Windows 2000 の簡単な展開方法

オペレーティング システム

ホワイト ペーパー

概要

Microsoft Windows 2000 オペレーティング システムでは展開ツールと展開方法が一新されており、従来よりも簡単、効率的、かつ経済的に展開を実施できます。このホワイト ペーパーでは、組織で Windows 2000 を自動展開しようとする際に選択可能ないくつかのオプションについて説明します。

トピック

はじめに
自動インストール スクリプトを使用する
ディスク イメージ コピー
リモート オペレーティング システム インストール
Systems Management Server を使用する
Windows 2000 Professional にアップグレードする
サービス パックをインストールする
サーバーを構成する
詳細情報

はじめに

組織におけるコンピュータ システムの管理では、システムのユーザーの生産性を最大限まで高めると同時に、システムの総所有コスト (TCO) をできるだけ少なくすることが目標となります。TCO は、ネットワーク上に分散されたパーソナル コンピュータの管理に付随するあらゆるコストが含まれます。Microsoft Windows は、基幹的な業務用アプリケーションの基盤として使用できるまでに、動的な汎用オペレーティング システムとしての成熟を遂げています。顧客がビジネスを成功させるには、Windows 2000 ベースのシステムがもはや不可欠です。共通した組み込み管理サービスが必要となることは言うまでもありません。

Windows 2000 には、典型的な管理タスクに付随するコストを削減するのに寄与する統合管理サービスが用意されています。これらの Windows 管理サービスを基盤として、以下の 3 つの観点から管理性を向上する付加価値型管理ツールが組み込まれています。

デスクトップ管理 : グループ ポリシーや IntelliMirror 管理サービスなどの機能 (後述) を通じて、組織内のデータ、ソフトウェア、および PC とユーザーの設定を従来より簡単に管理できます。Systems Management Server に代表される付加価値型ソリューションにより、エンタープライズ向けの高度な変更および構成の管理機能が提供されます。

集中管理 : 管理者は、多数のサーバーを管理できなければなりません。しかも、多くの場合は、リモート コンピュータからの管理作業が要求されます。管理者は、Windows Scripting Host およびターミナル サービスなどの機能を利用することで、変更を自動化したり、複数のサーバーを単一のリモート コンピュータから一元的に管理したりすることができます。

展開の容易さ : Windows 2000 Professional は、充実したスクリプト機能を通じて、従来よりも容易に展開でき、Windows NT 3.51、4.0、Windows 95、Windows 98 のいずれかが稼動しているコンピュータからアップグレードできます。リモート オペレーティング システム インストールなどの付加的な機能やインストール イメージ作成用のツールも用意されているので、Windows 2000 の新規インストールを短時間で配布できます。

このホワイト ペーパーは、上記の 3 つの観点のうち、展開の容易さに主眼を置いています。

最近まで、組織でデスクトップ オペレーティング システムを展開する際には、展開プロセスに莫大なコストとリソースが必要になるのが当たり前のことでした。展開を自動化するとしても、コストとリソースが嵩むことに変わりはありませんでした。自動化と言っても完全な自動化を実現できるとは限らず、自動化方法をエンド ユーザーに使用させるには複雑すぎるのが普通なので、展開の一部だけを自動化する場合ですら、IT プロフェッショナルが目を光らせている必要がありました。

Microsoft がビジネス用として送り出した最新のオペレーティング システム Windows 2000 では展開ツールと展開方法が一新されており、従来よりも簡単、効率的、かつ経済的に展開を実施できます。Microsoft では、企業ユーザー (特にデスクトップ システムの展開に当たる IT プロフェッショナル) を対象とした調査の結果を踏まえ、従来の Windows オペレーティング システム ウィンドウを根本から見直し、自動展開の容易さを向上することを目標として Windows 2000 を設計しました。

自動展開の方法

Windows 2000 では、以下の方法による自動展開をサポートしています。

  • 自動インストール スクリプト

  • ディスク イメージング (クローン化)

  • リモート インストール

  • 電子配布

また、以下のいずれかのオペレーティング システムから Windows 2000 Professional に移行することも可能です。各オペレーティング システムからのアップグレード プロセスは、スクリプトを通じて完全に自動化されています。

