XACT DSP プリセット
サウンドはデジタル シグナル処理 (DSP) プリセットに関連付けることができます。DSP プリセットは、サウンドのレンダリング方法を変更します。したがって、これらのプリセットを使用することで、リバーブなどのエフェクトを作成できます。
DSP プリセットをプロジェクトで使用するには、次の手順を実行します。
- DSP プリセットの作成
- DSP パラメーターの設定
- DSP プリセットへのサウンドの関連付け
さらに、DSP プリセットを使用して次のような操作を実行できます。
- DSP レベルの変更
- サウンドと DSP の関連付けの解除
- DSP プリセットの削除
DSP プリセットの作成
まず、サウンドに関連付け可能なプリセットを作成します。
注 このリリースで使用できるのは、1 種類のプリセット タイプ (Microsoft Reverb) のみです。
新しい DSP プリセットを作成するには
プロジェクト ツリーで [DSP エフェクト パス プリセット](DSP Effect Path Presets) を右クリックします。
作成する新しい DSP プリセットをドロップダウン リストから選択します。
図形 1. プロジェクト ツリーで [DSP エフェクト パス プリセット](DSP Effect Path Presets) を選択したところ
注 プリセットは各タイプにつき 1 つだけ作成できます。指定したタイプのプリセットが既に存在している場合、そのタイプのプリセットを新たに作成することはできません。
DSP パラメーターの設定
DSP プリセットを作成したら、[DSP プリセットのプロパティ](DSP Preset Properties) で関連付けられているサウンドに対するプリセットの効果を定義するパラメーターを変更できます。
[エフェクト プリセット](Effect Preset) ドロップダウン リストボックスで利用可能なオプションには、あらかじめ構成された複数のエフェクト スタイルが含まれています。これらのスタイルはそのまま使用することも、独自のカスタム プリセットを作成するための土台として使用することもできます。
図形 2. 各種パラメーターを示す DSP プリセット パラメーター ウィンドウ
DSP プリセットへのサウンドの関連付け
DSP プリセットは 1 つのサウンドに関連付けることも、複数のサウンドに同時に関連付けることも可能です。複数のサウンドに関連付けると、それらすべてのサウンドに同じプリセットが適用されます。
DSP を 1 つのサウンドまたは複数のサウンドに適用するには
- プロジェクト ツリーの [サウンド バンク](Sound Banks) で、DSP プリセットにリンクするサウンドを含むサウンド バンクをダブルクリックします。
- サウンド バンクの [サウンド](Sounds) フレームからプロジェクト ツリーの [DSP エフェクト パス プリセット](DSP Effect Path Presets) 内の DSP プリセットに、サウンドをドラッグしてドロップします。
- DSP プリセットに関連付ける各サウンドについて、上記の手順を繰り返します。
注 DSP プリセットにサウンドのグループをより効率的に関連付けるには、サウンド バンクで複数のサウンドを Shift キーを押しながら項目をクリックして選択し、選択したサウンドのグループをプロジェクト ツリー内の DSP にドラッグします。
- または -
- プロジェクト ツリーの [サウンド バンク](Sound Banks) で、DSP プリセットにリンクするサウンドを含むサウンド バンクをダブルクリックします。
- プロジェクト ツリーの [DSP エフェクト パス プリセット](DSP Effect Path Presets) からサウンド バンクの [サウンド](Sounds) フレームに、関連付ける DSP プリセットをドラッグしてドロップします。
- DSP プリセットに関連付ける各サウンドについて、上記の手順を繰り返します。
DSP レベルの変更
ランタイム パラメーター制御 (RPC) を使用してパラメーター値の変更を変数の変化に関連付けることにより、DSP プリセットのパラメーターを実行時に制御できます。
RPC を使用して DSP プリセット パラメーターを変更するには
- プロジェクト ツリーで [変数](Variables) を右クリックし、ドロップダウン リストから [グローバル変数の新規作成](New Global Variable) を選択して、新しいグローバル変数を作成します。既にグローバル変数を作成している場合は、その変数を使用してもかまいません。
