Traffic Manager の Real User Measurements の概要

Traffic Manager プロファイルを設定して、パフォーマンスによるルーティング方法を使用する場合、サービスは DNS クエリ要求の送信元を確認し、その要求元を、待機時間が最短になる Azure リージョンに転送するルーティングの決定を行います。 これを実現するために、さまざまなエンドユーザー ネットワークに対して Traffic Manager が保持する、ネットワーク待機時間インテリジェンスが利用されます。

Real User Measurements を使用すると、エンド ユーザーが使用するクライアント アプリケーションから、Azure リージョンへのネットワーク待機時間を測定し、ルーティングの決定を行うときに、Traffic Manager も同様にその情報を考慮するよう指定できます。 Real User Measurements を選択することで、エンドユーザーが存在するネットワークからの要求のルーティングの精度を向上させることができます。

Real User Measurements のしくみ

リアル ユーザー測定は、クライアント アプリケーションが使用されているエンドユーザー ネットワークから見るように、そのアプリケーションが Azure リージョンへの待機時間を測定することで機能します。 たとえば、さまざまな場所 (たとえば、北米リージョン) のユーザーがアクセスする Web ページがある場合、パフォーマンスによるルーティング方法を使用して、サーバー アプリケーションがホストされている最適な Azure リージョンへのユーザー アクセスを促すときに、リアル ユーザー測定の機能を使用できます。

最初に、Azure 提供の JavaScript (および、それに含まれる一意のキー) を Web ページに埋め込みます。 完了すると、ユーザーが Web ページにアクセスするたびに、JavaScript は Traffic Manager にクエリを実行して、測定する Azure リージョンに関する情報を取得します。 サービスは、一連のエンドポイントをスクリプトに返して、そのリージョンを連続して測定します。これを行うために、その Azure リージョンでホストされている 1 つのピクセル イメージをダウンロードし、要求が送信された時刻と、最初のバイトが受信された時刻の間の待機時間を記録します。 こうした測定値は、Traffic Manager サービスにレポートされます。

時間をかけて、多数のネットワークに対して、この処理を何回も実行すると、Traffic Manager が取得する、エンド ユーザーが存在するネットワークの待機時間特性に関する情報の精度が増します。 この情報は、Traffic Manager によるルーティングの決定の際に考慮されるようになります。 結果として、これが Real User Measurements に基づいた決定の精度向上につながります。

Real User Measurements を使用する場合は、Traffic Manager に送信された測定数に基づいて課金されます。 価格の詳細については、Traffic Manager の価格ページをご覧ください。

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