  • Windows NT Workstation 4.0

  • Windows NT Workstation 3.51

  • Windows 98

  • Windows 95

このホワイト ペーパーでは、上記の自動展開方法がどのように改良されているかを述べます。

自動インストール スクリプトを使用する

自動インストール スクリプトでは、セットアップ実行中の選択肢を自動的に選択します。巧妙に作られた真の自動化スクリプトがあれば、組織の管理者がインストール中に個々のデスクトップを目視でチェックする必要がなくなり、ユーザーがセットアップの選択肢を選ぶ必要がなくなるので、貴重な時間とリソースを節約できます。

Windows 2000 Professional では、以下のように、自動インストール スクリプトのサポートが大幅に拡張されています。

  • スクリプトからインストールの細部をくまなく制御できます

    Windows 2000 Professional では、モデム、サウンド カード、タイム ゾーン設定など、従来、スクリプトからのインストール制御が困難であったコンポーネントをも含めたインストール全体をスクリプトから制御するためのキーをサポートしています。また、Windows 2000 Professional では、静的 IP アドレスの設定やコンピュータ名のリストの使用など、管理者の労力を軽減するツールをいくつかサポートしています。

  • ユーザーの対話操作なしでインストールを完了できます

    ユーザー入力を必要とせずに、Windows 2000 Professional のほとんどすべての要素を自動的にインストールできます。

  • セットアップ マネージャにより、スクリプトを簡単に作成できます

    GUI ツールとして実装されているセットアップ マネージャは、正しい構文の使用や入力ミスなど、従来、スクリプトを作成する上で負担になりがちだったタスクの多くから管理者を解放します。セットアップ マネージャでは、デスクトップに一意な設定を適用するための Universal Disk Format (UDF) ファイルを作成またはインポートすることもできます。

  • 配布用の共有ポイントを簡単に作成できます

    セットアップ マネージャを使うと、Windows 2000 Professional インストール CD に含まれていない特殊なデバイス ドライバなどのコンポーネントをインストール対象に含めることができます。Windows 2000 Professional では、システム スタートアップ CD-ROM をサポートしているので、高速なリンクで接続されていないコンピュータに対してもオペレーティング システムを簡単に展開できます。

  • スクリプトの信頼性が向上しています

    Windows 2000 Professional のセットアップでは、モデムなど、あまり重要でないデバイスのインストールに失敗した場合でも、インストール プロセスが中断されません。レポート メカニズムも改良されているので、失敗したインストールのトラブルシューティングが容易です。

セットアップ マネージャ

Windows 2000 Professional セットアップ マネージャでは、包括的なウィザード画面を通じて、カスタム セットアップ スクリプトを作成できます。セットアップ マネージャでは、セットアップ プロセスを自動化する各種パラメータを設定できるので、ユーザーの対話操作の必要をなくすことができます。管理者がセットアップ マネージャを通じて構成できる設定の例を以下に示します。

  • ユーザー対話操作の設定 : セットアップ プロセス中に適切となるユーザー対話操作のレベルを設定します。

  • 既定ユーザー情報の設定 : 組織またはユーザーの名前を指定します。

  • コンピュータ名の定義 : セットアップ マネージャでは、事前定義のコンピュータ名を生成できるほか、一意なコンピュータ名を自動的に設定するオプションも用意されています。

  • 管理者パスワードの設定 : 管理パスワードを設定し、ユーザーに対して不可視にします。セットアップ マネージャ ウィザードには、セットアップ中にユーザーに管理パスワードを入力するように促すプロンプトを表示するオプションもあります。

  • 表示設定 : 表示色、画面領域、および更新頻度を自動設定します。

  • ネットワーク設定の構成 : セットアップ マネージャ ウィザードでは、カスタム ネットワーク設定オプションを構成できます。たとえば、コンピュータをドメインやワークグループに追加したり、ドメイン内のアカウントを自動で作成したりすることが可能です。

  • タイム ゾーンと地域の設定 : 日付、時刻、番号、文字セット、キーボード レイアウトなどの地域設定を指定します。

  • Internet Explorer 5 の設定 : セットアップ マネージャでは、プロキシ サーバーへの接続など、基本的なインターネット接続のセットアップを実行できます。

  • テレフォニー設定 : 市外局番やダイヤル情報などのテレフォニー プロパティを設定します。

  • cmdlines.txt ファイルの追加 : cmdlines.txt ファイルを使うと、アプリケーションなどの付加的コンポーネントをインストールできます。たとえば、Microsoft Office セットアップへのコマンド ラインを追加する場合なら、Office セットアップのコマンド ラインを cmdlines.txt ファイルに含めます。

