Windows フィードバック プログラム

Windows Customer Engineering Feature チームのChristina Storm を紹介します。彼女はテレメトリーと呼ばれている、お客様からのデータ収集を担当しています。

以前のブログで、Steven が Windows 7 Feature チームを紹介しました。私は、Windows Customer Engineering チームでお客様からのデータ収集を担当しているプログラムマネージャーです。私たちのチームは Windows Feedback Program を担当しています。Windows Feedback Program は、開発プロセスにおいてお客様から直接フィードバックをいただくための現在いくつかあるプログラムのひとつです。

Windows Feedback Program (WFP) はWindows XP, Windows Vista のプロダクトサイクルを通して何年も行われてきました。私たちは、現在このプログラムをすべての面において Windows 7 に適用できるよう準備を始めています。このプログラムの最も重要な部分は、私たちのウェブサイト、https://wfp.microsoft.comからプログラムに参加し、登録されているたくさんのお客様を通じての調査です。お客様は、まずアンケートに回答してフィードバックするプログラムに参加するか、または自動化されたフィードバックプログラム参加する、あるいはその両方に参加するかを選択できます。そのあと20分ほどのプロフィール調査のアンケートに回答していただきます。このアンケートの結果は、フィードバックを後で分析する時の参考にさせていただきます。私たちのプログラムにはコンピューターの知識レベルに関して広い範囲の方が参加されています。そして私たちは参加者のコンピューター知識レベルが偏らないように常に調整しています。私たちのプログラムのようなフィードバックプログラムに自発的に参加される方の多くは、通常テクノロジーに関して非常に熱心な人たちです。彼らは、消費者向け電子機器、デジタル機器、ソフトウェアの新しいバージョンなどを、製品で出た早い時期から使い始める人たちです。対照的に、PCは仕事をするための道具と考えているお客様は、フィードバックプログラムに参加することをあまり好まない傾向があります。または、私たちは、もっと女性の方にプログラムに参加していただきたいと考えています。

自動化されたフィードバックプログラムに参加されたお客様には、Windows Telemetry チームが開発した自動的にデータを収集するツールをインストールしていただきます。このプログラムのプライバシーアグリーメントには、このツールが収集するデータについて記載されています。

いくつかの例をあげます。

  • Windows およびインストールされ使用されているアプリケーションの使い方
  • コンピューター上のファイルとフォルダーの構成、およびフォルダーに入っているファイルの種類の数、例えばピクチャフォルダにある JPGファイルの数など
  • コンピューターにインストールされているハードウェア、デバイス、ドライバや設定などシステム固有の情報
  • Customer Experience Improvement program (訳注:日本語訳はカスタマ エクスペリエンス向上プログラム) のデータ

集められたデータから、Windows フィーチャーチーム、プランナーやユーザー リサーチの専門家が利用するレポートを作成します。以下のチャートは、次の質問の答えを示しています - 「私たちのプログラムに参加するお客様が彼らの PCの中に保存する最も一般的なファイルタイプは何でしょうか? そしてそれらの保存先として最もポピュラーなものは何でしょうか?」

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この結果は、プランニングを行う上で私たちがお客様のPCに保存されている大量のデータをいかに取り扱うかを検討するためと、私たちがテストラボで現実と同様のファイル数、ファイルサイズそしてPC上のファイルの位置などのテストシナリオを作成する際に役に立ちます。

更にこれらの収集されたデータにより、私たちはプロファイルされたパネリストに基づくレポートを作成することができます。もし、私たちが私たちのプログラムに参加する2、3の異なったプロファイル、例えば開発者によって提供されたデータに基づいた場合や、ゲームプレイヤーによって提供されたデータに基づいた場合、では上記のチャートは異なるように見えるかもしれません。またWindowsに対する理解度によっても違いが生じるでしょう。従って、自身を Windows のエキスパートであると考えているお客様も、PCは何か物事を成し遂げるためのツールであるとしてとらえ、PCに対して自分たちの時間を費やすことを快く思わないお客様も、私たちにとって大変重要です。データに基づいて、私たちは特定のプロファイルのためにある機能性を最適化することを決定するかもしれません。

