IGraphBuilder インターフェイス

このインターフェイスは、アプリケーションからフィルタ グラフを作成するメソッドを提供する。フィルタ グラフ マネージャは、このインターフェイスを実装している。

IGraphBuilderIFilterGraph インターフェイスを継承する。IFilterGraph が提供するのは、グラフへのフィルタの追加、2 つのピンの接続などの基本的な操作である。IGraphBuilder は、これらに加えて部分的な情報からグラフを作成するメソッドを提供する。たとえば、IGraphBuilder::RenderFile メソッドは、指定されたファイル名に対応するファイル再生用のグラフを作成する。また、IGraphBuilder::Render メソッドは、出力ピンに新しいフィルタを接続して、そのピンからのデータをレンダリングする。

これらのメソッドを使うと、そのグラフのすべてのフィルタとピン接続を、アプリケーションから個別に指定する手間を省くことができる。アプリケーションの代わりに、フィルタ グラフ マネージャが、ユーザーのシステムに登録されているフィルタから選択したフィルタを、グラフに追加して接続する。詳細については、「インテリジェント接続」を参照すること。

IGraphBuilder インターフェイスは、IFilterGraph から継承するメソッド以外に以下のメソッドも公開する。

メソッド 説明
Connect 2 つのピンを接続する。直接接続できない場合は変換フィルタを介して接続する。
Render 指定された出力ピンにフィルタ チェーンを追加してレンダリングする。
RenderFile 指定されたファイルをレンダリングするフィルタ グラフを作成する。
AddSourceFilter 特定のファイルに対応するフィルタ グラフにソース フィルタを追加する。
SetLogFile ログ ファイルを設定する。このファイルには操作を実行しようとしたときに行われた各アクションが出力される。
Abort 現在のタスクからできる限り早く戻るようにグラフ ビルダに要求する。
ShouldOperationContinue 現在の操作を継続すべきかどうかを照会する。