UE-V 2.1 の新機能

User Experience Virtualization 2.1 には UE-V 2.0 と比較して以下のような新機能があります。UE-V 2.1 リリースの詳細については、「Microsoft User Experience Virtualization (UE-V) 2.1 リリース ノート」を参照してください。

Office 2013 設定場所テンプレート

UE-V 2.1 には、Outlook 署名サポートが強化された Microsoft Office 2013 設定場所テンプレートが含まれます。UE-V 2.1 では、署名データがユーザーのデバイス間で同期されます。新規、返信、転送の電子メールについて既定の署名設定を同期する機能が追加されました。ユーザーは既定の署名設定を選択する必要がなくなりました。

注意

ユーザーは、Outlook の署名を同期する必要があるデバイスに対して、Outlook プロファイルを作成する必要があります。プロファイルがまだ作成されていない場合、ユーザーはプロファイルを作成してから、そのデバイスで Outlook を再起動して署名の同期を有効にできます。

これまでの UE-V には、UE-V エージェントに自動的に配布されて登録される Microsoft Office 2010 の設定場所テンプレートが含まれました。UE-V 2.1 は Office 365 を使用し、Office 2013 の設定が Office 365 によってローミングされるかどうかを判別します。設定が Office 365 によってローミングされる場合は、UE-V ではローミングされません。詳細については、「Office 2013 のユーザー設定とローミング設定の概要」を参照してください。

UE-V 2.1 を使用した設定の同期を有効にするには、次のいずれかを実行します。

  • グループ ポリシーを使用して Office 365 の同期を無効にします

  • Office 2013 のインストール時に、Office 365 同期エクスペリエンスを有効にしません

UE-V 2.1 には Office 2013 と Office 2010 のテンプレートが付属しています。このリリースでは、Office 2007 のテンプレートは削除されています。それでも、ユーザーは UE-V 2.0 以前の Office 2007 テンプレートを使用したり、UE-V テンプレート ギャラリーからテンプレートを入手したりできます。

分散ファイル システム名前空間のユーザーに関する修正

UE-V では、SyncProviderPingEnabled と呼ばれる UE-V 構成を追加することによって、分散ファイル システム名前空間 (DFSN) のサポートが強化されています。PowerShell または WMI を使用してこの構成を無効にすると、UE-V の ping を無効にできます。DFSN サーバーを使用している場合、DFSN サーバーは ping に応答しないので、UE-V の ping が原因でエラーが発生します。応答がないと、UE-V は設定を同期できません。UE-V の ping を無効にすると、UE-V の同期は正常に動作できます。

UE-V の ping を無効にするには、次の PowerShell コマンドレットを使用します。

Set-UevConfiguration -DisableSyncProviderPing

資格情報の同期

UE-V 2.1 では、Windows 資格情報マネージャーに保存されている資格情報と証明書を同期できます。このコンポーネントは、既定では無効になっています。このコンポーネントを有効にすると、ドメインの資格情報および証明書の同期を維持できます。ユーザーがデバイスに 1 回サインインすると、UE-V が有効になっているすべてのデバイスにユーザーの資格情報が自動的にローミングされます。詳細については、「UE-V 2.1 での資格情報の同期の管理」を参照してください。

注意

Windows 8 以降では、資格情報マネージャーに Web の資格情報が含まれています。これらの資格情報は、ユーザーのデバイス間では同期されません。

UE-V と Microsoft アカウントの同期

UE-V は、「OneDrive との同期の設定」 (Microsoft アカウント同期とも呼ばれます) が有効かどうかを検出します。Microsoft アカウントが設定を同期するように構成されていない場合、UE-V は Windows アプリ、AppX パッケージ、および Windows デスクトップ設定をデバイス間で同期します。これにより、ユーザーは、企業のファイアウォールの外部で同期しなくても、ストア アプリ、音楽、画像、およびその他の Microsoft アカウントが有効なアプリケーションにアクセスできます。UE-V は、OneDrive との設定の同期がグループ ポリシーによって停止されるかどうか、またはユーザーがユーザー コントロールでコンピューターでの設定の同期を無効にしているかどうかを確認します。

SyncMethod External のサポート

External と呼ばれる新しい SyncMethod の構成は、UE-V の設定がユーザー コンピューターのローカル フォルダーに書き込まれている場合は、外部同期エンジン (OneDrive for Business、Work Folders、Sharepoint、Dropbox など) を使用して、ユーザーがアクセスできる別のコンピューターに設定を適用できることを指定します。

VDI モードのサポートの強化

UE-V 2.1 には、エンド ユーザー間で共有される VDI セッションのサポートが含まれます。管理者は特別な VDI テンプレートを登録して構成でき、それによって UE-V が非永続的 VDI セッションに対してすべての機能をそのまま維持することが保証されます。

注意

非永続的 VDI セッションに対して VDI モードを有効にしない場合は、バックアップ/リストアや LKG などの特定の機能が動作しません。

管理バックアップと復元:

ユーザーが新しいデバイスを採用するときに設定を復元できるように、Set-UevTemplateProfile PowerShell コマンドレットを使用してバックアップまたはローミング (既定) プロファイルに設定場所テンプレートを指定できます。こうすることで、ユーザー設定だけでなく、コンピューター設定も新しいコンピューターに同期されます。バックアップ プロファイルに割り当てられているテンプレートは、そのデバイスについてバックアップされ、デバイスごとに構成されます。詳細については、「UE-V 2.x で管理用バックアップおよび復元を管理する」をご覧ください。

その他の Windows 設定の同期

新しい UE-V は、Windows 8 デバイスと Windows 8.1 デバイスの間で、タッチ キーボードの個人設定やスペル辞書を同期し、最近使用したアプリや画面エッジ設定のアプリ切り替えを同期できるようにします。

UE-V への提案はございますか。

こちらから提案を追加するか、提案に投票してください。UE-V の問題については、「UE-V に関する TechNet フォーラム」を利用してください。

関連項目

概念

UE-V 2.x の概要
UE-V 2.x の展開の準備
Microsoft User Experience Virtualization (UE-V) 2.1 リリース ノート