一般的に、私たちは、Windowsの次のバージョンで何を改善するべきかについてよりよく理解するために、このデータを利用します。これらのサンプルによって彼らのモニターがどう設定されているか見てみましょう。まず、お客様はどんな解像度でPCを使うでしょう?以下の表はWindows Customer Experience Improvement Program(データ提供に合意したすべてのPCをサンプリングしたデータ)に基づく典型的な解像度とその分布をリストしています。(以下の表にはすべての解像度が含まれないので、合計が100%にならない点に注意してください): 

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(約10%のお客様はHD以上の解像度をお持ちです。)

まず気づくことは、およそ10%のユーザーがHDまたはそれ以上の解像度を利用しているということです。いただいたいくつかのコメントの中で、我々のデータは「トップ」か「パワーユーザー」を代表しているのかという質問がありました。サンプルの大きさや、業界をリードする解像度を選択しているユーザーの数を見ると、私はこれが十分にすべてのセグメントを代表しているデータであると合理的に結論づけることができると思います。

このサンプルはとても大きなデータセット(すべてのWindowsのお客様)から取られた、大きなサンプル(データ提供に合意した顧客)であり、従って、セグメント別の研究のために統計学的に有意であるということが言えます。

私たちは、大部分のプログラム参加者が、彼らのディスプレイの最高解像度よりも、表示解像度を下げていることを見出しました。Windows Customer Experience Improvement Programから来るデータと比べてみても、やはり類似した傾向が見られます:1600x1200画面解像度をもつ50%以上のユーザーが解像度を1024x768に調整しています。これは、おそらく、高解像度ディスプレイで小さいテキストを読むことを不快に感じているからでしょう。この解像度変更によるマイナスの影響としては、エディタとウェブブラウザでテキストを読むことが難しいほど、精細さが失われてしまうことです。高解像度ビデオコンテンツは、正しく再現することができません。

これは1600x1200の表示機能があるディスプレイをお持ちのユーザーだけを対象としたデータです:

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(68%のユーザーが、1600x1200の表示機能を持つディスプレイで、それよりも低い解像度を使用しています。)

近い将来のブログでは、ディスプレイの品質向上のために、また、快適に文字が読めるように、Windows7において私たちがどんな対応をしたかについて、Windows Desktop Graphicチームのプログラムマネージャーによる解説をご紹介する事になるでしょう。

私たちはまた、これらのデータを頻繁に活用し、アンケートにご参加いただける方を適切に選別する為に役立てています。たとえば、あるリサーチャーが、バーチャルマシンで動作するアプリケーションのユーザーのみを対象として、オンラインアンケートを送信する事に関心を持つ事もあるでしょう。まず、“アプリケーションの使用形態”のデータを調べ、対象となるユーザーを決め、それから、リサーチャー向けに参加ユーザーのリストを作成します。また時には、ユーザー皆様の全体的な満足度とPCの環境設定情報との関連性を解析するために、私たちは自動的に収集したデータをアンケートの返信情報に結びつける事を行っています。

現時点、私たちの調査パネル参加者の50%が、Windows XPを使用し、50%が Windows Vistaを使用しています。また現在、この調査パネルは、自由にご参加いただける形体にはしておりません。もし、お客様がこのプログラムに参加される事にご興味をお持ちでしたら、こちらのメールアドレスにご連絡ください; winpanel@microsoft.com (件名に“Notify me for enrollment”とご記入ください)。また、Windowsの知識をどの程度お持ちかといった、お客様自身の情報をほんの少しでもご提供頂けるなら、私たちはそのご協力に非常に感謝致します!お客様を参加登録待ちリストに追加し、参加枠が空きしだいご招待差し上げる様、最大限努力致します。

Windows 7のベータ版をリリースした後も、Windows 7 ベータ版をご使用になられているお客様へ対し、調査パネルへの参加のお願いと、調査パネルからのフィードバック収集を行う予定です。なお、ベータへのサインアップのご案内は、Microsoftのこれまでの方法と同様に、https://connect.microsoft.comより実施する予定です。お見逃しなく!

-- Christina Storm