会議が多すぎ!? AI が働き方改革の質についてアドバイス

 

Office 365 はマイクロソフトが 2011 年からサービスを提供し、いまや月間アクティブユーザーが 1 億人にまで達している生産性向上クラウドサービスです。Office 365 を導入しているユーザーは、自分のメールやファイル、予定情報などをこのクラウドサービス上に格納し、サービス上で同僚や取引先と共同作業や情報共有を行っています。日本でもこのようなユーザーが年々増えており、日経 225 銘柄の基準となる上場企業の 85% 以上ですでに Office 365 が導入されています。

クラウド上ですべての作業を行いデータを溜めると、従業員の働き方についての様々な情報が「ビッグデータ」としてクラウド上に溜まります。すると「クラウド活用第 2 章」として、このデータを分析して、働き方改革を推進する上でのさまざまなインサイトを得ることができるようになります。

 

個人のインサイトを見る MyAnalytics と組織のインサイトを見る Workplace Analytics

インサイトは個人のレベルと組織のレベルの 2 段階で見られるようになっています。個人レベルの細かい情報が掲載されていて、ユーザー個人の働き方を可視化し気づきを与えてくれるパーソナルエージェントMyAnalyticsと、収集されたデータを匿名化したものを組織レベルで集約して、管理職が自分の組織の状態や他部門との比較を行うことができる組織分析ソリューション Workplace Analytics です。

MyAnalytics の活用により、日々の仕事を客観的なデータで把握できるようになることで、より重要なタスク・関連性の高いメンバーとの協働を促進し働き方の質の向上を実現できます。自分では意識できていなかった仕事の改善案が見えてきます。特に、メンバーとの共同作業の状況を分析して、チーム全体に関係する働き方の質向上についてのアドバイスしてくれます。深夜のメール送信を翌朝に行うように変更する、メンバーとの作業分担を進めて効率化する、といった改善を進めることが可能になります。

 

Workplace Analytics の活用方法としては、たとえば営業成績トップの担当者の共同作業パターンを特定することもできます。お客様と接する時間が多いなど、ある程度のインサイトは想定の範囲内でした。しかし新たに、その担当者が広い社内ネットワークを持っているという発見がありました。その後、その行動を営業部門全体で広く推奨したところ、大幅に売上が向上したという事例もあります。

 

MyAnalytics はすべての Office 365 Enterprise プランのアドオン、または E5 の機能として提供されます。Workplace Analytics は 5,000 人以上で Exchange Online を利用していることが前提となります。

 

MyAnalytics のバックエンドの仕組み

MyAnalytics は、Office 365 に溜まった膨大なビッグデータを扱う常時稼動のデータプラットフォームとして、Apache Kafka、Apache Spark、そして Apache Cassandra の機能を持つ DataStax Enterprise が使われています。この Cassandra データベースに溜まった膨大な非構造データから、MyAnalytics に搭載されている AI エンジンがユーザーにリコメンドを行います。

 

Microsoft Teams で秘書Botを雇って生産性を向上

また、最近新しい働き方を推進するうえで注目されているリアルタイムのグループチャットを利用できる Microsoft Teams 上で活用できる業務プロセスを自動化/簡略化 (いわゆる Robotic Process Automation (RPA) ) する AI の仕組みも活用できます。Teams 上でチャットで会話ができる AI チャットボットの「Secretary Bot」です。第一弾のスキルとして、手間がかかる会議室の予約をチャットで行ってくれます。これにより、10分かかっていた会議室の調整が 2 分で完了し、毎日 8 分、1 年で27 時間分の時間が節約できることになります。Office 365 で活用できる機能やデータを使った第二弾以降のスキルも近々実装予定になっています。

 

このように、Office 365 を利用すると、様々な AI ツールを使って働き方を改善することが可能です。興味を持たれた方は、Office 365にデータをためて日々活用するところから始めてみましょう。

 

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この文章は以下の原文を要約したものです: