情報
 
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc725560(v=ws.11).aspx
 
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh831447(v=ws.11).aspx
 
/ja-jp/windows-server/remote/remote-desktop-services/welcome-to-rds

 

- 良くあるお問い合わせ

1. RDS 構築に必要なハードウェア (システム) 要件について

2. RDS の基本的な構築手順について

3. RDS をワークグループで構築する場合のサポートについて

4. RDS で使用されるポートについて

5. ライセンス サーバーを指定する際の注意点について

6. RDS CAL のインストールや管理について

7. RDS CAL の問い合わせについて

8. 多段 RDP のサポートについて

9. RDS のサイジングガイドについて

10. 認証プロキシを介した RDP および RemoteApp 接続について

 
* 各回答については記事掲載時のものとなり、サポートが終了されている OS については
考慮されていない事がありますのでご了承ください。


 
1. RDS 構築に必要なハードウェア (システム) 要件について
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Windows Server OS が起動できる環境であれば、RDS 環境を構築するにあたり
特別なハードウェア要件はありません。
現在サポートされている Windows Server の全バージョンで共通事項です。

- リモート デスクトップ サービスの概要
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh831447(v=ws.11).aspx
*ハードウェア要件参照


 
2. RDS (セッションベース) の構築手順について
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Windows Server 2008 R2 と Windows Server 2012/2012 R2 向けに
RDS の概要、基本的な構築手順が公開されています。
また Windows Server 2012/2012 R2を対象とした、画面キャプチャ付きの構築手順を
ブログとして公開しており、Windows Server 2016 についても同様の手順で構築が可能です。

- リモート デスクトップ サービスの概要・構築情報
Windows Server 2008 R2:
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc725560(v=ws.11).aspx
 
Windows Server 2012/2012R2:
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh831447(v=ws.11).aspx
 
Windows Server 2016:
/ja-jp/windows-server/remote/remote-desktop-services/welcome-to-rds

- Windows Server 2012 標準的なリモート デスクトップ サービス環境構築手順について
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2014/07/08/windows-server-2012-2/
 
3. ワークグループで RDS (セッションベース) を構築した場合の影響について
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RDS の構築は、ドメイン環境を前提として情報を多く公開していますが、
ワークグループで RDS を構築した場合においてもサポートされています。

ワークグループで RDS を構築する場合、RD セッションホストは単体で利用する事になるため、
冗長構成とすることはできません。
また Windows Server 2012 以降は、サーバー マネージャーからの管理機能 (GUI 管理) が
行えないなど、機能に制限が設けられます。

以下は PowerShell で RDS を構築する手順となります。
Windows Server 2012 以降、ワークグループで RDS を構築する場合に参考にして頂ければと思います。

- Windows Server 2012 リモート デスクトップ環境の構成について
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2012/12/27/windows-server-2012/
 
4. RDS で使用されるポートについて
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RDS で使用するポートについては、以下公開情報にまとめられています。

- リモート デスクトップ サービス環境で使用するポートについて
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2017/01/17/rds-ports-2/
 
5. ライセンス サーバーを指定する際の注意点について
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RD セッションホストと、ライセンス サーバーは、同一のワークグループや、ドメインで
構成する必要があり、混在環境で利用する事はサポートされていません。
例えば RD セッションホストがドメイン、ライセンス サーバーがワークグループといった
環境はサポート対象となりませんのでご注意下さい。

以下の構成のみサポートされる環境となります。

・ 同一のワークグループ
・ 同一のドメイン
・ 双方向の信頼関係で結ばれたドメインまたはフォレスト

- Best practices for setting up Remote Desktop Licensing (Terminal Server Licensing) across Active Directory Domains/Forests or Workgroup
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/2473823
 
6. RDS CAL のインストール方法や管理について
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リモート デスクトップ サービス クライアント アクセス ライセンス (RDS CAL) の
インストールは次の 3 つの手順が用意されています。

