製造オーダーの原価見積

この記事では、生産原価見積について説明します。 生産原価見積では、計画製造オーダー数量で品目を製造する場合の予測される材料消費および能力消費の原価が示されます。

製造オーダーを作成したら、生産原価を見積もる必要があります。 その目的は、生産プロセスにおける品目消費と工順消費を見積もることです。それらの見積が、以降のスケジューリングや生産プロセスの基盤として使用されるからです。

生産原価見積

生産原価の見積は、次の情報に基づいて行われます。

  • 製造オーダーの数量
  • 製造部品表 (BOM) のコンポーネント
  • 製造工順の工順工程
  • コンポーネントと工程に適用される間接原価
  • 計算日付における有効な原価データ

製造 BOM にファントム明細行品目がある場合、ファントムのコンポーネントと工順工程が計算に反映されます。 見積タスクを使用すると、見積原価を再計算して更新情報を反映させることができます。 たとえば、更新情報には、製造オーダーの数量、製造 BOM のコンポーネント、生産工順における工順工程、これらのコンポーネントと工程に適用できる間接費、または再計算日の時点での実績原価データの変更などがあります。 見積原価の計算では、コスト プラス マークアップのアプローチに基づいて、製造品目の販売価格も提案されます。 オプションで、製造オーダーにリンクされた別の製造オーダーが反映された参照オーダーに、見積原価の計算を適用できます。

見積原価の表示

見積を実行したら、価格計算ページで結果を表示できます。 見積では、次の値が計算されます。

  • 生産原価 – 生産原価は、見積の先頭明細行です。 製造オーダー実行の原価全体と、生産の販売価格合計が示されます。 見積のすべての原価明細行の合計になります。
  • 工順またはリソース原価 – 工順またはリソース原価とは、生産工程の原価のことです。 これには、段取り時間、実行時間、間接費などの要素の原価が含まれます。
  • 原材料の原価 – 原材料の原価は、品目の製造に必要な部品表 (BOM) コンポーネントの原価と価格です。 これらの原価は事前に作成され、システムに入力されています。

原価見積のその他の用途

原価見積では、次の情報も提供されます。

  • 有効な価格見積書
  • 注文の収益性の見積
  • 原材料消費の見積
  • 前の生産からの原価情報の比較
  • 予算と予測情報
  • 特定の原価を管理するために必要な生産サイズの見積