重複データの検出により、修正または削除が可能になります

レコードが重複している可能性があるかどうかを判断するために、Power Apps では重複データ検出ルールが使われます。 重複データ検出ルールを公開すると、既存の各レコードに対してマッチコードが作成されます。 レコードが作成または更新されたときにも、マッチコードが作成されます。 レコードの作成または更新の処理中に、そのマッチコードを既存のレコードのマッチコードと自動的に照合できます。 既定では、Customer Engagement アプリ (Dynamics 365 Sales、Dynamics 365 Customer Service、Dynamics 365 Field Service、Dynamics 365 Marketing、および Dynamics 365 Project Service Automation) には、アカウント、取引先担当者、および潜在顧客に対して簡単な重複検出ルールが用意されています。 たとえば、電子メール アドレス、名、姓などのレコードのフィールドを照合することによって重複を検出します。

重複データ検出は、既存のレコードの生成されたマッチ コードと、作成した新しい各レコードとを比較することにより機能します。 これらのマッチ コードは、各新しいレコードの作成時に作成されます。 したがって、ちょうど同じ時点で処理される場合は、一つ以上の重複レコードが作成される可能性があります。 作成される重複データ検出に加えて、他の重複の可能性があるレコードをチェックするため、重複データ検出ジョブをスケジュールする必要があります。

Note

タブレット PC 用 Dynamics 365では重複検出が機能しますが、電話用 Dynamics 365では利用できません。

重要

組織のための重複データ検出ルールの作成、有効化、公開には、システム管理者またはシステム カスタマイザーとなる必要があります。

重複データ検出ルールを公開した後、重複データ検出条件に含まれるフィールドの長さを長くすると検出されなくなります。 フィールドの長さがメタコードの長さ制限を超えて、検証されなくなる可能性があります。 これにより、重複データが検出されなくなる場合があります。

同じテーブルの種類に対して複数の検出ルールを作成できます。 ただし、テーブルの種類ごとに一度に公開できる重複データ検出ルールは最大で 5 つです。

重複データを次のときに検出できます。

  • 重複データ検出が有効になっているテーブルのレコードを作成または更新するとき。 これには、Dynamics 365 for Outlook で作成され、Web アプリケーションで追跡されるレコードが含まれます。 重複データ検出ダイアログ ボックスは、ユーザー インターフェイス (UI) で作成または更新されたレコードに対してのみ表示されます。 たとえば、ワークフローで作成されたレコードについては、重複データ検出ダイアログ ボックスは表示されません。

    Note

    Customer Engagement アプリには、Web アプリケーションでテーブル フォームまたはグリッド ビューを使用してレコードを作成または更新するときに、更新された UI テーブルの重複を検出する機能があります。

  • Dynamics 365 for Outlook がオフラインからオンラインになるとき。

  • データのインポート中。 インポート中の重複をチェックするかどうかを指定できます。

    Note

    ユーザーが 2 つのレコードを統合した場合、潜在顧客を変換した場合、または活動を完了済みとして保存した場合は、重複は検出されません。 ユーザーがレコードの状態を変更した場合にも (アクティブ化や再アクティブ化など)、重複は検出されません。

Web アプリケーションで重複データをチェックするには、その他のコマンド (そのほかのコマンド ボタン) で提供される重複データの検出機能をグリッド内のナビゲーション バーで使用できます。 重複レコードは、プログラムにより、またはデータ インポート ウィザードによりデータをインポートするときにも検出されます。 また、スケジュールされた重複データ検出ジョブの実行により、重複データを検出できます。 重複データ検出ジョブの設定方法の詳細な手順は、重複データを検出するシステム ジョブの実行を参照してください。

重複データ検出ジョブはバックグラウンドで実行し、その間に Customer Engagement アプリで他のことを行うことができます。 重複データ検出ジョブが完了したら、Customer Engagement アプリから電子メール通知を受け取ることができます。

関連項目

重複レコードを検出してマージする
インポート データ (すべてのレコードの種類)
重複データの確認
重複データ検出ルールの設定
重複データを検出するシステム ジョブの実行
レコードの一括削除