- プロジェクト ツリーの [DSP エフェクト パス プリセット](DSP Effect Path Presets) で、変更するプリセットを右クリックして、ドロップダウン リストから [RPC を開く](Open RPC) を選択します。
- [RPC の設定](RPC Settings) ダイアログ ボックスの [変数](Variable) ドロップダウン リストから使用する変数を選択します。
- 目的の効果が得られるように、パラメーターの RPC 曲線を編集します。RPC 曲線の編集の詳細については、「XACT ランタイム パラメーター制御」を参照してください。
注 RPC を作成する必要があるのは、特定のサウンドのユーザーのみです。DSP プリセットのパラメーターを制御する RPC は、DSP プリセットの作成時に自動的に作成され、DSP プリセットと同じ名前を持ちます。
図形 3. さまざまな Microsoft リバーブ パラメーターが表示されている RPC ウィンドウ
サウンドの一般的な RPC を作成することで、DSP エフェクトに送信するサウンドのシグナル量を制御することもできます。
RPC を使用して DSP センド レベルを変更するには
- プロジェクト ツリーで [変数](Variables) を右クリックし、ドロップダウン リストから [グローバル変数の新規作成](New Global Variable) を選択して、新しいグローバル変数を作成します。既にグローバル変数を作成している場合は、その変数を使用してもかまいません。
- プロジェクト ツリーで [RPC プリセット](RPC Presets) を右クリックし、ドロップダウン リストから [RPC プリセットの新規作成](New RPC Preset) を選択して、新しい RPC プリセットを作成します。
- 新規作成した RPC プリセットをダブルクリックします。[RPC 設定](RPC Settings) ダイアログ ボックスが表示されます。
- [RPC の設定](RPC Settings) ダイアログ ボックスの [変数](Variable) ドロップダウン リストから使用する変数を選択します。
- [パラメーター](Parameter) の下のテキスト ボックスをクリックします。ドロップダウン リストが表示されます。
- 変更する DSP プリセット タイプに対応する[センド レベル](Send Level) パラメーターを選択します。
- 目的の効果が得られるように、RPC 曲線を編集します。
注 RPC 曲線における DSP エフェクトの単位はデシベル (dB) です。
サウンドと DSP プリセットの関連付けの解除
DSP プリセットとサウンドの関連付けを解除することで、DSP ツリー内に DSP プリセットを残したまま、特定のサウンドから処理を除去することができます。
DSP プリセットの関連付けを解除するには
- プロジェクト ツリーの [DSP エフェクト パス プリセット](DSP Effect Path Presets) ノードで、関連付けを解除する DSP プリセットをクリックします。
- プロジェクト ツリーの [サウンド バンク](Sound Banks) ノードで、DSP プリセットとの関連付けを解除するサウンドを含むサウンド バンクをダブルクリックします。
- サウンド バンクの [サウンド](Sounds) フレームでサウンドを右クリックして、ドロップダウン メニューから [選択した DSP プリセットをデタッチ](Detach Selected DSP Preset)t を選択します。
- または -
- プロジェクト ツリーの [サウンド バンク](Sound Banks) で、DSP プリセットとの関連付けを解除するサウンドを含むサウンド バンクをダブルクリックします。
- サウンド バンクの [サウンド](Sounds) フレームでサウンドをクリックします。
- プロジェクト ツリーの [DSP エフェクト パス プリセット](DSP Effect Path Presets) で、関連付けを解除する DSP プリセットを右クリックして、ドロップダウン メニューから [選択したサウンドをデタッチ](Detach Selected Sound) を選択します。
DSP プリセットの削除
不要になった DSP プリセットは削除できます。
DSP プリセットを削除するには
プロジェクト ツリーで DSP プリセットの名前を右クリックし、[削除](DELETE) を選択します。
注 DSP プリセットを選択して、Delete キーを押すこともできます。