Dataverse でのテーブル フォームの変更

完了

前のレッスンでは、テーブル ビューの変更について説明しました。 今回はテーブル フォームの変更について説明します。

フォームの概要

以前は、Excel ブックを使用して事故を追跡する場合、ユーザーは事故レポートを記録および変更できました。 この方法では、ユーザーは新しい事故について新しい行を挿入するか、またはスプレッドシートで既存の事故を直接変更します。

テーブル フォームは、ユーザーが新しい事故の記録、既存のレコードの変更、またはレコードの削除を行うさまざまな手段を提供します。 フォームは、ユーザーがデータ行を追加することなく、簡単にデータの入力および検証を行える方法を提供します。

フォームは Dataverse の各テーブルのユーザー インターフェイス (UI) に含まれており、アプリケーション ユーザーは、基になるテーブルに格納されているデータを操作できます。 また、フォームを使用すると、アプリ開発者はセキュリティ グループに基づいて、さまざまなユーザーのデータ操作を完全にカスタマイズできます。

既定では、Dataverse のすべてのテーブルには標準フォームが設定されています。 ただし、多くの組織では、ビジネス ニーズに合わせて、用意されている標準フォームをカスタマイズおよび変更しなければならない場合があります。 フォームを作成または変更する場合は、エンド ユーザー エクスペリエンスも考慮する必要があります。 ここで、開発およびテスト時にフォームの動作および外観をカスタマイズしてみましょう。

このセクションでは、モデル駆動型アプリの操作時にユーザーが更新するフィールドが表示されるように、フォームをカスタマイズする方法について説明します。 フォームの目的は、ユーザーがレコードを効率的に作成、更新、および削除できるようにすることです。 このプロセスでは、類似したフィールドをビジネス ユーザーにとってわかりやすいグループに配置したり、フィールドを順序付けしたりできます。 次の演習では、すべてのテーブルのメイン フォームを変更します。 その後、これらのフォームを、アプリ ユーザーがデータを操作するメインの場所として使用します。

詳細については、モデル駆動型アプリ フォームを作成および設計するを参照してください。

既定のテーブル フォームの変更

まずは EmployeeTable でこの操作を行う方法を見ていきましょう。 どのようなフォームも、変更する場合には次の基本的な手順に従います。

  1. Power Apps ホームページで テーブルを選択します。

  2. テーブル メニューを選択してから、対象のテーブルを検索します。 この場合、前のモジュールで作成した EmployeeTable を検索します。 検索フィールドに *従業員* と入力して検索することができます。

  3. テーブルを選択してから、データ エクスペリエンス ウィンドウでフォームを選択します。

    EmployeeTable エディターの画面が表示された「テーブル」のスクリーンショット。「データ エクスペリエンス」ペインのフォームが強調表示されている。

  4. メイン情報フォームを探して選択し、フォームのデザイン エクスペリエンスに移動します。

  5. フォーム エディターの画面が同じブラウザー タブで開きます。ビュー エディターと同様に、データ ベーブルの列がテーブル列パネルに表示され、中央にはフォーム キャンバスが、右側のプロパティ パネルには選択した項目のプロパティの一覧が表示されます。 こちらがフォーム エディター画面の画像です。

    「情報」セクションが展開されて強調表示されているツリー ビューのスクリーンショット。

  6. フォームを上の画像のように表示させるには、所有者フィールドをドラッグし、ヘッダーの右上に移動して、所有者 (テーブルのレコードを作成したユーザーを識別する Dataverse の標準フィールド) をテーブルのヘッダー セクションに追加します。

  7. フォームの全般セクションに、ユーザーが従業員を入力するためのフィールドを追加します。 次のフィールドを選択するか、全般セクションにドラッグします。 フィールドを次の順番で配置します (上の画像を参照してください)。

    1. EmployeeId

    2. EmployeeName

    3. EmployeeDOB

    4. EmployeeEmail

    5. EmployeePicture

  8. EmployeeId フィールドは読み取り専用にします。この ID は自動的に生成され、ユーザーに変更してもらいたくないからです。 EmployeeId フィールドを選択して、プロパティの下にある読み取り専用チェックボックスをオンにします。

    従業員 ID プロパティのスクリーンショット。「読み取り専用」ラベルが選択されています。

  9. 変更を確定するには、コマンド バーの右上にある保存して公開を選択する必要があります。

    次に、フォームをテストして、いくつかの従業員レコードを作成します。

  10. EmployeesTable のメイン画面に戻ります。

  11. コマンド バーの編集ボタンを選択します。 これにより EmployeesTable の編集可能なデータ画面が表示されます。この画面の外観は Excel スプレッドシートに似ています。

  12. テーブルの下部にデータを直接入力することもできますが、演習ではこのフォームを使用します。 コマンド バーで、+ 新しい行ボタンの右側にある下向き矢印を選択し、フォームを使用して行を作成するを選択します。

    フォーム オプションを使用した新しい行のスクリーンショット。

  13. フォームに次の情報を入力します。

    • EmployeeName - Oscar Ward

    • EmployeeDOB - 10/5/1985

    • EmployeeEmail - oward@contoso.com

  14. EmployeeID は何もしなくても、保存すると自動的に更新されます。 保存して閉じるを選択します。

  15. このフォームを使用して、もう 1 人の従業員を追加してみましょう。情報は次のとおりです。

    • EmployeeName - Serena Davis

    • EmployeeDOB - 8/15/1996

    • EmployeeEmail - sdavis@contoso.com

これを正しく行った場合は、EmployeeTables に 2 人の従業員が表示されます。 これでフォームを変更する方法や、フォームをデータ入力に使用する方法や、基礎的事項を理解できました。 次の演習では、このことについて再度取り上げます。