間違った製品受領書明細行に一致した仕入先請求書を修正する
適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012
誤って間違った発注書明細行に請求書を発行する場合、エラーを修正できます。まず、発注書明細行の訂正票を作成します。訂正票を作成するには、負の数量の発注書明細行を入力します。その後、発注書明細行の正しい情報を入力し、新しい発注書明細行の請求書を発行します。
前提条件
このトピックの手順では、次のシナリオの発注書および製品受領書に基づく例を提供します。
4 月、Fabrikam の買掛金勘定の専門家が発注書 PO100 を作成します。この発注書には、行 10、品目 RM-CABLE/3 の行があります。この品目に対して、単位換算はそれぞれ 1 箱 = 200 です。発注書は 10 箱用です。
Fabrikam は、2 箱を受け取ります。出荷と入荷の専門家サミーは、2 箱の受領書製品 PR01 を記録します。
Fabrikam はあとから 3 ボックスを受け取ります。サミーは 3 箱の受領書製品 PR02 を記録します。
Fabrikam は発注書の請求書を受け取ります。エイプリルは INV01 の請求書を記録し、数量 2 を最初の製品受領書 PR01 と照合し、数量 1 を 2 番目の受領書製品 PR02 と照合します。エイプリルは請求書を転記します。
エイプリルは、間違って INV01 を記録したことに気が付きます。彼女は、PR01 と PR02 両方を請求書明細行と照合させました。むしろ、請求書のすべての明細行が PR02 と一致する必要があります。
元の発注書明細行の取消明細行を入力し、製品受領書を修正します。
エラーを修正するには、最初に負の発注書明細行を入力し、これらの明細行を負の製品受領書で照合します。この例では、Fabrikam の購買担当者アリシアがエイプリルと修正作業をします。
調達 >共通 >発注書 >すべての発注書 をクリックします。
エラーのある発注書をダブルクリックします。この例では、アリシアは PO100 をダブル クリックします。
[購買注文明細行] グリッドで、[明細行の追加] をクリックします。
品目の品目番号および他の識別情報を入力します。この例では、アリシアは [RM-CABLE/3] を入力します。
負の数として数量を入力します。この例では、アリシアは [-3] を入力します。
発注書を確認します。
元の発注書明細行の元の製品受領書の転記を削除するには、負の製品受領書を記録します。この例では、アリシアは元の発注書明細行、行 10 に対応する既定の製品受領書の行を削除します。次に負の発注書明細行、行 20 に 2 種類の製品受領書を入力します。既定の製品受領書の数量は -3 です。アリシアは、購入数量 [-2] 箱で、各在庫数量 [-400] の [PR01-1] を入力します。彼女は、購入数量 [-1] 箱で、各在庫数量 [-200] の [PR02-1] を入力します。
元の発注書明細行の訂正票を入力します。
次に、元の請求書を無効にするために訂正票を作成します。訂正票を作成し、正しいコストが返品製品に記録されていることを確認します。
調達 >共通 >発注書 >すべての発注書 をクリックします。
エラーのある発注書をダブルクリックします。この例では、アリシアは PO100 をダブル クリックします。
[アクション ペイン] で、[請求書] タブをクリックしてから、[請求書] をクリックします。
訂正票の請求書番号を入力します。この例では、アリシアは [IN01-01] を入力します。
正の発注書明細行、行 10 に対応する正の明細行を削除します。負の発注書明細行、行 20 に対応する負の明細行は残します。
[アクション ウィンドウ] で [製品受領書の照合] をクリックします。
上部ウィンドウで、負の数量を含む発注書明細行を選択します。
下部ウィンドウで、負の数量を含む製品受領書を選択し、[OK] をクリックします。この例では、エイプリルは PR01-1 および PR02-1 を選択します。
[アクション ウィンドウ] で [請求書の詳細] をクリックします。
[仕入先請求書] タブで、[転記] をクリックし、転記の設定を選択して [転記] をクリックします。
新しい発注書明細行および製品受領書を入力します。
次に、新しい発注書明細行および製品受領書を入力して新しい情報を記録します。
調達 >共通 >発注書 >すべての発注書 をクリックします。
エラーのある発注書をダブルクリックします。この例では、アリシアは PO100 をダブル クリックします。
[購買注文明細行] グリッドで、[明細行の追加] をクリックします。
品目の品目番号および他の識別情報を入力します。この例では、アリシアは [RM-CABLE/3] を入力します。
正の数として数量を入力します。この例では、アリシアは [-3] を入力します。
発注書を確認します。
元の発注書明細行の元の製品受領書の転記を再記録するには、正の製品受領書を記録します。この例では、アリシアは、発注書明細行 30 に対応する 2 件の製品受領書を入力します。彼女は、購入数量 [2] 箱および各在庫数利用 [400] の [PR01-2] を入力します。彼女は次に、購入数量 [1] 箱で、各在庫数量 [200] の [PR02-2] を入力します。
新しい請求書を入力します。
最後に、新しい請求書を入力し、この請求書を正しい製品受領書と照合します。
調達 >共通 >発注書 >すべての発注書 をクリックします。
エラーのある発注書をダブルクリックします。この例では、エイプリルは PO100 をダブル クリックします。
[アクション ペイン] で、[請求書] タブをクリックしてから、[請求書] をクリックします。
新しい請求書の請求書番号を入力します。この例では、アリシアは [IN01-02] を入力します。
[アクション ウィンドウ] で [製品受領書の照合] をクリックします。
上部ウィンドウで、元の発注書明細行を選択します。この例では、エイプリルは行 10 を選択します。
下部ウィンドウで、修正する数量を含む新しい正の製品受領書を選択します。この例では、エイプリルは PR02 を選択し、数量 [2] を入力します。数量 3 を持つ製品受領書 PR02 は、完全に請求されます。
上部ウィンドウで、正の数量を含む新しい発注書明細行を選択します。この例では、エイプリルは行 30 を選択します。
下部ウィンドウで、正しい数量を含む製品受領書を選択し、[OK] をクリックします。この例では、エイプリルは PR02-2 を選択し、数量 [1] を入力します。発注書明細行 30 は、完全に一致します。
[アクション ウィンドウ] で [請求書の詳細] をクリックします。
[転記] をクリックし、転記設定を選択して、[転記] をクリックします。
集計
次の表に、訂正用に作成されて照合されたドキュメントを示します。
発注書明細行の数 |
注文済数量 |
製品受領書 |
入庫した購入数量 |
請求書 |
入庫した請求書の数量 |
|---|---|---|---|---|---|
10 |
10 |
PR01 |
2 |
INV01 |
2 (あとで PR01-1 で取消) |
PR02 |
3 |
1 (あとで PR01-2 で +2 に修正) |
|||
20 |
-3 |
PR01-1 |
-2 |
IN01-1 |
-2 |
PR02-1 |
-1 |
-1 |
|||
30 |
3 |
PR01-2 |
2 |
IN01-2 |
2 が PR02 の発注書明細行 10 と一致します。したがって、PR02 の合計一致数量は 3 です。 |
PR02-2 |
1 |
1 が PR02 の発注書明細行 30 と一致します。 |