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DirectShow での ASF ファイルの読み取り

下位互換性関係の理由のため、ASF ファイルには 2 つのソース フィルタが利用できる。ASF ファイルを読み取るアプリケーションを作成する場合、要求に適したフィルタを使うために 2 つのフィルタ間の違いを理解する必要がある。

 :  次の文章は、Windows Media 9 Series ランタイム ライブラリがシステムにインストールされていない場合にのみ適用される。

Windows Media ソース フィルタは、IGraphBuilder::RenderFileIGraphBuilder::AddSourceFilter などのメソッドを使うとき、自動的にグラフに呼び出されるフィルタである。これは、Windows Media Player 6.4 が使うフィルタである。このフィルタは、ネットワーク再生用に作られており、高速早送りをサポートするが、レート制御はサポートしない。簡単な再生には、このフィルタで十分だが、一般に従来の技術と見なされており、WM ASF リーダーに比べて機能的に劣る。WM ASF リーダーは、Windows Media Format SDK のラッパー ファイルである。アプリケーションでは WM ASF リーダーを使い、Windows Media 再生に対する SDK のほとんどの機能を利用できる。WM ASF リーダーは IMediaSeeking::SetRate メソッドをサポートする。-10 ~ -1 と 1 ~ 10 の値を受け付ける。このフィルタを使うには、COM の CoCreateInstance 関数を使ってインスタンス化し、IFilterGraph::AddFilter を呼び出してグラフに追加する。WM ASF リーダーは Windows Media Format Reader オブジェクトを公開し、アプリケーションが必要に応じてその SDK を直接利用できるようにする。

参照