TextBox オブジェクト (Outlook フォーム スクリプト)

ユーザーが入力した情報や、複数のデータを整理して表示するコントロールです。

注釈

テキスト ボックス ( TextBox) コントロールは、ユーザーが入力した情報を表示するときに最もよく使用されるコントロールです。 テーブル、クエリ、ワークシート、および計算結果など、複数のデータの表示にも使用できます。 テキスト ボックス ( TextBox) コントロールをデータ ソースにバインドした場合、テキスト ボックス ( TextBox) の内容を変更すると、データ ソースの値も変更されます。

テキスト ボックス ( TextBox) コントロール内の文字列に適用した書式は、コントロール内のすべての文字列に影響します。 たとえば、コントロール内のある文字のフォントやサイズを変更すると、コントロール内のすべての文字列のフォントやサイズも変更されます。

テキスト ボックス ( TextBox) コントロールの既定のプロパティは、 Value プロパティです。

テキスト ボックスの使用に関するヒント

テキスト ボックス ( TextBox) コントロールは、 TextMultiLineWordWrapAutoSize の 4 つのプロパティにより制御される柔軟性の高いコントロールです。

Text プロパティには、テキスト ボックス コントロールに表示する文字列を設定します。

MultiLine プロパティは、 TextBox に文字列を 1 行で表示するか、複数行で表示するかを指定します。 改行文字は、行が終わって次の行が始まる場所を表します。 MultiLineFalse (既定値) ならば、はみ出したテキストは折り返さず切り捨てられます。

WordWrap プロパティを使用すると、 TextBox の幅よりも長い文字列を TextBox 内に納まるように文字列を折り返すことができます。 既定値は True です。

WordWrap を使用しない場合、テキストに改行文字が見つかったときに、テキスト ボックスによって新しいテキスト行が開始されます。 WordWrap がオフになっている場合は、テキスト ボックスに完全に収まらないテキスト行を使用できます。 TextBox には、幅の内側に収まるテキストの部分が表示され、収まらない部分が切り捨てられます。 WordWrap プロパティは、 MultiLine プロパティに True が設定されている場合だけ利用できます。

AutoSize プロパティは、文字列がすべて表示されるようにテキスト ボックス ( TextBox) コントロールのサイズを自動調整するかどうかを指定します。 テキスト ボックス ( TextBox) コントロールの AutoSize プロパティを使用すると、テキスト ボックス ( TextBox) コントロールの幅は、文字列の長さと、テキスト ボックス ( TextBox) コントロールに文字列を表示するフォント サイズによって自動的に伸縮します。 既定値は False です。

AutoSize プロパティは、次のような状況で利用すると便利です。

  • 単一行または複数の行のキャプションを表示するとき。

  • 単一行だけを表示するテキスト ボックス ( TextBox) コントロールの内容を表示するとき。

  • 複数の行を表示する読み取り専用のテキスト ボックス ( TextBox) コントロールの内容を表示するとき。

MultiLine プロパティおよび WordWrap プロパティが設定されている、何も情報が入力されていないテキスト ボックス ( TextBox) コントロールに、 AutoSize プロパティを設定することは避けてください。 これらのプロパティが設定されているテキスト ボックス ( TextBox) コントロールに文字列を入力すると、テキスト ボックス ( TextBox) コントロールの幅は、1 文字分の大きさとなり、文字列の行の長さの分だけ細長くなります。

メソッド

名前 説明
Copy オブジェクトの内容をクリップボードにコピーします。
Cut 選択されている情報をオブジェクトから削除し、クリップボードに転送します。
Paste クリップボードの内容をオブジェクトに転送します。