  • インストール フォルダの作成 : 既定のインストール フォルダ (\\winnt) を使ってセットアップ中に一意なフォルダを生成したり、カスタム フォルダを設定したりすることができます。

  • プリンタのインストール : インストール中に複数のプリンタをセットアップできます。

  • Run Once セクションへのコマンド追加 : ユーザーが最初にログオンしたときに自動実行されるコマンドをセットアップします。たとえば、アプリケーション セットアップ プログラムやリソース キット ユーティリティを実行したり、セットアップ プログラムの設定を変更したりすることが可能です。

  • セットアップ終了時のコマンド実行 : セットアップ プロセスが終了してから、ユーザーがシステムにログオンするまでの間に実行するコマンドを指定します。たとえば、アプリケーションのセットアップ ファイルなどを起動できます。

  • 付加的なファイルのコピー : デバイス ドライバ ライブラリなど、ユーザーのデスクトップにコピーする付加的なファイルを指定します。それらのファイルのコピー先を指定することもできます。

  • 配布フォルダの作成 : 必要な Windows ソース ファイルを格納する配布フォルダをネットワーク上に作成します。コピーするファイルを追加したり、Windows で使用する付加的なデバイス ドライバを提供したりすることもできます。

ディスク イメージ コピー

ディスク イメージ コピーでは、マスタ イメージを作成し、Microsoft System Preparation Tool でイメージの複製準備を行った後、Symantec Norton Ghost や PowerQuest DriveImage などのサードパーテイ製ディスク イメージ コピー ユーティリティでイメージをほかのシステムにコピーします。マスタ イメージには、オペレーティング システムのほか、アプリケーションや任意のカスタム設定を含めることができます。

Windows 2000 Professional では、ハードウェアの検出とプラグ アンド プレイをサポートしています。モデムやディスプレイ アダプタなど、システム セットアップに重要ではないハードウェアについては、イメージのコピー先のコンピュータに違いがあってもかまいません。システム セットアップに重要ではないハードウェアに違いがあるコンピュータにイメージをコピーする方法については、後の「リモート オペレーティング システム インストール」を参照してください。

System Preparation Tool

System Preparation Tool では、システムのディスク イメージをほかのシステムにコピーするための準備を行います。System Preparation Tool でコピーの準備として行う処理は、以下のとおりです。

  • システムの最初の起動時に一意なローカル ドメイン セキュリティ ID (SID) を作成するためのシステム サービスを追加します。

  • システムの最初の起動時に実行するミニ セットアップ ウィザードを追加します。このミニ セットアップ ウィザードは、使用許諾契約書、ユーザー名、会社名など、ユーザーに固有の情報をユーザーに入力させるためものです。このウィザードは、ユーザー対話操作が不要になるように、スクリプトで制御することもできます。

  • 完全なプラグ アンド プレイ検出を強制実行します。これにより、コンピュータ上でイメージを作成し、ハードウェア構成の類似した別のコンピュータにイメージをコピーすることが可能になります。ハード ドライブ コントローラ デバイス ドライバとハードウェア アブストラクション レイヤ (HAL) は、コピー元とコピー先のコンピュータの間で同一でなければなりません。ネットワーク アダプタ、ビデオ アダプタ、サウンド カードなど、その他のデバイスは同一でなくてもかまいません。

ミニ セットアップ ウィザード

ミニ セットアップ ウィザードは、System Preparation Tool の応答ファイルを使って自動化できます。このウィザードを対話式に実行することもできます。以下の画面をすべて表示することも、必要なものだけを表示することもできます。

  • [ようこそ]

  • [使用許諾契約書]

  • [プロダクト ID]

  • [地域の設定]

  • [ユーザー名と組織名]

  • [コンピュータ名]

  • [ネットワークの構成]

  • [ワークグループまたはドメインへ参加] (ワークステーションのみ)

  • [サーバー ライセンス] (サーバーのみ)

  • [タイム ゾーンの選択]

  • [完了/再起動]

