AppFabric コマンドレットを使用したアプリケーションの制御
このトピックでは、AppFabric のコマンドレットを使用してアプリケーションを停止および開始する方法を説明します。アプリケーションを停止するには、Stop-ASApplication コマンドレットを使用します。このコマンドレットによってすべてのアプリケーション プロトコルが無効になり、そのアプリケーションの自動開始が停止します。アプリケーションを開始するには、Start-ASApplication コマンドレットを使用します。このコマンドレットによってすべてのアプリケーション プロトコルが再び有効になり、アプリケーションの自動開始が復元されます。また、Get-ASApplication コマンドレットを実行すると、アプリケーション プロトコルおよび自動開始の状態を調べることができます。
コマンドレットの実行の詳細については、「AppFabric コマンドレットの実行」を参照してください。
アプリケーションを停止するには
AppFabric Windows PowerShell コンソールで Stop-ASApplication コマンドレットを実行すると、特定のアプリケーションを適切に停止させることができます。このコマンドレットは次の処理を行います。
1 つのアプリケーションのアプリケーション プロトコルをすべて無効にします (メッセージ フローを無効にします)。具体的には、仮想アプリケーションの applicationHost.config ファイル内の \configuration\system.applicationHost\sites\site\application 要素の "enabledProtocols" 属性の内容をすべて "previouslyEnabledProtocols" 属性にコピーします (常に内容が上書きされます)。次に、"enabledProtocols" 属性の内容を消去します。
アプリケーションの自動開始を停止します。具体的には、applicationHost.config ファイルに格納されている仮想アプリケーション構成の serviceAutoStartEnabled プロパティを "false" に設定します。
構文オプションは次のとおりです。
構文 1
Stop-ASApplication [-SiteName] <String> [[-VirtualPath] <String>] [-Confirm] [-WhatIf] [<CommonParameters>]
構文 2
Stop-ASApplication [-Uri] <Uri> [-Confirm] [-WhatIf] [<CommonParameters>]
構文 3
Stop-ASApplication -ApplicationObject <ApplicationInfo> [-Confirm] [-WhatIf] [<CommonParameters>]
パラメーター | 説明 |
---|---|
-SiteName <String> –VirtualPath <String> |
特定のサイトまたはアプリケーションを指すポインター。停止させるアプリケーションを示します。このパラメーターで特定のサイトが指定されている場合は、そのサイト内のすべてのアプリケーションが停止します。 |
-Uri <Uri> |
特定のサイトまたはアプリケーションを指すポインター。停止させるアプリケーションを示します。このパラメーターで特定のサイトが指定されている場合は、そのサイト内のすべてのアプリケーションが停止します。 |
-ApplicationObject <ServiceInfo> |
停止させる特定のアプリケーションへのポインター。 |
-Confirm |
指定した場合は、コマンドを実行する前に確認のメッセージが表示されます。 |
-WhatIf |
指定した場合は、コマンドは実行されず、コマンドの影響を説明するメッセージが表示されます。 |
アプリケーションを開始するには
AppFabric Windows PowerShell コンソールで Start-ASApplication コマンドレットを実行すると、特定のアプリケーションを適切に開始することができます。このコマンドレットは次の処理を行います。
applicationHost.config ファイル内のアプリケーション プロトコルを再び有効にします。具体的には、"previouslyEnabledProtocols" の内容を "enabledProtocols" にコピーしてから "previouslyEnabledProtocols" 属性を削除します。
アプリケーションの自動開始を復元します。具体的には、applicationHost.config ファイル内の serviceAutoStartEnabled を "True" に設定します (アプリケーションの applicationHost.config ファイル内の serviceAutoStartMode 属性が "All" または "Custom" の場合)。
構文オプションは次のとおりです。
構文 1
Start-ASApplication [-SiteName] <String> [[-VirtualPath] <String>] [-StartApplicationPool] [<CommonParameters>]
構文 2
Start-ASApplication [-Uri] <Uri> [-StartApplicationPool] [<CommonParameters>]
構文 3
Start-ASApplication -ApplicationObject <ApplicationInfo> [-StartApplicationPool] [<CommonParameters>]
パラメーター | 説明 |
---|---|
-SiteName <String> –VirtualPath <String> |
特定のサイトまたはアプリケーションを指すポインター。開始するアプリケーションを示します。このパラメーターで特定のサイトが指定されている場合は、そのサイト内のすべてのアプリケーションが開始します。 |
-Uri <Uri> |
特定のサイトまたはアプリケーションを指すポインター。開始するアプリケーションを示します。このパラメーターで特定のサイトが指定されている場合は、そのサイト内のすべてのアプリケーションが開始します。 |
-ApplicationObject <ServiceInfo> |
開始する特定のアプリケーションへのポインター。 |
-StartApplicationPool |
このフラグが指定されているときは、アプリケーション プールが実行中でない場合にコマンドレットによってアプリケーション プールが開始されます。この動作を可能にするには、アプリケーションの appPool の startMode が "AlwaysRunning" に設定されている必要があります。 |
アプリケーションの状態を調べるには
AppFabric Windows PowerShell コンソールで Get-ASApplication コマンドレットを実行すると、動作の状態に関する情報が返されます。Get-ASApplication は、ApplicationInfo オブジェクトを返します。アプリケーションの状態を判定するには、ApplicationInfo オブジェクトのプロパティ MessageFlowStatus、AutoStartEnabled、および AutoStartMode を調べてください。
構文オプションは次のとおりです。
構文 1
Get-ASApplication [[-SiteName] <String>] [[-VirtualPath] <String>] [[-ApplicationPoolName] <String>] [<CommonParameters>]
パラメーター | 説明 |
---|---|
-SiteName <String> –VirtualPath <String> |
特定のサイトまたはアプリケーションを指すポインター。どのアプリケーションの情報を調べるかを示します。このパラメーターで特定のサイトが指定されている場合は、そのサイト内のすべてのアプリケーションの情報が返されます。 |
-ApplicationPoolName |
アプリケーションによって使用されているアプリケーション プールの名前です。 |
2012-03-05