/ZH (デバッグ情報でのファイル チェックサムの計算に使用するハッシュ アルゴリズム)

各ソース ファイルのチェックサムの生成に使用する暗号ハッシュ アルゴリズムを指定します。

構文

/ZH:MD5
/ZH:SHA1
/ZH:SHA_256

引数

/ZH:MD5
チェックサムに MD5 ハッシュを使用します。 これは、Visual Studio 2019 での既定のオプションです。

/ZH:SHA1
チェックサムに SHA-1 ハッシュを使用します。

/ZH:SHA_256
チェックサムに SHA-256 ハッシュを使用します。 これは、Visual Studio 2022 バージョン 17.0 以降での既定のオプションです。

解説

PDB ファイルには、関連付けられた実行可能ファイル内のオブジェクト コードにコンパイルされた各ソース ファイルのチェックサムが格納されます。 チェックサムを使用することで、デバッガーは、読み込んだソース コードが実行可能ファイルと一致していることを確認できます。 コンパイラとデバッガーでは、MD5、SHA-1、および SHA-256 のハッシュ アルゴリズムがサポートされています。 Visual Studio 2019 では既定で、コンパイラによって MD5 ハッシュが使用され、チェックサムが生成されます。 このハッシュ アルゴリズムを明示的に指定するには、/ZH:MD5 オプションを使用します。

MD5 と SHA-1 での競合の問題のリスクがあるため、Microsoft では /ZH:SHA_256 オプションを使用することをお勧めします。 SHA-256 ハッシュを使用すると、コンパイル時間がわずかに増加することがあります。 /ZH:SHA_256 オプションは、Visual Studio 2022 バージョン 17.0 以降で使用できます。

複数の /ZH オプションが指定されている場合は、最後のオプションが使用されます。

/ZH オプションは、Visual Studio 2019 バージョン 16.4 以降で使用できます。

Visual Studio 開発環境でこのコンパイラ オプションを設定するには

  1. プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを開きます。 詳細については、Visual Studio での C++ コンパイラとビルド プロパティの設定に関する記事を参照してください。

  2. [構成] ドロップダウンを [すべての構成] に設定します。 [プラットフォーム] ドロップダウンを [すべてのプラットフォーム] に設定します。

  3. [構成プロパティ]>[C/C++]>[コマンド ライン] プロパティ ページを選択します。

  4. [追加オプション] プロパティを変更して、/ZH:MD5/ZH:SHA1 または /ZH:SHA_256 オプションを追加し、[OK] を選択します。

関連項目

コンパイラ オプション
[転送元サーバー]