ハードウェア構成の違いにかかわりなく同じイメージを使用する

Windows 2000 Professional の System Preparation Tool では、コピーしたイメージとの互換性がある限り、ハードウェア構成の違いに関係なく、同じイメージを使用できます。これは、ハードウェア検出およびプラグ アンド プレイとあいまって、柔軟な展開を可能にします。ハードウェア構成の違いにかかわりなくディスク複製を使用して、すばやくかつ簡単に展開を実施できます。オペレーティング システム ファイルをローカル コンピュータにコピーし終えると、ハードウェア デバイスの検出およびインストール プロセスを通じてプラグ アンド プレイ検出が実行されます。

リモート オペレーティング システム インストール

Windows 2000 プラットフォーム (クライアントおよびサーバー) には、変更および構成の管理に役立つもう 1 つの重要な機能があります。この機能は、リモート オペレーティング システム インストールと呼ばれます。リモート OS インストールでは、PXE (Pre-Boot eXecution Environment) のリモート起動技術を使用して、リモート ソースからクライアント コンピュータのローカル ハード ディスクに Windows 2000 Professional をコピーできます。任意の Windows 2000 Server コンピュータをリモート ソースとして使用できますが、リモート インストール サービスをインストールし、リモート ブート対応のクライアント コンピュータからの要求に応答できるように構成しておく必要があります。Windows 2000 Professional のセットアップ共有は、CD-ROM ベースでも、ディスク イメージ ベースでも作成できます。

CD-ROM ベースのインストール

CD-ROM ベースのインストールは、Windows 2000 Professional CD-ROM からワークステーションを直接セットアップする場合に似ていますが、ソース ファイルをネットワーク上の RIS サーバーに置く点が異なります。

RIS サーバーに変更を公開すると、リモート ブート対応のクライアント コンピュータを使用しているユーザーが、ネットワーク上の任意の利用可能な RIS サーバーに対してそれらのイメージのインストールを要求できるようになります。これ以降、ユーザーが独力でオペレーティング システムをインストールできるので、管理者はほかのタスクに時間を割くことができます。

ディスク イメージ ベースのインストール

ネットワーク管理者は、RIPrep イメージング オプションを使用して、標準デスクトップ構成をクローン化できます。このクローンには、OS の設定、デスクトップのカスタマイズ内容、ローカルにインストールされているアプリケーションがすべて反映されます。Windows 2000、各種サービス、および標準アプリケーションをコンピュータにインストールして構成し終えたら、ネットワーク管理者はリモート インストールの準備ウィザードを実行して、インストール イメージを準備し、ネットワーク上の利用可能な RIS サーバーにレプリケートします。RIPrep イメージング オプションでは、ストレージ コントローラの異なる複数のシステムで同じイメージを使用することもできます。ネットワーク サービスは、クライアント コンピュータの BIOS から開始できるほか、特別に構成したリモート起動フロッピー ディスクから開始することもできます。

管理者がネットワーク サービスの開始を要求すると、そのクライアント コンピュータの IP アドレスが動的ホスト構成プロトコル (DHCP) から提供されます。その後、クライアントはクライアント インストール ウィザードをダウンロードできます。このウィザードには、ユーザーのログオンを促す画面が表示されます。また、ユーザーの資格情報またはセキュリティ グループ メンバシップに応じて、適切なインストール オプションを提供するメニューが表示されます。ユーザーがインストールできる無人 OS イメージは、ユーザーのセキュリティ レベルによって決まります。管理者は、ユーザーが選択できる OS を 1 つだけに制限することも、また、複数の OS インストールを選択肢として用意することもできます。

Systems Management Server を使用する

Microsoft Systems Management Server では、Windows 2000 アップグレード パッケージの展開を計画し、地理的に分散した任意の数のデスクトップ コンピュータに 1 つの場所から展開することができます。以下に示すように、Systems Management Server にはリモート アップグレード プロセスを効率的に進めるのに役立つ機能があります。

  • Systems Management Server では、ターゲットを柔軟かつ動的に評価できるので、アップグレード対象のシステムに対する制御を自動化できます。

  • Windows 2000 Professional セットアップと統合された包括的なステータス レポート機能により、分散アップグレードを 1 つの場所から一元的に監視および管理することができます。

  • アクセス禁止の環境や低レベルのアクセスのみ許可する環境でも、管理者が Systems Management Server を通じてアップグレードを実施することが可能です。

