Windows Server AppFabric リモート管理のアーキテクチャ

AppFabric では、IIS リモート処理または Windows PowerShell リモート処理をとおしてコンピューターをリモートで管理できます。このトピックでは、リモート処理のアーキテクチャを簡単に説明し、詳細情報へのリンクを示します。

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IIS マネージャーのリモート ユース ケース

IIS マネージャー拡張機能を使用すると、リモート サーバーとの接続を確立して、リモート IIS サーバー上のサイト、アプリケーション、またはサービスを管理できます。IIS マネージャーのリモートでの使用を有効にするには、クライアント コンピューターに IIS マネージャー コンソール クライアントがインストールされていて、リモートの IIS サーバーで WMSVC (Web 管理サービス) が実行されている必要があります。IIS マネージャーを拡張する AppFabric モジュールはどれも、クライアント コンポーネントとサーバー コンポーネントから成ります。AppFabric アーキテクチャでは、%SystemRoot%\System32\AppFabric にある以下の 2 つのアセンブリに、これらのコンポーネントが組み込まれています。

  • Microsoft.ApplicationServer.Management.Tools.Client.dll: このファイルには、AppFabric に付属している Windows Server AppFabric モジュールのすべてのクライアント側コンポーネント (IIS マネージャー コンソールにモジュールの機能を表示するために必要な UI リソース、モジュール ページ、および UI 表示ロジック) が入っています。

  • Microsoft.ApplicationServer.Management.Tools.dll: このファイルには、AppFabric に付属している Windows Server AppFabric モジュールのすべてのサーバー側コンポーネント (Windows PowerShell をホストし、AppFabric コマンドレットを使用して AppFabric Windows PowerShell スクリプトを実行するためのロジック) が入っています。

ローカル管理アクセスのシナリオでは、すべてが InetMgr.exe 内においてインプロセスで実行されます。InetMgr.exe コンソールと WMSVC 間の HTTPS チャネルはインメモリ パイプに置き換えられ、WMSVC は InetMgr.exe 内においてインプロセスで実行されます。ローカル アクセスは、リモート アクセス シナリオの特殊なケースです。

リモート アクセス シナリオは、ローカル ユース ケースよりも汎用的であり複雑です。WMSVC は、サーバーでホストされているサイトおよびアプリケーションのリモート管理を可能にする IIS インフラストラクチャの一部です。これは "ローカル サービス" アカウントで実行される NT サービスであり、ポート 8172 で HTTPS 経由の管理要求をリッスンします。

リモート IIS サーバーに展開されたサイト、アプリケーション、またはサービスを IIS マネージャーを使用して管理する場合、SQL 監査は使用できません。

IIS マネージャーのリモート機能の詳細については、「Remote Administration for IIS Manager」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=177643) を参照してください。

Windows PowerShell のリモート ユース ケース

Windows PowerShell リモート処理を行うには、Windows リモート管理サービス (WinRM サービス) が、リモートの場所にある Windows PowerShell コンソールからの HTTPS 経由の WSMAN 要求をリッスンする必要があります。リモートの Windows PowerShell のケースでは、Windows PowerShell V2 RTM がクライアント コンピューターとリモート サーバー コンピューターの両方にインストールされている必要があります。Windows リモート処理の詳細については、「About Windows Remote Management」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=182112) を参照してください。

  2011-12-05