コマンド ラインでのビルド
Visual Studio に含まれているツールを使用して、コマンド ラインで C および C++ アプリケーションをビルドできます。 Visual Studio のすべてのエディションで、コンパイラやリンカーなどのビルド ツールを含むコマンド ライン ツールセットと、必要なビルド環境を設定するコマンド ファイルがインストールされます。 既定では、これらのツールは drive:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio version\VC\bin\ にインストールされます。 (コンピューター上の実際のディレクトリは、システム、Visual Studio のバージョン、およびインストールの選択肢によって異なります)。
Visual C++ コマンド ライン ツールが正常に動作するには、インストールに合わせてカスタマイズしたいくつかの環境変数が必要です。 Visual Studio をインストールすると、必要な環境変数を設定するために実行できる vcvarsall.bat コマンド ファイルが作成されます。 また、これらの変数が既に設定されている [開発者コマンド プロンプト] ウィンドウを起動するショートカットも作成されます。 これらの環境変数はインストールに固有であり、製品の更新やアップグレードによって変更される場合があります。 そのため、自分で設定するのではなく、vcvarsall.bat または [開発者コマンド プロンプト] のショートカットを使用することをお勧めします。 詳細については、「コマンド ライン ビルドのパスと環境変数の設定」を参照してください。
[開発者コマンド プロンプト] ウィンドウを開くには
Windows 8 の [スタート] 画面で、「Visual Studio ツール」と入力します。 入力に従って検索結果が変化します。[Visual Studio ツール] が表示されたら、それを選択します。
これ以前のバージョンの Windows では、[スタート] をクリックし、検索ボックスに「Visual Studio ツール」と入力します。 検索結果に [Visual Studio ツール] が表示されたら、それを選択します。
[Visual Studio ツール] フォルダーで、使用しているバージョンの Visual Studio の [開発者コマンド プロンプト] を開きます。
コマンド ラインで C/C++ プロジェクトをビルドするには、次の Visual C++ コマンド ライン ツールを使用します。
CL
コンパイラ (cl.exe) は、ソース コード ファイルをアプリ、ライブラリ、および DLL にコンパイルおよびリンクするために使用します。Link
リンカー (link.exe) は、コンパイルされたオブジェクト ファイルおよびライブラリをアプリおよび DLL にリンクするために使用します。MSBuild (Visual C++)
MSBuild (msbuild.exe) は、Visual C++ プロジェクトおよび Visual Studio ソリューションをビルドするために使用します。 これは、[プロジェクトのビルド] コマンドまたは [ソリューションのビルド] コマンドを Visual Studio IDE から実行することと同じです。DEVENV
DEVENV (devenv.exe) は、Visual Studio IDE を表示せずに特定のビルド コマンドを実行するために、/Build、/Clean などのコマンド ライン スイッチと組み合わせて使用します。NMAKE
NMAKE (nmake.exe) は、従来のメイクファイルを使用して Visual C++ プロジェクトをビルドするタスクを自動化するために使用します。
コマンド ラインでビルドする場合でも、Visual Studio を起動してメニュー バーで [ヘルプ]、[検索] を選択することで、警告、エラー、およびメッセージに関する情報を表示できます。
このセクションの内容
ドキュメントのこのセクションの記事では、コマンド ラインでアプリをビルドする方法を示し、64 ビット ツールセットを使用して x86、x64、および ARM プラットフォームを対象とするように、コマンド ライン ビルド環境をカスタマイズする方法について説明し、コマンド ライン ビルド ツール MSBuild および NMAKE を使用する方法を示します。
チュートリアル: コマンド ラインでのネイティブ C++ プログラムのコンパイル
コマンド ラインで単純な C++ プログラムを作成およびコンパイルする方法を示す例があります。チュートリアル: コマンド ラインでの C プログラムのコンパイル
C プログラミング言語で書かれたプログラムをコンパイルする方法について説明します。チュートリアル: コマンド ラインでの C++/CLI プログラムのコンパイル
.NET Framework を使用する C++/CLI プログラムを作成およびコンパイルする方法について説明します。チュートリアル: コマンド ラインでの C++/CX プログラムのコンパイル
Windows ランタイムを使用する C++/CX プログラムを作成およびコンパイルする方法について説明します。コマンド ライン ビルドのパスと環境変数の設定
32 ビットまたは 64 ビット ツールセットを使用することで x86、x64、および ARM プラットフォームを対象とするコマンド ライン ビルドについて、必要な環境変数が設定されたコマンド プロンプト ウィンドウを起動する方法を説明します。NMAKE リファレンス
NMAKE.EXE (Microsoft Program Maintenance Utility) について説明する記事へのリンクがあります。MSBuild (Visual C++)
MSBuild.EXE の使用方法について説明する記事へのリンクがあります。
関連項目
/MD、/MT、/LD (ランタイム ライブラリの使用)
デバッグ バージョンまたはリリース バージョンのランタイム ライブラリを使用するための、コンパイラ オプションの使用方法について説明します。C/C++ コンパイラ オプション
C と C++ のコンパイラ オプションおよび CL.exe に関する記事へのリンクがあります。リンカー オプション
リンカー オプションおよび LINK.exe に関する記事へのリンクがあります。C と C++ のビルド ツール
Visual Studio に含まれている C/C++ ビルド ツールへのリンクがあります。