ツール ヒントの通知の処理

TBSTYLE_TOOLTIPS スタイルを指定すると、ツール バーによってツール ヒント コントロールが作成および管理されます。 ツール ヒントとは、ツール バー ボタンを説明するテキスト行を含む小さなポップアップ ウィンドウのことです。 ツール ヒントは非表示で、ユーザーがカーソルをツール バー ボタンの上に置き、約 0.5 秒間そのままにした場合にのみ表示されます。 ツール ヒントはカーソルの近くに表示されます。

ツール ヒントが表示される前に、ボタンの説明テキストを取得するために、ツール バーのオーナー ウィンドウに TTN_NEEDTEXT 通知メッセージが送信されます。 ツール バーのオーナー ウィンドウが CFrameWnd ウィンドウの場合は、追加の作業を行わずにツール ヒントが表示されます。CFrameWnd には TTN_NEEDTEXT 通知のための既定のハンドラーがあるためです。 ツール バーのオーナー ウィンドウが、ダイアログ ボックスやフォーム ビューのように、CFrameWnd から派生していない場合は、オーナー ウィンドウのメッセージ マップにエントリを追加し、メッセージ マップに通知ハンドラーを提供する必要があります。 オーナー ウィンドウのメッセージ マップへのエントリは、次のとおりです。

ON_NOTIFY_EX(TTN_NEEDTEXT, 0, &CMyDialog::OnTtnNeedText)

解説

memberFxn
このボタンのためにテキストが必要な場合に呼び出されるメンバー関数。

ツール ヒントの ID は常に 0 であることに注意してください。

ツール ヒント コントロールは、TTN_NEEDTEXT 通知の他に、次の通知をツール バー コントロールに送信できます。

Notification 意味
TTN_NEEDTEXTA ツール ヒント コントロールには ASCII テキストが必要です (Windows 95 のみ)
TTN_NEEDTEXTW ツール ヒント コントロールには UNICODE テキストが必要です (Windows NT のみ)
TBN_HOTITEMCHANGE ホット (強調表示) 項目が変更されたことを示します。
NM_RCLICK ユーザーがボタンを右クリックしたことを示します。
TBN_DRAGOUT ユーザーがボタンをクリックし、ポインターをボタンの外にドラッグしたことを示します。 これを使用することで、アプリケーションはツール バー ボタンからのドラッグ アンド ドロップを実装できます。 アプリケーションは、この通知を受信すると、ドラッグ アンド ドロップ操作を開始します。
TBN_DROPDOWN TBSTYLE_DROPDOWN スタイルを使用するボタンをユーザーがクリックしたことを示します。
TBN_GETOBJECT TBSTYLE_DROPPABLE スタイルを使用するボタンの上にユーザーがポインターを移動したことを示します。

ハンドラー関数の例と、ツール ヒントを有効にする方法の詳細については、ツール ヒントに関するページを参照してください。

関連項目

CToolBarCtrl の使い方
コントロール