  • Systems Management Server では、ユーザーのログオンなしでアップグレードを実行できるので、管理者がヘッドレス サーバー (ユーザー アカウントのないサーバー) をサポートでき、また、夜間等の無人 OS アップグレードも可能です。

  • スケジュール オプションが豊富に用意されており、絶対必須、遅延必須、任意など、さまざまな展開ポリシーを定義できます。

  • 配布ポイント間の自動負荷分散によって、多数のアップグレードを同時またはほぼ同時に実行できます。

Systems Management Server には、Windows 2000 以前および混在 OS 環境のサポート、先進的なソフトウェア配布機能、ソフトウェアおよびハードウェア インベントリのリモート管理、ライセンス メータリング、リモート診断機能などの管理機能もあります。

Systems Management Server の詳細については、http://www.microsoft.com/japan/sms/ を参照してください。

Windows 2000 Professional にアップグレードする

ここでは、デスクトップ コンピュータを以前のバージョンの Windows オペレーティング システムから Microsoft Windows 2000 Professional にアップグレードする前に考慮するべき主な手順と問題点の概要を示します。このホワイト ペーパーでは、Windows 2000 のアップグレード展開の詳細な手順を示すのではなく、今日の企業で最も多用されている各オペレーティング システムからのアップグレードに必要なプランニングの概要を示します。

Windows 2000 Professional へのアップグレードが可能なオペレーティング システムは、以下のとおりです。

  • Windows NT Workstation 4.0

  • Windows NT Workstation 3.51

  • Windows 98

  • Windows 95

各オペレーティング システムからのアップグレード プロセスは、スクリプトを通じて完全に自動化されています。また、管理者が自動インストール スクリプトを使用してアップグレード プロセスの足りない点を補うこともできます。たとえば、Windows 2000 Professional の標準インストールに含まれていないドライバを追加することなどが可能です。

Windows 2000 対応アナライザ

管理者がアップグレードを計画する際の助けになるように、Windows 2000 対応アナライザ ユーティリティが用意されています。このツールでは、システムをスキャンして、ソフトウェアまたはハードウェアに関する既知の問題があるかどうかをチェックし、その結果を報告します。セットアップの開始前に実行できるほか、スタンドアロン モードでも実行できます。

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1: Windows 2000 対応アナライザは、アップグレード対象のオペレーティング システムをスキャンし、アップグ
レード
プロセス中に発生する可能性がある問題に関するレポートを出力します

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2: アップグレード レポートには、互換性に関する潜 在的な問題が示されます

管理者は、これらのフォルダから付加的な配布フォルダを作成できます。これらのフォルダには、アップグレード用デバイス ドライバや移行用 DLL など、標準インストールに含まれていないファイルを格納できます。これらの付加的なファイルは、インストール スクリプトの実行中に自動的にインストールされます。

Windows 2000 のインストール前にも、このツールをダウンロードして使用すれば、互換性に関する問題をチェックできます。このツールをダウンロードするには、「ハードウェア/ソフトウェアの互換性確認」ページ (http://support.microsoft.com/kb/252329/ja) を参照してください。

Windows NT Workstation 3.51 および Windows NT Workstation 4.0 からアップグレードする

Windows NT Workstation 4.0 は、Windows 2000 Professional へのアップグレードが最も容易なオペレーティング システムです。Windows NT Workstation 4.0 と Windows 2000 Professional の間では、以下のコア要素が共通しています。

  • レジストリ データベースと構造

  • ファイル システムとフォルダのアーキテクチャ

  • セキュリティ アーキテクチャ

  • オペレーティング システム カーネル アーキテクチャ

  • デバイス ドライバ モデル

このため、Windows 95 または Windows 98 からのアップグレードに比べて、Windows NT Workstation 4.0 からのアップグレードには、ごく簡単な計画と準備が必要になるだけです。

Windows NT Workstation 4.0 から Windows 2000 Professional にアップグレードするには、管理者が以下の手順に従う必要があります。

  • アップグレード対象のコンピュータに、必要なデバイスに対応する適切なドライバが既にインストールされていることを確認します。

  • 特定のファイル システムに依存するソフトウェア (アンチウィルス ソフトウェアなど) がある場合は、そのソフトウェアを適切なものに変更するか、またはアップグレードします。

