プロジェクトのビルド ウィザード

Microsoft Cross-Platform Audio Creation Tool (XACT) を使用してオーディオを設計した後は、プロジェクトをビルドして、タイトル プログラマがタイトルにオーディオ デザインを組み込むために必要なリソース ファイルを生成する必要があります。XACT には、これらのリソース ファイルの作成を自動化するプロジェクト ビルド ウィザードが用意されています。

ここでは、XACT プロジェクトをビルドするためのプロセスを概説します。

  • プロジェクトのプロパティの設定
  • Wave バンクおよびサウンド バンクのビルド プロパティの設定
  • ビルド ウィザードの実行

プロジェクトのプロパティの設定

プロジェクトのプロパティには、ビルド ウィザードで生成されるファイルの種類、および生成されるファイルの名前と場所が設定されます。

プロジェクトのプロパティを表示するには

  1. プロジェクト ツリーのルート ノードに移動します。

  2. プロジェクトであるルート ノードを選択します。

    図 1 に示すように、プロパティ グリッドにプロパティが表示されます。

    図形 1.  XACT のプロジェクトのプロパティの表示

    Bb172296.audio_tools_xact_build_properties(ja-jp,VS.85).jpg

ビルド プロパティ

プロジェクトのビルド プロパティは、ヘッダー ファイル (.h)、グローバル設定ファイル (.xgs)、およびキュー リストのファイル名とパスを指定します。これらのプロパティを次の表に示します。

プロパティ名 説明
Project Path XAP プロジェクト ファイルのパスとファイル名です。

    ソース ウェーブ パスはこのパスを基準とするので、プロジェクト ファイルおよびソース コンテンツは移動できます。

Shared Settings XACT 共有設定ファイルへのパスおよびファイル名です。
Project Header 生成されたヘッダー ファイルのパスとファイル名です。
Cue List BuildCueList が True に設定されているときに生成されるキュー リスト ファイルのパスとファイル名。
Report プログラマ向けのレポートが生成される場合は、そのパスとファイル名です。
Xbox360 Global Settings Xbox 360 バージョンの XACT グローバル設定ファイルのパスおよびファイル名。
Windows Global Setting Windows バージョンの XACT グローバル設定ファイルのパスおよびファイル名。

Wave バンクおよびサウンド バンクのビルド プロパティの設定

それぞれの Wave バンクは、ビルド ウィザードによって生成される Wave バンク (.xwb) ファイルの名前およびパスを識別するプロパティのセットを独自に持ちます。

同様に、それぞれのサウンド バンクは、ビルド ウィザードによって生成されるサウンド バンク (.xsb) ファイルの名前およびパスを識別するプロパティのセットを独自に持ちます。

プロパティを設定することで、ハード ドライブ上の別の場所にそれぞれの Wave バンクまたはサウンド バンクを書き込むことができます。

ビルド ウィザードの実行

プロジェクトを保存するか、XACT プロジェクトおよびその Wave バンクとサウンド バンクのプロパティを指定したら、ビルド ウィザードを実行して、リソース ファイルを作成できます。XACT には、ビルド ウィザードを実行するいくつかの方法があります。

ツールバーから、プロジェクト ビルド ウィザードを起動するには

  • ツール バーの [ビルド] アイコン Bb172296.audio_tools_xact_build_wizard_button(ja-jp,VS.85).jpg をクリックします。

メニュー バーから、プロジェクト ビルド ウィザードを起動するには

  • [ファイル](File) メニューの [ビルド](Build) をクリックします。

キーボードを使用して、プロジェクト ビルド ウィザードを起動するには

  • F7 キーを押します。

マウスを使用して、プロジェクト ビルド ウィザードを起動するには

  • ルート プロジェクト ノードを右クリックし、ポップアップ コンテキスト メニューの [ビルド](Build) をクリックします。

ビルド ウィザードを起動すると、XACT は図 2 に示すダイアログ ボックスを表示します。

図形 2.  XACT ビルド ウィザードのダイアログ

Bb172296.audio_tools_xact_build_wizard(ja-jp,VS.85).jpg

このダイアログ ボックスでは、後で参照するために XACT ビルドで生成されたもののテキスト レコードが含まれたプログラマ向けレポートの種類とファイル名を指定または変更することができます。概要または詳細情報については、[簡潔](Concise) または [詳細](Verbose) レポートを生成できます。プログラマ向けのレポートが不要な場合は、[なし](None) を選択します。

ビルドを完了してプロジェクト ビルド ウィザードを終了するには、[完了](Finish) をクリックします。生成されたファイルがプロパティで指定したパスに格納されているはずです。エクスプローラーで探してこれらを確認することができます。

前回のビルド以降にプロジェクトが変更されている場合は、プロジェクトを保存するように促されます。

関連項目

XACT, XACT の概要, XACT3 のリファレンス