CWinTraits クラス

このクラスでは、ウィンドウ オブジェクトの作成時に使うスタイルを標準化するためのメソッドが提供されます。

重要

このクラスとそのメンバーは、Windows ランタイムで実行するアプリケーションで使用することはできません。

構文

template <DWORD t_dwStyle = 0, DWORD t_dwExStyle = 0>  class CWinTraits

パラメーター

t_dwStyle
既定の標準ウィンドウ スタイル。

t_dwExStyle
既定の拡張ウィンドウ スタイル。

メンバー

パブリック メソッド

名前 説明
CWinTraits::GetWndExStyle (静的) CWinTraits オブジェクトの拡張スタイルを取得します。
CWinTraits::GetWndStyle (静的) CWinTraits オブジェクトの標準スタイルを取得します。

解説

このウィンドウの特徴クラスでは、ATL ウィンドウ オブジェクトの作成に使うスタイルを標準化するためのシンプルなメソッドが提供されます。 このクラスの特殊化を、ATL のウィンドウ クラスの CWindowImpl やその他へのテンプレート パラメーターとして使用し、そのウィンドウ クラスのインスタンスに使う既定の標準スタイルと拡張スタイルを指定します。

このテンプレートは、CWindowImpl::Create の呼び出しで他のスタイルを指定しない場合にのみ使用される、既定のウィンドウ スタイルを指定するときに使います。

ATL では、よく使われるウィンドウ スタイルの組み合わせに合わせて、このテンプレートの定義済みの特殊化が 3 つ用意されています。

  • CControlWinTraits

    標準コントロール ウィンドウ用に設計されています。 次の標準スタイルが使用されます: WS_CHILD、WS_VISIBLE、WS_CLIPCHILDREN、WS_CLIPSIBLINGS。 拡張スタイルはありません。

  • CFrameWinTraits

    標準フレーム ウィンドウ用に設計されています。 次の標準スタイルが使用されます: WS_OVERLAPPEDWINDOW、WS_CLIPCHILDREN、WS_CLIPSIBLINGS。 次の拡張スタイルが使用されます: WS_EX_APPWINDOW、WS_EX_WINDOWEDGE。

  • CMDIChildWinTraits

    標準 MDI 子ウィンドウ用に設計されています。 次の標準スタイルが使用されます: WS_OVERLAPPEDWINDOW、WS_CHILD、WS_VISIBLE、WS_CLIPCHILDREN、WS_CLIPSIBLINGS。 次の拡張スタイルが使用されます: WS_EX_MDICHILD。

ウィンドウ クラスのすべてのインスタンスに対して特定のスタイルが設定されるようにしながら、インスタンスごとに他のスタイルも設定できるようにしたい場合は、代わりに CWinTraitsOR を使用します。

必要条件

ヘッダー: atlwin.h

CWinTraits::GetWndStyle

この関数を呼び出して、CWinTraits オブジェクトの標準スタイルを取得します。

static DWORD GetWndStyle(DWORD dwStyle);

パラメーター

dwStyle
ウィンドウの作成に使う標準スタイル。 dwStyle が 0 の場合は、テンプレート スタイル値 (t_dwStyle) が返されます。 dwStyle が 0 以外の場合は、dwStyle が返されます。

戻り値

オブジェクトの標準ウィンドウ スタイル。

CWinTraits::GetWndExStyle

この関数を呼び出して、CWinTraits オブジェクトの拡張スタイルを取得します。

static DWORD GetWndExStyle(DWORD dwExStyle);

パラメーター

dwExStyle
ウィンドウの作成に使う拡張スタイル。 dwExStyle が 0 の場合は、テンプレート スタイル値 (t_dwExStyle) が返されます。 dwExStyle が 0 以外の場合は、dwExStyle が返されます。

戻り値

オブジェクトの拡張ウィンドウ スタイル。

関連項目

クラスの概要
ウィンドウの特徴を理解する