DSAccess ユーザー キャッシュを構成する方法

 

ディレクトリ サービス アクセス (DSAccess) は、Exchange 2000 Server および Exchange Server 2003 の内部コンポーネントであり、Exchange コンポーネントすべての Active Directory® ディレクトリ サービスへのアクセス方法を制御します。DSAccess の主な機能は、ディレクトリに関連するさまざまなイベントおよび操作についての情報を保守することです。たとえば、DSAccess は Active Directory のトポロジを検索し、ドメイン コントローラとグローバル カタログ サーバーが利用可能で、照会に応答しているかどうかを判断します。また、インフォメーション ストアなどの Exchange 内部のコンポーネントから行われたすべてのディレクトリ クエリ (受信者の解決や構成設定の参照など) は、DSAccess を通してルーティングされます。ジョブの一部として、DSAccess はこれらのクエリの一部の結果をメモリ内キャッシュに保持し、同じ情報をもう一度要求されたときに、Active Directory に対して別の LDAP クエリを実行する代わりに、DSAccess キャッシュから情報を取得します。

MaxMemoryUser は Exchange サーバーのレジストリ パラメータで、Exchange 管理者はこのパラメータを使用して、DSAccess キャッシュのユーザー データ オブジェクトに使用できるメモリの最大量を制御できます。Exchange 2000 Server では、ユーザー キャッシュのサイズは初期の状態で 25 MB でした。多数の Microsoft Office Outlook® クライアントを処理する Exchange 2000 Server コンピュータでは、DSAccess ユーザー キャッシュのサイズが、既定では不十分でした。DSAccess キャッシュのサイズが小さいシステムでは、ローカル メッセージ配信およびアドレス帳の名前の解決に時間がかかる場合があります。

パフォーマンスを向上させるために、Exchange Server 2003 では、ユーザー キャッシュの既定値が最適化され、値が 140 MB に設定されています。Exchange 2000 Server から Exchange Server 2003 にアップグレードする場合、手動で設定した内容はすべて保存されます。Exchange サーバーを Exchange 2000 Server から Exchange Server 2003 にアップグレードした場合は、MaxMemoryUser の値を 140 MB 以上に設定します。

MaxMemoryUser 値は、多くの場合 MaxMemoryConfig 値と共に使用されました。この値は、DSAccess キャッシュの構成データ オブジェクトに使用できるメモリの最大値を制御します。ここで説明した手順で、MaxMemoryUser 値を削除する場合は、同様に MaxMemoryConfig レジストリ値も削除してください。詳細な手順については、「DSAccess 構成キャッシュを構成する方法」を参照してください。

開始する前に

important重要 :
ここで説明する内容には、レジストリの編集に関する情報が含まれています。編集を行う前に、問題が発生した場合にレジストリを復元する方法を確認してください。レジストリを復元する方法については、Regedit.exe または Regedt32.exe のヘルプで、「レジストリを復元する」を参照してください。

手順

DSAccess ユーザー キャッシュを構成するには、次の操作を行います。

  1. Regedit.exe、Regedt32.exe などのレジストリ エディタを開きます。

  2. HKLM\System\CurrentControlSet\Services\MSExchangeDSAccess に移動します。

  3. MaxMemoryUser が存在する場合は、削除してください。

  4. Microsoft Exchange System Attendant サービスを再開し、変更内容を有効にします。

詳細情報

DSAccess の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の文書番号 250570「[XCON] ディレクトリ サービス サーバーの検出と DSAccess の使用法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=3052&kbid=250570) を参照してください。

レジストリの編集方法の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の文書番号 256986「Microsoft Windows レジストリの説明」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=3052&kbid=256986) を参照してください。