構成モデル (AppFabric 1.1 キャッシュ)

Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server は、多くのキャッシュ構成をサポートしています。構成の詳細は、アプリケーション内、キャッシュ ホスト内、およびキャッシュ クラスター内の 3 つのレベルで指定されます。

アプリケーション構成

個々のキャッシュが有効なアプリケーションがキャッシュ クラスターを使用するには、そのキャッシュ クライアントを構成する必要があります。この構成はアプリケーション コード内でプログラムによって行うか、Visual Studio プロジェクトに追加するアプリケーション構成ファイル内で指定できます。両方行った場合は、アプリケーション コード内で指定した設定が、アプリケーション構成ファイルの設定よりも優先されます。

アプリケーション構成の設定によって、キャッシュ クラスターと通信するために接続する必要のあるキャッシュ ホストが指定されます。アプリケーションの設定は、ローカル キャッシュを有効にする際も使用されます。詳細については、「アプリケーション構成設定 (AppFabric 1.1 キャッシュ)」を参照してください。

キャッシュ ホスト構成

個々のキャッシュ ホストは DistributedCacheService.exe.config という名前の構成ファイルを使用します。このファイルは、キャッシュ サーバーにキャッシュ サービスをインストールすると自動的に作成および構成されます。DistributedCacheService.exe.config ファイルを使用して、実行するソフトウェアに必要な設定を保存します。詳細については、「キャッシュ ホストの構成設定」を参照してください。

重要

SQL Server データベースを使用してクラスターの構成設定を格納すると、SQL Server の接続文字列は DistributedCacheService.exe.config ファイルにクリア テキストで保存されます。接続文字列にパスワードが必要にならないように、できるだけ Windows 統合セキュリティを使用してデータベースのセキュリティを保護してください。

クラスター構成

クラスター内のすべてのキャッシュ ホストは、クラスター構成の保存場所にアクセスする必要があります。クラスター構成情報によって、キャッシュ ホストと名前付きキャッシュの設定が指定されます。クラスター構成の詳細は最初のキャッシュ ホストのインストール時に初めて確立され、それ以降のインストールで自動的に更新されます。

クラスター構成情報の保存には 3 つのオプションを利用できます。次の表に示すとおり、クラスター構成の設定は共有ネットワーク フォルダー、SQL Server 2005 以降のデータベース、またはカスタム プロバイダーに保存できます。

保存先の種類 保存場所 クラスター管理

XML ファイル

共有ネットワーク フォルダー

リード ホスト

SQL Server データベース

SQL Server

SQL Server (既定) またはリード ホスト

カスタム プロバイダー

カスタム ストア

カスタム ストア

アプリケーションとインフラストラクチャのニーズに最適なオプションを選択します。詳細については、「クラスター構成の保存オプション」を参照してください。

選択する保存オプションに関係なく、構成の設定は Windows PowerShell コマンド Export-CacheClusterConfig および Import-CacheClusterConfig で編集できます。詳細については、「キャッシュ クラスターの構成」を参照してください。

関連項目

概念

AppFabric キャッシュの構成オプション
AppFabric キャッシュの物理アーキテクチャ図 (AppFabric 1.1 キャッシュ)
AppFabric キャッシュの論理アーキテクチャ図 (AppFabric 1.1 キャッシュ)

  2012-03-05