プロジェクトのガバナンス

完了

プロジェクト ガバナンスはプロジェクト管理ではありません。ただし、いくつか重なる点があります。 プロジェクト ガバナンスは、プロジェクトにおける意思決定に必要なフレームワークです。 プロジェクト ガバナンスはプロジェクトの重要な要素であり、適切に行わなければ、あるいは何もしなければ、プロジェクトの失敗にもつながります。

メモ

プロジェクト ガバナンスを何もしないよりは、何らかのプロセスを行う方が良いでしょう。

プロジェクトのガバナンス

プロジェクトはどれも同じではありません。 プロジェクトには困難が伴うため、それに対処する必要があります。 課題を放置していると、最初は些細な問題であっても、大問題に発展する可能性があります。 問題が起きた後で解決することに時間を取られて、プロジェクトが前に進まなくなるかもしれません。 プロジェクト ガバナンスのプロセスを適切に行うことが、プロジェクト管理者には、問題が大きくなる前に対処するために必要です。

プロジェクト ガバナンスは主にプロジェクトの意思決定で重要となるプロセスであり、次のような項目について検討が行われます。

  • オーソリティ - 決定者は誰か。 その決定者には、適切な判断を下すために必要な経験と知識があるか。
  • プロセス - どのように判断するか。 影響の分析結果をどの程度重視して判断を行うか。
  • 証拠 - 意思決定に必要な情報は何か。 影響の分析をどのように行うか。

どのガバナンス プロセスも、契約時に顧客が同意した変更時の条件に合わせて行う必要があります。 意思決定のプロセスは、最終的なオーソリティの名前でプロジェクトの作業指示書に定義しておくのが望ましいでしょう。

社内または社外の顧客が、ガバナンス プロセスを独自に定義していることも珍しくありませんが、そのプロセスでは Microsoft Power Platform との間に隔たりがあったり、関連性が低かったりする場合があります。 Microsoft Power Platform を使用して実装するプロジェクトが、顧客が過去に経験したプロジェクトとは異なるため、既存のガバナンス プロセスでは、意思決定のスピードや、必要な情報のレベルが一致しないことも考えられます。 ガバナンス プロセスは、Microsoft Power Platform プロジェクトの要件を満たしていることが必要であるため、 ソリューション アーキテクトには、既存のプロセスを採用するか、ハイブリッド プロセスを構築することが要求されます。

重要

ガバナンス プロセスが存在しない場合は、その作成を指示するか、自分で作成する必要があります。

ガバナンス プロセス

少なくとも、プロジェクトについて次を評価する必要があります。

  • リスク - リスクを文書化し、リスクを評価して、リスクの軽減を図ります。
  • 問題 - 問題を文書化し、問題の評価プロセスを文書化します。
  • 変更 - 変更を文書化し、変更の正式な管理プロセスを文書化します。

メモ

このモジュールでは、ガバナンス プロセスの実装方法については説明しませんが、プロジェクトの要件に合わせてガバナンス プロセスを適切に定義することの重要性を、ソリューション アーキテクトに理解してもらうための説明を行います。

プロジェクト ガバナンスのエクスペリエンス

あなたがプロジェクト チームのメンバーとして作業したプロジェクトを思い出し、次の質問に答えてください。

  • 問題をどのように記録しましたか。
  • 問題の提起を許可されたのは誰ですか。
  • 問題は評価されましたか。
  • 誰がその評価を行いましたか。
  • 変更は誰が行いましたか。
  • それらのプロセスは、プロジェクトに対して適切なレベルで行われましたか。
  • どうすればそのレベルを改善できますか。

次のユニットでは、プロジェクト ガバナンスにおけるソリューション アーキテクトの役割について詳しく説明します。