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音源位置の認識

実世界では、空間内の音源位置の認識は、複数の要素に影響される。これらの要素のすべてが音響的とは限らない。最も重要なものの 1 つに視覚がある。サウンド自体の手がかりには、次のようなものがある。

  • 全体的な音量。音源がリスナーから遠ざかると、認識される音量は一定の割合で減少する。この現象はロールオフと呼ばれている。
  • 聴感上の強度の違い。リスナーの右方向で発生した音は、左耳より右耳の方で大きく聞こえる。
  • 到達のずれ。リスナーの右方向で発生した音は、左耳より少しだけ早く右耳に到達する。このずれの時間は、約 1 ミリ秒である。
  • 消音。耳が前向きに付いていることとその形状のために、リスナーの後ろ方向で発生した音は、前で発生した音に比べてかすかに弱くなる。さらに、右方向で音が発生した場合、左耳に届く音は、頭部に遮られることと左耳の向きのために弱まる。
  • 耳たぶの影響*。*耳介つまり耳のひだにより、異なる方向から到達する音のピッチとタイミングがわずかに変化する。このエフェクトの背景にある数学的理論を頭部伝達関数 (HRTF) と呼ぶ。