製造オーダーの原価分析
この記事では、完了した製造オーダーおよび現在の製造オーダーに対して実行できる原価分析について説明します。 見積原価および実際原価を分析するには、価格計算ページまたは原価見積レポートを使用します。 コンポーネント品目、工順工程、および間接原価ごとに見積原価と実際原価 (および数量) についての情報を表示できます。
製造オーダーの実際原価は、報告済の材料消費と工順工程に基づいて決まります。 報告済の材料消費、工順工程、および間接原価についての詳細トランザクションには、製造オーダーの生産の転記ページからアクセスできます。
完了した製造オーダーの差異分析
差異には、報告済の生産活動と、生産品目の標準原価計算の比較が反映されます。 差異には、製造オーダーの見積原価との比較が反映されません。 報告済の生産活動には、材料消費と工順工程 (および関連する間接原価)、および完了済と報告された数量が含まれています。 次の 4 種類の差異が計算されます。
- ロット サイズの差異
- 生産数量の差異
- 生産価格差異
- 生産代替の差異
次の図に、製造オーダー終了時の品目の原価レコード内の製造オーダーの実際原価と計算済原価の差異を説明する 4 つの差異を示します。
製造差異を分析するには、差異ページまたは製造差異レポートを使用します。 品目および運営リソース別または原価グループ別の詳細な差異を表示するには、表示オプションを使用します。 在庫パラメーター内の原価内訳ポリシーにより、差異が原価グループ別に追跡されるかどうかが決まります。 さらに、単一、複数、および合計表示オプションを使用して、集計済差異を表示することもできます。 詳細な差異に関する情報は、各差異のソースを理解するのに役立ちます。 製造オーダーが終了する前に差異を予測するには、原価見積レポートで提供される詳細情報を分析します。
現在の製造オーダーに対する原価分析
各トランザクション タイプに関する情報は、別個のレポートに示されます。 これらのレポートを使用して、報告済の生産活動の原価を分析できます。 ステータスが開始済または完了報告済である現在の製造オーダーに関する情報のみが表示されます。
- 仕掛原材料 − このレポートには、指定したトランザクション日付の時点で現在の製造オーダーに対して報告済のピッキング リスト トランザクションが表示されます。 このレポートには出庫されたコンポーネントの数量と原価金額がトランザクションごとに示されます。 単一のコンポーネント品目の選択基準を使用します。 たとえば、適用される製造オーダーに対するそのコンポーネントの出庫済数量についての情報を出力できます。 出庫済数量が親品目の完了報告済数量によって更新されることはありません。 したがって、仕掛原材料の実数量が多く表される可能性があります。
- 仕掛品 − このレポートには、指定したトランザクション日付の時点で現在の製造オーダーに対して報告済の工順トランザクション (またはジョブ トランザクション) が表示されます。 このレポートは、各トランザクションに対して報告済の時間、金額、および数量 (良品数量と不良数量の両方) を示します。 さらに、工程番号、工程 ID、運営リソースなどの情報も含まれます。 また、このレポートには、製造オーダーに対するすべてのトランザクションの合計時間と金額、および完了報告された数量も示されます。
- 処理中の間接原価− このレポートには、製造オーダーに対して発生した間接原価が示されます。 このデータは、指定したトランザクション日付の時点で報告済の工順工程およびコンポーネントに基づいて決まります。 このレポートには、間接原価のタイプ (割増金またはレート)、間接原価の原価計算表コード、および各トランザクションの原価金額が示されます。 このレポートには、間接原価を生成した工順カードまたはピッキング リスト トランザクションについての情報は示されません。
- 処理中生産の原価計算− このレポートには、指定したトランザクション日付の時点での製造オーダーに対する材料消費、工順工程、および間接原価の組み合わせが示されます。
- 仕掛完成品目− このレポートには、指定したトランザクション日付の時点での現在の製造オーダーと完了報告済トランザクションが示されます。