  • セットアップ プログラムを実行して、Windows NT Workstation 4.0 ファイルをアップグレードします。管理者は、セットアップ プログラムをスクリプトで完全に制御できます。

Windows 95 または Windows 98 からアップグレードする

Windows NT Workstation 3.51 または Windows NT Workstation 4.0 からのアップグレードに比べて、Windows 95 または Windows 98 からのアップグレードの場合は、プランニングと準備に時間を割く必要があります。Windows 95 および Windows 98 のレジストリ構造、ファイル保存場所、およびシステム関数呼び出しは Windows 2000 Professional と異なっているからです。単純で標準化された構成の社内デスクトップであれば、スムーズにアップグレードできるはずです。また、企業や部署で Microsoft Office など、普及度の高い市販アプリケーションを主に使用している場合も、スムーズにアップグレードできるはずです。しかし、カスタマイズした業務用アプリケーションやサードパーティ製ユーティリティを使用している企業の場合は、十分に準備しないとスムーズにアップグレードできないことがあります。アップグレード プロセス自体にも、ソフトウェアの互換性、適切なドライバ、および付加的な Windows NT ユーザー情報を確保するためのファイルを準備する処理が含まれています。

アプリケーションの互換性を確保する

多くのアプリケーションでは、インストール先のコンピュータで稼動しているオペレーティング システムに応じて、インストール内容を変更するようになっています。アップグレード前に Windows 95 または Windows 98 ベースのコンピュータにインストールされていたアプリケーションは、互換性を確保するための変更を加えないと、Windows 2000 Professional コンピュータ上で正しく動作しなくなる可能性があります。

この問題に対処するには、以下の 3 通りの方法があります。

  • Windows 95 または Windows 98 ベースのコンピュータからアプリケーションをアンインストールし、オペレーティング システムのアップグレード後に再インストールします。アプリケーションのセットアップをサイレント モードで実行できるのであれば、このプロセスを簡単に実現できますが、アプリケーションのセットアップがサイレント モードをサポートしているとは限りません。

  • アプリケーションの互換バージョンを使用して Windows NT Workstation ベースの標準構成を新規作成し、そのイメージをディスク イメージ コピー ツールで複数のコンピュータにコピーします。この方法を使用できるのは、2 つのコンピュータのハードウェア構成が同一である場合だけです。この方法を使用する場合は、管理者が徹底したテストを実施する必要があります。

  • 移行用 DLL ファイル作成するか、または各アプリケーションの製造元ベンダから取得します。移行用 DLL とは、レジストリ設定値を Windows 2000 Professional 互換の設定値に変換するプログラムです。レジストリ設定値は各アプリケーションに固有のものなので、オペレーティング システムに応じてインストール内容が異なるアプリケーションのそれぞれについて、アップグレードの一部として移行用 DLL が必要になります。Windows 2000 Professional セットアップには、主要な独立系ソフトウェア ベンダの移行用 DLL が含まれています。自動インストール スクリプトには、カスタム移行用 DLL を含めることができます。

Windows 95/Windows 98 アップグレード プロセスにおける主な考慮事項

管理者は、Windows 2000 へのアップグレードまたは移行中に DLL、デバイス ドライバ、およびファイル システム サポートを綿密に監視する必要があります。

DLL : 社内で開発した業務用アプリケーションを使用している企業では、社内製アプリケーションの移行用 DLL を作成することも検討します。移行用 DLL を作成する場合は、以下の 3 つの処理を DLL に実装できます。

  • Windows 95 または Windows 98 に固有のファイルを Windows NT Workstation 互換のファイルに置換またはアップグレードする。

  • Windows 95 または Windows 98 のアプリケーション/ユーザー固有設定のうち、セットアップで検出されなかった設定を Windows 2000 Professional レジストリ内の適切な位置に移動します。

  • Windows 95 または Windows 98 に固有のレジストリ キーを Windows 2000 Professional における適切な位置にマッピングします。

デバイス ドライバ : Windows 95 または Windows 98 で動作するデバイスや周辺機器を Windows 2000 Professional でも動作させるには、更新されたドライバが必要になることがあります。Windows 95 または Windows 98 用のハードウェア ドライバや Windows 95 または Windows 98 で動作する 16 ビット Windows 3.x ベースのアプリケーションには、Windows 2000 Professional でサポートされていない旧式の仮想 (VxD) ドライバ モデルに基づいているものがあるため、そのようなドライバについては更新が必要になります。多くのドライバの更新版は、Windows 2000 Professional セットアップに既に含まれています。セットアップに含まれていないドライバは、スクリプトを通じて追加できます。