プロパティ

名前 説明
AutoSize オブジェクトのサイズを自動的に変更して内容全体を表示するかどうかを指定するブール型 ( Boolean) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
AutoTab ユーザーが TextBox に許容される最大文字数を入力したときに自動タブが発生するかどうかを指定するブール型 (Boolean) の値を取得または設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
AutoWordSelect 選択の拡張単位を単語にするか、文字にするかを指定するブール型 ( Boolean) の値を設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
BackColor オブジェクトの背景色を指定する長整数型 ( Long) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
BackStyle オブジェクトの背景スタイルを指定する整数型 ( Integer) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
BorderColor オブジェクトの境界線の色を指定する長整数型 ( Long) を設定します。 値の取得と設定が可能です。
BorderStyle コントロールの境界線の種類を指定する整数型 ( Integer) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
CanPaste オブジェクトがサポートするデータをクリップボードに含めるかどうかを指定するブール型 ( Boolean) の値を返します。 読み取り専用です。
CurLine コントロールの現在の行を表す、長整数型 ( Long) の値を取得または設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
CurTargetX 複数行の文字列を表示できるテキスト ボックス ( TextBox ) コントロールで、文字が挿入される左右方向の優先位置を表す、長整数型 ( Long) の値を取得します。 読み取り専用です。
CurX 複数行の文字列を表示できるテキスト ボックス ( TextBox ) コントロールで、文字が挿入される左右方向の現在位置を表す、長整数型 ( Long) の値を取得します。 読み取り/書き込みが可能です。
DragBehavior システムのドラッグアンドドロップ機能をコントロールで使用できるようにするかどうかを指定する整数型 ( Integer) の値を設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
Enabled (有効) コントロールがフォーカスを受信し、ユーザーが生成するイベントに対応できるようにするかどうかを指定するブール型 ( Boolean) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
EnterFieldBehavior テキスト ボックス ( TextBox ) コントロールに入ったときの選択動作を示す、整数型 ( Integer) の値を取得または設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
EnterKeyBehavior TextBoxEnter キーを押す効果を定義するブール型 (Boolean) の値を取得または設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
ForeColor オブジェクトの前景色を指定する長整数型 ( Long) の値を設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
HideSelection コントロールにフォーカスがない場合に、選択されたテキストの強調表示を続けるかどうかを指定するブール型 ( Boolean) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
IMEMode 日本語入力システム (IME) の既定の実行時モードを指定する整数型 ( Integer) の値を設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
IntegralHeight テキスト ボックス ( TextBox ) コントロール内にテキスト全行を表示するかどうかを示す、ブール型 ( Boolean) の値を取得または設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
LineCount テキスト ボックス ( TextBox ) 内の行の数を表す長整数型 ( Long) の値を取得します。 読み取り専用です。
ロック済み コントロールが編集可能であるかどうかを指定するブール型 ( Boolean) の値を設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
MaxLength ユーザーが TextBox に入力できる最大文字数を指定する長整数型 (Long) の値を取得または設定します。 値の取得と設定が可能です。
MouseIcon コントロールに割り当てられるカスタム アイコンの完全パス名を表す文字列型 ( String) の値を返します。 読み取り専用です。
MousePointer ユーザーがマウスを特定のオブジェクトに重ねたときに表示するポインターの種類を指定する整数型 ( Integer) の値を設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
MultiLine コントロール内にテキスト複数行の入力および表示が可能かどうかを示す、ブール型 ( Boolean) の値を取得または設定します。 値の取得と設定が可能です。
PasswordChar テキスト ボックス ( TextBox ) コントロールに実際に入力された文字の代わりに表示する代替文字を表す、文字列型 ( String) の値を取得または設定します。 値の取得と設定が可能です。
ScrollBars コントロールが垂直、水平、または両方のスクロール バーを持つかどうかを指定する整数型 ( Integer) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
SelectionMargin ユーザーがテキストの左側の領域内をクリックしてそのテキストの行を選択できるかどうかを示す、ブール型 ( Boolean) の値を取得または設定します。 値の取得と設定が可能です。
SelLength TextBox で選択した文字数を表す長整数型 (Long) の値を取得または設定します。 読み取り/書き込みが可能です。
SelStart 選択しているテキストの開始位置、またはテキストが選択されていない場合のカーソルの位置を表す長整数型 ( Long) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
SelText コントロールの選択テキストを表す文字列型 ( String) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
SpecialEffect オブジェクトの外観を指定する整数型 ( Integer) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
TabKeyBehavior Returns or sets a Boolean that specifies whether tabs are allowed in the edit region. 値の取得と設定が可能です。
テキスト コントロール内に表示されるテキストを示す、文字列型 ( String) の値を取得または設定します。 値の取得と設定が可能です。
TextAlign コントロール内のテキストの配置方法を指定する整数型 ( Integer) の値を設定します。 値の取得と設定が可能です。
TextLength TextBox の編集領域内のテキストの長さを文字数で表す長整数型 (Long) の値を返します。 読み取り専用です。
編集領域にあるテキストを表す、バリアント型 ( Variant) の値を取得または設定します。 値の取得と設定が可能です。
WordWrap コントロールの内容を行の終わりで折り返し、テキストに合わせて自動的にコントロールを拡張するかどうかを指定するブール型 ( Boolean) の値を設定します。 読み取り/書き込みが可能です。

サポートとフィードバック

Office VBA またはこの説明書に関するご質問やフィードバックがありますか? サポートの受け方およびフィードバックをお寄せいただく方法のガイダンスについては、Office VBA のサポートおよびフィードバックを参照してください。