サービス インスタンスの制御

Windows Communication Foundation (WCF) サービスは、公開されているインターフェイス コントラクトを有する実行の自律ユニットです。その機能は、Windows Workflow Foundation (WF) エンドポイントを通じて外部に公開されています。IIS/WAS 環境でサービスがホストされている場合、エンドポイントが機能への要求を受信すると、サービスのインスタンスが作成されます。インスタンス化の後、サービス操作を呼び出す後続の呼び出し、またはサービスの操作を制御する後続の呼び出しは、サービスの WF エンドポイントを通じて発生します。AppFabric は、内部のエンドポイントを使用して永続化されたワークフロー サービス インスタンスを制御する機能を透過的に提供します。この機能は、永続化機能を使用するよう構成されたワークフロー サービスに対し、AppFabric により最初から提供されています。

AppFabric 内では、永続化ワークフロー サービス インスタンスおよび追跡対象ワークフロー サービス インスタンスの両方を列挙できます。ただし、追跡対象ワークフロー インスタンス上の AppFabric ユーザー インターフェイスからは、サービスの制御操作は実行できません。追跡対象ワークフロー インスタンスはワークフロー インスタンス (耐久性がある場合とない場合があります) についての履歴レコードを提供するため、制御できません。AppFabric 内から永続化ワークフロー サービス インスタンスのみを制御できます。永続化 (耐久性のある) ワークフロー インスタンス データに対して照会を実行し、特定の永続化インスタンスを探すことができます。たとえば、特定のワークフロー インスタンス ID、作成日時、完了日時、最後の中止日時、状態、マシン名、またはインスタンス スコープによってフィルターできます。また、例外名、インスタンスがアクティブかどうか、最後の永続化の時間、サービス ID、またはサービス名でもフィルターできます。返すよう選択した項目 (行) の最大数に基づいて、表示する出力行数にフィルターを適用できます。詳細については、「Persisted WF Instances Page」、Dashboard Page」、および「Tracked WF Instances Page」を参照してください。

重要

AppFabric の WCF サービス インスタンスの永続化および追跡への対応は、このリリースには含まれていません。現在のリリースは、ワークフロー (WF) サービス インスタンスの永続化および追跡にのみ対応しています。[永続的な WF インスタンスの表示] および [追跡対象 WF インスタンスの表示] オプションが WF インスタンスでのみ選択可能となっているのは、このためです。

サービス コントロール コマンドの処理のためのしくみは、非同期コマンド照会を使用します。ユーザーは、照会に待機中のコマンドがないインスタンスについてのみ、[永続的な WF インスタンス] ページからインスタンス制御コマンドを発行できます。詳細については、「Persisted Instances Page」を参照してください。

ユーザーは、Windows PowerShell コマンドレットからも永続化ワークフロー サービス インスタンスを制御できます。このセクションでは、IIS マネージャーおよび AppFabric コマンドレットを使用してワークフロー サービス インスタンスを制御する方法を説明します。

このセクションの内容

  2012-03-05