XACT の開発者とデザイナーの責任範囲

ゲーム タイトルのオーディオ リソースを作成する場合は、プログラマーの責任範囲とコンポーザーまたはサウンド デザイナーの責任範囲を理解することが重要です。それぞれの担当者が職務を果たすうえで混乱や競合が発生するのを防ぐために、Microsoft Cross-Platform Audio Creation Tool (XACT) では 1 つの方法でほとんどのタスクを実行できます。コンテンツに指定されたプロパティおよび動作をプログラマーがオーバーライドすることは通常はできません。同様に、コンポーザーは、メモリーまたはその他のリソースの管理を制御しません。

プロジェクトの開始時、サウンド デザイナーとプログラマーは、ゲームにおける重要なキュー (またはトリガー ポイント) を共同で決定します。コンポーザーは、キュー イベントが発生したときに再生される単独のサウンド (または、ランダムに選択および再生される複数のサウンド) を作成します。XACT を使用してコンポーザーが作成および編成したオーディオ リソースを使用することで、プログラマーは、ゲームの適切なタイミングでサウンドが再生されることを保証できます。

開発者の責任範囲

開発者は、サウンド デザイナーから受け取ったデータ ファイルを XACT API ライブラリと一緒に使用して次の操作を行います。

  • キューを再生する呼び出しを起動します。
  • ソフトウェア リソース (メモリー、フリー ハードウェア音声、およびコンテンツの読み込みおよびアンロードなど) を管理します。
  • すべての動的サウンド管理 (一時停止、再開、3D 配置など) を管理します。

デザイナーの責任範囲

サウンド デザイナーまたはコンポーザーは、XACT を使用して次のようにオーディオを編成します。

  • 作成したオーディオ ウェーブ ファイルをウェーブ バンクのコレクションにグループ化します。
  • デザイナーとプログラマーとが XACT データとして同意したプログラム キューを定義します。
  • オーディオをキューに割り当て、これらの関係をサウンド バンクに編成します。
  • 再生設定を、サウンド バンク情報に含まれるそれぞれのキュー イベントに割り当てます。これには、ボリュームとピッチ、ハードウェア エンベロープに対する調整、低周波オシレーター、およびフィルターのスイープなどが含まれます。
  • ゲーム ソフトウェア内のオーディオ要素をプログラマーが制御するために必要な変数を定義します。
  • 動的で対話型のオーディオ コンテンツを作成するためにプログラマーがオーディオを変更できるようにするランタイム パラメーター制御を定義します。
  • プロジェクトをビルドして、プログラマーがオーディオ リソースをゲームに統合するために必要となるデータ ファイルを生成します。

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