イベント コレクション サービス

AppFabric の監視機能を使用すると、インストルメンテーション イベントを収集して監視データベースに保存することができます。このプロセスを支援するために、AppFabric には "イベント コレクション サービス" と呼ばれる Windows サービスがあります。このイベント コレクション サービスによって Event Tracing for Windows (ETW) セッションからのイベントが監視データベースに書き込まれます。データの発信と収集には多くのリソースが必要になることがありますが、ETW を使用するように .NET Framework 4 が拡張された結果、System.Diagnostics のような代替手段を使用した場合に比べて、リソース消費は抑えられるようになりました。

監視対象である WF および WCF のサービスをホストするホストのそれぞれに対してイベント コレクション サービスのインスタンスが 1 つ実行されます。複数のイベント コレクター インスタンスを 1 つのサーバーで実行することができます。AppFabric では、同時に実行できるイベント コレクター インスタンスの最大数は 10 となっています。

機能

イベント コレクション サービスは、EtwTrackingParticipant から ETW セッション宛てに発信された WCF 分析トレース イベントと WF 追跡イベントを受信します。詳細については、「EtwTrackingParticipant クラス」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=168423) を参照してください。

コアとなる機能

イベント コレクション サービスの中心にあるのは、次の機能です。

  • WCF および WF の複数のアプリケーションからのイベントをサブスクライブします。

  • アプリケーションからのイベントを特定の監視データベースに送ります。

  • 複数の監視データベースをサポートし、イベントをプロバイダーに応じて異なる監視データベースに送ります。

セキュリティとプライバシー

イベント コレクション サービスでは、次のように Windows、IIS、WF、および WCF の既存のセキュリティが利用されています。

  • ユーザーは複数の ETW セッションおよび複数の監視データベース接続を使用してイベントを分離できます。

  • オブジェクト ベースのセキュリティ (ACL) を使用して、構成のセキュリティを保護すると共に、ETW セッションに対する読み取りと書き込みを制御します。

  • ロール ベースのセキュリティ (「SQL Server のセキュリティ」を参照) を使用して、監視データベースに対する読み取りと書き込みを制御します。

関連項目

その他のリソース

WCF イベント ログ
ワークフロー追跡およびトレース

  2012-03-05