ASP.NET Web アプリケーションでの AppFabric キャッシュの使用
このサンプルは、AppFabric キャッシュを使用する単純な ASP.NET アプリケーションの作成方法を示しています。
この Web アプリケーションは、単純な注文処理アプリケーションです。注文の作成、取得、および変更を行うことができます。キャッシュには同時に複数の注文を保存できます。
ヒント
サンプルは学習用としてのみ提供されています。運用環境での使用を目的としておらず、運用環境でのテストも行われていません。サンプルについてマイクロソフトのテクニカル サポートは提供されません。
前提条件
ユーザーに Windows PowerShell スクリプトの知識があれば理想的です。
サンプルでは次のことを前提としています。
Windows PowerShell 2.0 がインストールされている。
Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server がインストールされている (このインストールにより、必要な DLL も GAC に追加されます)。
AppFabric キャッシュの構成
AppFabric キャッシュをまだ構成していない場合は、Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server 構成ツールを使用して構成します (既定の設定を使用します)。サンプルでは、AppFabric キャッシュが既定の設定 (cacheHostName=AppFabricCachingService および cacheName=default) で構成されていることを前提としています。
キャッシュ クラスターの開始
Windows PowerShell コマンド ウィンドウを管理者モードで開き、次のコマンドを実行して分散キャッシュ管理モジュールを追加します。
Import-Module DistributedCacheAdministration
次のコマンドを実行して、キャッシュ クラスターへのクライアントとしてのアクセス権をユーザー アカウントに付与します。ユーザーおよびドメイン名を指定します。
Grant-CacheAllowedClientAccount domain\username
Get-CacheAllowedClientAccounts コマンドを使用して、ユーザー アカウントにアクセス権が付与されたことを確認します。
Start-CacheCluster コマンドを使用してクラスターを開始します。
このサンプルのビルドおよび実行
サンプルは、GAC から自動的に AppFabric キャッシュ DLL (Microsoft.ApplicationServer.Caching.Client.dll および Microsoft.ApplicationServer.Caching.Core.dll) にリンクされます。
Visual Studio で CacheSampleWebApp.sln ソリューションを開きます。
Ctrl キーを押しながら F5 キーを押して Web プロジェクトを実行するか、F5 キーを押してデバッグを行います。
ブラウザーがアドレス
https://localhost:23222/
で起動します。プロジェクト実行中は、次のアドレスを使用して Web アプリケーションを操作します。https://localhost:23222/CreateOrder.aspx
(サンプルの注文を作成する)https://localhost:23222/CreateOrder.aspx
(サンプルの注文を作成する)https://localhost:23222/UpdateOrder.aspx
(注文を更新する)
トラブルシューティング
データがキャッシュに追加されていない場合は、キャッシュの削除ポリシーが適用されている可能性があります。キャッシュに削除ポリシーが設定されないように、次のコマンドを実行して既定のキャッシュを削除し、削除ポリシーなしでキャッシュを再作成してください。
Remove-Cache -CacheName default
New-Cache -CacheName default -Eviction None
このサンプルの削除
Restart-CacheCluster コマンドを使用してキャッシュ クラスターを再起動し、キャッシュからデータをクリアします。
関連項目
その他のリソース
2012-03-05