視錐台

視錐台

視錐台とは、ビューポートのカメラに対して相対的に配置されたシーン内の 3D ボリュームである。このボリュームの形状は、カメラ空間からスクリーンにモデルを射影する方法に影響を与える。最も一般的な射影は、パースペクティブ射影である。この射影では、カメラの近くにあるオブジェクトが、カメラの遠くにあるオブジェクトよりも大きく表示される。パースペクティブ ビューの場合、視錐台とは先端にカメラがあるピラミッドと考えるとわかりやすい。このピラミッドは、前方および後方クリップ面と交差する。前方と後方クリップ面との間にあるピラミッド内の立体が視錐台である。オブジェクトは、この立体内にあるときにのみ見ることができる。

視錐台は、暗い部屋の中で正方形の窓から外を見ている状況を想像するとわかりやすい。別な表現をすると、前方クリップ面は窓であり、後方クリップ面は視界を最終的に遮るもの、たとえば、街の高層ビル、遠方の山脈、または完全な無の空間である。視錐台の内部 (窓から最終的に遮るものまでの間) にあるものはすべて見ることができ、それ以外のものは見ることができない。

視錐台は、z 座標で指定される前方および後方クリップ面の間の距離と FOV (視野) で定義される。

この図では、変数 D は、カメラから、ジオメトリ パイプラインの最後の部分 (ビュー トランスフォーム) で定義された空間の原点までの距離である。この空間の周りに視錐台の限界を設定する。この変数 D を使って射影行列を作成する方法については、「射影トランスフォームとは」を参照すること。