Windows 2000 Professional の展開

1999 年 12 月

はじめに

Microsoft Windows 2000 Professional (以下 Windows 2000 Professional) の展開プロセスでは、綿密なプランニングと判断力が必要です。企業形態による要件やユーザーからの要望を分析し、Windows 2000 Professional の最適な機能を選択して、展開のプランニングを進めます。展開を成功させるには、基本的には次のように段階的に区切って、プランニングを行います。

トピック

プロジェクトの適応範囲と目標を定義する
既存のネットワーク環境とデスクトップ環境を評価する
Windows 2000 Professional デスクトップを設計する
Windows 2000 Professional のパイロット展開
Windows 2000 Professional の全面的な展開

プロジェクトの適応範囲と目標を定義する

展開プロセスの最初の段階では、プロジェクトの目標と対象を定義しますが、それらは次の要件に合致している必要があります。

  • 企業の長期的な展望

  • 従業員からの要望 (機能やアプリケーションの種類、インターネット接続、マルチメディア アプリケーションなど)

プランニングによって、プロジェクトの適応範囲、これに関わる人やグループ、および期限が明確になり、展開プロセスにおける各段階と、機能面での概念を明確に把握することができます。プロジェクトの適応範囲を文書にまとめる際には、企業のビジネスの対象に合致し総合的な目標を達成するために必要な Windows 2000 の機能を決定します。

プロジェクトの適応範囲を決定する際に考慮すべき点をいくつか挙げます。

  • 展開の規模 (コンピュータ数、部門数、ネットワーク数、所在地数など)

  • 展開の範囲 (オペレーション システムのアップグレードのみ、アプリケーションのアップグレード、サーバーのアップグレード、ハードウェアのアップグレードなど)

  • 既存の機能からの拡張の有無

  • デスクトップの標準化、システム管理の方法、およびセキュリティの確保

既存のネットワーク環境とデスクトップ環境を評価する

Windows 2000 ベースのデスクトップ環境を設計する前に、既存のネットワーク OS、ネットワーク インフラストラクチャ、および各種の規則について十分に理解しておく必要があります。

評価の段階では、既存のデスクトップ環境やネットワーク環境の情報を収集して分析します。最低限、次の情報について評価し文書にまとめておく必要があるでしょう。

  • 企業の組織上および地理上の要件

  • アプリケーションに対する要件 (保有しているソフトウェアとハードウェアの一覧作成も含む)

  • 技術基盤

  • 相互運用の必要性

  • 既存のネットワーク標準やアプリケーション標準と将来の見通し

  • ユーザーのタイプ (移動ユーザー、モバイル ユーザー、リモート ユーザー、タスク ベースのユーザー、および専門職ユーザー)

  • ソフトウェア標準

  • ハードウェア標準

  • サポート関連の問題点

  • 名前付け規則

ハードウェアの互換性の詳細については、「ハードウェア互換性リスト」を参照してください。

Windows 2000 Professional デスクトップを設計する

設計の段階では、Windows 2000 Professional のデスクトップ構成の設計、実装、およびテストを実施し、承認を得ることが目標です。このフェーズには、一般に次のような段階があります。

設計フェーズの各段階

目標または実施内容

論理設計

必要な Windows 2000 Professional の基本機能とデスクトップ構成の基本構造を決定します。

物理設計と検証

必要なデスクトップ構成を構築し、管理されたテスト環境で統合テストを実施します。

実装のための設計

Windows 2000 Professional の各自動インストール機能をそれぞれ評価し、最適な方法を選択します。

パイロット展開への移行承認とデスクトップ構成の決定

Windows 2000 Professional のデスクトップ構成のパイロットへの展開について承認を得ます。

展開のプランニングで重要なことは、設計のフェーズにおいて、適切な実装方法を選択することです。Windows 2000 Professional には、さまざまなビジネス形態や技術目標に適応することができ、ネットワークの要件やユーザーの要求を満たすツールが多数用意されています。

Windows 2000 Professional のパイロット展開

パイロット展開は、2 段階に分けて実施するのが望ましいでしょう。第 1 段階では、Windows 2000 Professional のデスクトップの設計をテスト ラボ、つまり管理された環境で展開してテストします。このテスト用の環境で正常に動作することが確認された後で、第 2 段階に移行し、ユーザー数を限定した企業内の実際の業務環境にパイロット展開します。

パイロット展開では、ユーザーからのフィードバックを受ける機会が得られ、各機能の動作状況や本格展開後に必要と考えられるサポートのレベルが把握できます。また、インストールの担当チームにとってはリハーサルでもあり、全面展開時の作業がスムーズになります。そのほか、デスクトップの設計が企業のビジネス要件に合致しているかの検証も可能です。

Windows 2000 Professional の全面的な展開

Windows 2000 Professional を企業内の大規模なネットワーク全体に展開する場合、Windows 2000 Professional がサポートするインストールの自動化の機能が必要となるでしょう。インストールの自動化の詳細については、「Windows 2000 システム展開ガイド」を参照してください。

全面的な展開の場合も、パイロット展開とほとんど同じ手順で実施します。展開期間中にすべてのユーザーがスムーズに移行できるようにするには、次の作業が必要です。

  • 配布サーバーを準備します。

  • 各ユーザーにインストールの実施計画を通知します。

  • Windows 2000 Professional のユーザー トレーニングを実施します。

  • ユーザー インストール スクリプトをカスタマイズします。

  • 必要に応じて、クライアント コンピュータのハードウェアをアップグレードしたり、企業の方針に適合しないソフトウェアを削除します。

  • クライアント コンピュータ内の重要なデータや構成ファイルのバックアップがプロジェクトの計画に含まれていれば、これらを実施します。

  • ウィルス スキャン、スキャン ディスク、デフラグがプロジェクトの計画に含まれていれば、これらを実施します。

  • 各クライアント コンピュータ のユーザー パスワードと ID を一時的に解除します。これによって、クライアント コンピュータへのアクセスが容易になり、インストール担当者は、ログイン スクリプトやデスクトップ環境を正常に動作させることに専念できます。

  • 各クライアント コンピュータは所定の全機能が稼動し、ネットワークも動作する必要があります。

プランニングと展開に関する情報の詳細については、『Windows 2000 システム展開ガイド』を参照してください。

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1999 年 12 月