Application Request Routing サーバー ファームの定義と構成

  • [アーティクル]

公開日: 2008 年 7 月 2 日 (作業者: pharr (英語))

更新日: 2009 年 5 月 12 日 (作業者: pharr (英語))

概要

このトピックでは、Microsoft Application Request Routing (ARR) Version 1 のサーバー グループを IIS 7.0 で定義して構成する手順について説明しています。サーバー ファームは、HTTP 検査規則と負荷分散アルゴリズムに基づいて HTTP 要求をルーティングするアプリケーション サーバーの論理グループです。

目標

以下に示すように、Application Request Routing (ARR) Version 1 のサーバー ファームを IIS 7.0 で定義して構成すること。

Ee886278.topo(ja-jp,TechNet.10).jpg

必要条件

このチュートリアルの必要条件は次のとおりです。

  • Windows 2008 (任意の SKU) 以降の IIS 7.0。
  • Microsoft Application Request Routing Version 1 および依存モジュール。
  • 運用中のサイトとアプリケーションが含まれているアプリケーション サーバー (少なくとも 2 台)。

Microsoft Application Request Routing for IIS 7 RC をインストールしていない場合は、以下からダウンロードして入手できます。

Application Request Routing をインストールするには、このドキュメントに記載されている手順に従います。

手順 1 – Application Request Routing のサーバー ファームを作成する

UI を使用して、サーバー ファームを作成および定義するには

1.  IIS マネージャーを起動します。
2.  Application Request Routing は、サーバー レベルの機能です。サーバーのルートを選択して展開します。

Ee886278.serverlevel(ja-jp,TechNet.10).jpg

3.  サーバー ファームを作成するには、[サーバー ファーム] を右クリックし、[サーバー ファームの作成...] を選択します。

Ee886278.createSF(ja-jp,TechNet.10).jpg

4.  サーバー ファームの名前を入力します。以下の例では、myServerFarm がサーバー ファームの名前です。[次へ] をクリックします。

Ee886278.createSF-w1(ja-jp,TechNet.10).jpg

5.  次の手順では、サーバーをサーバー ファームに追加します。ウィザードの [サーバーの追加] ページで、必要に応じた数のアプリケーション サーバーを追加します。[完了] をクリックして、サーバー ファームのメンバーとして入力したアプリケーション サーバーでサーバー ファームを作成します。メモ: [詳細オプション...] では、HTTP ポートと HTTPS ポートを標準 (HTTP では 80、HTTPS では 443) 以外のポート番号に構成できます。

 Ee886278.addServerRTW(ja-jp,TechNet.10).jpg

6.  これで、サーバー グループのメンバーにアプリケーション サーバーが含まれたサーバー グループが正常に作成されました。

 

コマンド ラインを使用して、サーバー ファームを作成および定義するには

1.  管理者権限で、コマンド プロンプトを開きます。

2.  %windir%\system32\inetsrv に移動します。

3.  myServerFarm という名前のサーバー ファームを作成するには、「appcmd.exe set config  -section:webFarms /+"[name='myServerFarm']" /commit:apphost」と入力します。

4.  wonyoo-w2k8 という名前のアプリケーション サーバーを myServerFarm という名前のサーバー ファームに追加するには、「appcmd.exe set config  -section:webFarms /+"[name='myServerFarm'].[address='wonyoo-w2k8']" /commit:apphost」と入力します。サーバー ファームに追加する必要があるサーバーの数に応じてこのコマンドを繰り返します。

5.  この手順は、appcmd を使用してサーバー ファームを作成する場合のみ必要となります。UI を使用してサーバー ファームを作成する場合、URL 書き換え規則が自動的に作成されます。appcmd を使用する場合は、URL 書き換え規則を手動で作成する必要があります。受信 HTTP 要求を myServerFarm という名前のサーバー ファームにルーティングするには、以下を入力します。

  • appcmd.exe set config  -section:system.webServer/rewrite/globalRules /+"[name='ARR_myServerFarm_loadbalance', patternSyntax='Wildcard',stopProcessing='True']" /commit:apphost
  • appcmd.exe set config  -section:system.webServer/rewrite/globalRules /[name='ARR_myServerFarm_loadbalance',patternSyntax='Wildcard',stopProcessing='True'].match.url:"*"  /commit:apphost
  • appcmd.exe set config  -section:system.webServer/rewrite/globalRules /[name='ARR_myServerFarm_loadbalance',patternSyntax='Wildcard',stopProcessing='True'].action.type:"Rewrite" /[name='ARR_myServerFarm_loadbalance',patternSyntax='Wildcard',stopProcessing='True'].action.url:"http://myServerFarm/{R:0}"  /commit:apphost

 

手順 2 – Application Request Routing のサーバー ファームのプロパティを構成する

サーバー ファームを作成して定義した後で、追加のプロパティを設定して、Application Request Routing の動作を管理できます。このチュートリアルでは、設定のサブセットについてのみ説明します。

UI を使用して、サーバー ファームのプロパティを構成するには

1.  サーバー ファーム、myServerFarm を選択すると、以下のアイコンが表示されます。

Ee886278.arr icons(ja-jp,TechNet.10).jpg

2.  このチュートリアルでは、サーバー グループ、myServerFarm に使用される負荷分散アルゴリズムを変更します。[負荷分散] をダブルクリックします。[負荷分散アルゴリズム] ドロップダウン リストから [重み付けラウンド ロビン] を選択して、[適用] をクリックします。

Ee886278.lb(ja-jp,TechNet.10).jpg
3.  GET 要求を URL に送信して、サーバーの健常性を判定するように ARR を構成できます。この機能を構成するには、[健常性テスト] をダブルクリックし、ARR によってテストされる [URL] を入力します。[適用] をクリックして、変更を保存します。

Ee886278.healthtest(ja-jp,TechNet.10).jpg

4.  他のアイコンも試して、ARR 設定に慣れてください。

まとめ

これで、サーバー ファーム、mySeverFarm が正常に作成および定義されました。この時点で、myServerFarm は、受信要求がサーバー ファームのメンバーとして追加されたアプリケーション サーバー間で均等に分散されるように構成されています。負荷分散の詳細設定については、「Application Request Routing を使用した HTTP 負荷分散」を参照してください。

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