Windows ドライバ モデル (WDM) に基づいている最近のドライバは、Windows 2000 Professional と互換性があるので修正なしで使用できます。

Windows 2000 Professional CD-ROM には、多くの更新済みドライバが収録されています。しかし、ハード ドライブ コントローラなど、重要性の高いデバイス ドライバが Windows 2000 Professional に対応しておらず、CD-ROM やその他の場所に更新版が見つからない場合は、セットアップが中止されます。この場合、更新済みドライバを用意しない限り、セットアップを再開できません。

ファイル システム サポート : Windows 2000 Professional では、既存のファイル システムが今後もサポートされます。FAT-16 ファイル システムおよび FAT-32 ファイル システムを Windows NT ファイル システム バージョン 5 (NTFS5) に変換するオプションもあります。ただし、圧縮された Windows 9x ドライブはアップグレードできません。圧縮済みドライブは、アップグレード前に圧縮解除する必要があります。

サービス パックをインストールする

Windows 2000 Professional では、サービス パックの適用しやすさが大幅に向上しています。従来は、オペレーティング システムのインストール後にサービス パックを個別にインストールする必要がありましたが、Windows 2000 Professional ではインストール中にオペレーティング システムの配布共有にサービス パックを直接追加できます。

Windows 2000 Professional では、サービス パックのインストール前に適用されたコンポーネントを再インストールする必要もなくなりました。サービス パックを既存のシステムに簡単にインストールできます。従来は、サービス パックの適用時に、インストール済みのコンポーネントの多くを再インストールする必要がありました。たとえば、Windows NT Workstation 4.0 が稼動しているコンピュータにサービス パックを適用する際には、IPX や RAS などのインストール済みサービスを再インストールする必要があります。Windows 2000 Professional では、サービス パックの適用後に、このようなサービスを再インストールする必要がありません。

サーバーを構成する

Windows 2000 の新機能のほとんどは、多数のコンピュータに容易に展開できるように設計されていますが、新しいサーバーのセットアップと構成を効率化することを目的とする機能もあります。[サーバーの構成] プログラムを使うと、Windows 2000 セットアップの実行中に選択したオプション コンポーネントのインストールを簡単に完了できます。また、ネットワーク上の最初のサーバーを構成して、DHCP、DNS、および Active Directory・サービスを構成することもできます。ネットワーク上のメンバ サーバーを構成するときに [サーバーの構成] を使うと、ファイル サーバー、プリント サーバー、Web/メディア サーバー、アプリケーション サーバー、RAS とルーティング、または IP アドレス管理サーバーをセットアップするための機能が提供されます。Advanced Server を使用している場合には、[サーバーの構成] を通じてクラスタ サービスを簡単に稼動させることができます。[サーバーの構成] で管理できる機能の一覧を次の表に示します。

ツール

機能

Active Directory

Active Directory のインストール、コントローラからスタンドアロン サーバーまたはメンバ サーバーへの降格、ユーザー アカウントおよびグループ設定の管理。

ファイル サーバー

共有フォルダおよびその他の共有ネットワーク リソースの管理。

プリント サーバー

プリンタ、プリンタ キュー、およびその他の印刷関連要素の追加と管理。

Web/メディア サーバー

Web サイト、マルティメディア サイト、FTP サイト、およびその他の機能のセットアップ。

ネットワーク

DHCP、DNS、リモート アクセス、およびルーティングのセットアップ。

アプリケーション サーバー

電子メール サーバーおよびデータベース サーバーの構成、ターミナル サービスのインストール、および Windows 2000 コンポーネントのインストール。

拡張機能

Windows 2000 Advanced Server のクラスタリングの構成、Windows 2000 リソース キット サポート ツールとオプション コンポーネント (リモート オペレーティング システム インストールなど) のインストール。

詳細情報

Windows 2000 Server の最新情報については、弊社 Web サイト (http://www.microsoft.com/japan/windows/) を参照してください。

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このホワイト ペーパーは、情報の提供のみを目的としています。Microsoft は本書に記載されている情報について明示的にも暗黙的にも一切の保証をいたしません。

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2000 年 1 月