1. 自動接続 ・・・・・ ライセンス サーバーからインターネット接続が可能な場合に利用できます。
2. Web ・・・・・・・ 次の URL にアクセスして、CAL の発行手続きを行います。 https://activate.microsoft.com/Default.aspx?locale=ja-jp
3. 電話 ・・・・・・・ Microsoft クリアリング ハウスに連絡し CAL の発行手続きを行います。

- リモート デスクトップ サービス クライアント アクセス ライセンスをインストールする
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc725890(v=ws.11).aspx

- クリアリング ハウス
受付について: 0120-801-732 / 9:00 - 17:30 (土日祝日、弊社指定休業日を除く) * 2017 年 7 月記事掲載時
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/875462

また管理面では以下にユーザー CAL と、デバイス CAL の動作の違いや発行条件についてまとめられています。

- RDS (TS) CAL について
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2014/11/03/rds-ts-cal

- RD セッション ホスト サーバー とRD ライセンス サーバーの内部動作を知る
https://blogs.technet.microsoft.com/askcorejp/2015/10/09/rd-rd-2086
 
7. RDS CAL の確認について
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RDS CAL をインストールするためには、ライセンス コード (25 桁) や契約番号 (7 桁など) が
必要となりますが、RDS CAL の入手 (購入や特典など) によって発行方法が異なります。
ライセンス自体のお問い合わせについては、以下 VLCC にて承っておりますのでご確認下さい。
また、お客様側のライセンス管理部門がある場合は、そちらでもご確認をお願いいたします。

- マイクロソフト ボリューム ライセンス コールセンター (VLCC)
受付について: 0120-737-565 / 9:00 - 17:30 (土日祝日、弊社指定休業日を除く) * 2017 年 7 月記事掲載時
https://www.microsoft.com/ja-jp/licensing/contact-us.aspx
 
8. 多段 RDP のサポートについて
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RDP で接続した端末から更に別の端末へ RDP する “多段 RDP” は RDP8.0 より
制限付きでサポートされています。

例: クライアント A > サーバー B > サーバー C (全てのコンピューターは RDP 8.0 以上)

サポートされる接続はサーバー C までとなり、サーバー C から更に RDP を行う事はサポートされません。
また多段 RDP でサポ―トされるのは、基本的な RDP 接続のみとなり、サーバー B と サーバー C 間の
リダイレクト機能はサポート対象に含まれませんのでご注意下さい。

- Running a Remote Desktop Connection session within another Remote Desktop Connection session is supported with Remote Desktop Protocol 8.0 for specific scenarios
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/2754550
 
9. RDS のサイジングガイドについて
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RDS は利用するサービスによって求められる要件が変わるため、画一的なご案内は出来ません。
例えば、リモート デスクトップ や RemoteApp で Excel を利用する環境と、
IE で動画を表示する場合は、求められる要件は異なってきます。

参考とはなりますが、以下の公開情報も用意されています。
要件に合わせて評価テストを行って頂き、サイジング目安を判断頂ければと思います。

- Windows Server 2008 R2 SP1 の RD セッション ホストおよび Microsoft RemoteFX のキャパシティ プランニング
https://download.microsoft.com/download/A/E/E/AEE93FDD-098B-4C07-8DB3-1B76053235AC/Capacity_Planning_for_RD_Session_Host_and_Microsoft_RemoteFX_in_Windows_Server_2008_R2_with_SP1_j.docx

- Windows Server 2012 環境の Microsoft 仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) 上にプールされた 2,000 台の接続クライアントの仮想マシン コレクションのキャパシティ プランニング
https://download.microsoft.com/download/0/7/b/07be7a3c-07b9-4173-b251-6865ada98e5d/capacity_planning_forvdi_jp.docx

- Performance Tuning for Remote Desktop Session Hosts
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/hardware/dn567648(v=vs.85).aspx

 
10. 認証プロキシを介した RDP および RemoteApp 接続について
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RDP 接続や RemoteApp 接続を行う際、その接続経路に認証プロキシがあり、プロキシを通過するために認証情報が必要な場合には、
RDP および RemoteApp にてその認証情報を入力するための UI 画面を持ち合わせていないため接続することが出来ません。