Azure Load Testing プレビューを使ってロード テストの合格/不合格の条件を定義する
この記事では、Azure Load Testing プレビューを使用してロード テストの合格/不合格の条件を定義する方法について説明します。
テスト条件を定義することで、テスト中のアプリケーションのパフォーマンスの期待値を指定できます。 Azure Load Testing サービスを使うと、さまざまなテスト メトリックの失敗条件を設定できます。
重要
Azure Load Testing は、現在、プレビューの段階です。 ベータ版、プレビュー版、または一般提供としてまだリリースされていない Azure の機能に適用される法律条項については、「Microsoft Azure プレビューの追加使用条件」を参照してください。
前提条件
- アクティブなサブスクリプションが含まれる Azure アカウント。 Azure サブスクリプションをお持ちでない場合は、開始する前に 無料アカウント を作成してください。
- Azure Load Testing リソース。 Azure Load Testing リソースを作成する必要がある場合は、ロード テストの作成と実行に関するクイックスタートを参照してください。
ロード テストの合格/不合格の条件
このセクションでは、Azure Load Testing の合格/不合格条件の構文について説明します。 条件が true
と評価された場合、ロード テストは不合格の状態となります。
合格/不合格条件の構造は次のとおりです Request: Aggregate_function (client_metric) condition threshold
。
次の表で、各コンポーネントについて説明します。
パラメーター | 説明 |
---|---|
Request |
省略可能。 条件が適用される JMeter スクリプトのサンプラーの名前。 要求名を指定しない場合、条件はスクリプト内のすべての要求の集計に適用されます。 |
Client metric |
必須。 条件を適用するクライアント メトリック。 |
Aggregate function |
必須。 クライアント メトリックに適用される集計関数。 |
Condition |
必須。 比較演算子。 |
Threshold |
必須。 クライアント メトリックと比較する数値。 |
Azure Load Testing では、次のメトリックがサポートされています。
メトリック | 集計関数 | Threshold | 条件 |
---|---|---|---|
response_time_ms |
avg (平均)min (最小)max (最大)pxx (パーセンタイル)、xx は 50、90、95、99 にすることができます |
ミリ秒 (ms) を表す整数値。 | > (より大きい)< (より小さい) |
latency_ms |
avg (平均)min (最小)max (最大)pxx (パーセンタイル)、xx は 50、90、95、99 にすることができます |
ミリ秒 (ms) を表す整数値。 | > (より大きい)< (より小さい) |
error |
percentage |
パーセントを表す 0 - 100 の範囲の数値。 | > (より大きい)< (より小さい) |
requests_per_sec |
avg (平均) |
小数点以下 2 桁までの数値。 | > (より大きい)< (より小さい) |
requests |
count |
整数値。 | > (より大きい)< (より小さい) |
Azure portal でテストの合格/不合格の条件を定義する
このセクションでは、Azure portal でロード テストのテスト条件を構成します。
Azure portal の Azure Load Testing リソースに移動します。
左側のペインで、[テスト] を選んでテストの一覧を表示し、作業しているテストを選びます。
[Test criteria](テスト条件) タブを選びます。
[Test criteria](テスト条件) ペインで、ドロップダウン リストを使って、テストの [メトリック]、[集計関数]、[条件]、[しきい値] を選びます。
ロード テストの最大 10 のテスト条件を定義できます。 同じクライアント メトリックに対して複数の条件がある場合は、しきい値が最も低い条件が使われます。
[適用] を選択して変更を保存します。
ロード テストを実行すると、Azure Load Testing では更新されたテスト構成が使われます。 テスト実行ダッシュボードには、テスト条件が表示され、テスト結果が条件に合格するか不合格になるかが示されます。
CI/CD ワークフローでテストの合格/不合格の条件を定義する
このセクションでは、継続的インテグレーションと継続的デリバリー (CI/CD) ワークフローのロード テストの合格/不合格の条件を定義する方法について説明します。 CI/CD ワークフローでロード テストを実行するには、YAML テスト構成ファイルを使います。
YAML テスト構成ファイルを開きます。
構成ファイルにテスト条件を追加します。 YAML 構文の詳細については、テスト構成 YAML リファレンスに関する記事を参照してください。
failureCriteria: - avg(response_time_ms) > 300 - percentage(error) > 20 - GetCustomerDetails: avg(latency_ms) >200
YAML 構成ファイルを保存します。
CI/CD ワークフローでロード テストを実行すると、ワークフローの状態に合格/不合格の条件の状態が反映されます。 CI/CD ログ情報には、各テスト条件の状態が表示されます。
次のステップ
シークレットを使用してロード テストをパラメーター化する方法については、ロード テストのパラメーター化に関する記事を参照してください。
パフォーマンス テストの自動化については、自動パフォーマンス テストの構成に関する記事を参照してください。