WDS の準備

公開日: 2007 年 12 月 1 日 (作業者: walterov (英語))

更新日: 2009 年 1 月 17 日 (作業者: walterov (英語))

はじめに

この記事では、Windows 展開サービスを使用した展開準備の概要について説明します。展開の準備には、構成およびバックアップ/復旧タスクで使用する PowerShell スクリプトの作成とテスト、コンピューターのバックアップに使用するサーバーの準備が含まれます。さらに、オペレーティング システム イメージの作成と保存、アプリケーションのインストール、既存のユーザー データの移行 (該当する場合) も含まれます。この記事では、このガイドで提供される WDS および PowerShell スクリプトの使用について主に説明します。

Microsoft Deployment の準備の詳細については、MDT をダウンロードしてインストール (英語) し、Deployment Workbench ドキュメンテーションの『LTI ツールの準備 (英語)』ドキュメントにある「展開環境の準備 (英語)」を参照してください。

この記事は、次の内容で構成されています。

  • WDS を使用した展開環境の準備
  • Windows 展開サービス サーバーの構成
  • 必要なアクセス許可の構成
  • 参照コンピューター イメージの作成

WDS を使用した展開環境の準備

  1. まず、Windows 展開サービスのインストールインフラストラクチャ コンポーネントのインストールを行います。
  2. 次に、参照コンピューターを構成します。オペレーティング システム、ドライバー、およびアプリケーションを含む参照コンピューターは、手動でセットアップすることができます。または、このガイドで提供されているサンプルの構成 PowerShell スクリプトをそのまま使用してセットアップすることも、ニーズに合わせてスクリプトを変更してセットアップすることもできます。Web サーバーの役割とファイル サーバーの役割を設定するための詳細については、「共有ホスティングの展開に関するクイック ガイド」を参照してください。
  3. WDS と参照コンピューターの準備が完了したら、WDS を構成できるようになります。詳細については、次のセクションを参照してください。さらに、後述する「必要なアクセス許可の構成」セクションを参照し、必要なリソースへのアクセス許可を有していることを確認してください。

Windows 展開サービス サーバーの構成

Windows 展開サービスのインストールが完了したら、「WDS ステップバイステップ ガイド (機械翻訳)」の手順に従って WDS を構成します。「Windows 展開サービスの構成 (機械翻訳)」セクションを参照してください。このセクションでは、Windows 展開サービス MMC スナップイン、またはコマンド プロンプトの WDSUTIL を使用して、WDS を構成する方法について説明されています。WDS の構成により、サーバーで次の処理が行われます。

PXE ブートに必要なファイル、Windows PE を RAMDISK で起動するのに必要なファイル、Windows PE のブート イメージとインストール イメージを格納する共有フォルダーを作成します。

PXE リスナーの応答設定を構成し、受信するクライアント ブート要求をサーバーに処理させるかどうか、またその処理方法を制御します。

Windows 展開サービスと同じ物理コンピューター上に Microsoft DHCP がインストールされている場合、構成ウィザードは次の変更を行います (WDSUTIL を使用して Windows 展開サービスを構成する場合、これらの変更を手動で行う必要があります)。

  • PXE クライアント設定が選択された状態で、すべての DHCP スコープに、DHCP グローバル オプションとして DHCP オプション タグ 60 を追加します。これは、起動する PXE クライアントに対して、ネットワーク上にリッスンしている PXE サーバーが存在することを通知できるようにするために必要です。
  • [ポート 67 をリッスンしない] オプションを選択します。これは、起動するクライアントが、ネットワーク上の DHCP サーバーを特定するために必要です。

ガイドでは、WDS を構成する際の既知の問題が説明されています。

必要なアクセス許可の構成

展開を実行するユーザーがドメイン管理者であり、ドメインのリソースに対するフル アクセスを所有している場合があります。ドメイン管理者でない場合は、フルアクセスを所有していないので、展開プロセスの実行に必要なアクセス許可について理解する必要があります。この章では、WDS で必要なアクセス許可の詳細について説明します。この章では、次の 4 つのアクセス許可セットと、それらのアクセス許可を付与する方法 (該当する場合) について説明します。

セクション 作業
全般的なアクセス許可

 

 

一般的な管理タスク用の
アクセス許可
  • イメージ グループを追加または削除する
  • インストール イメージを追加または削除する
  • イメージを無効にする/起動イメージを追加する
  • ブート イメージを削除する
  • イメージにプロパティを設定する
  • ステージング済みデバイスを追加する
  • 保留中のデバイスを承認する
  • ステージング済みデバイスのドメイン参加権限を設定する
  • RIPREP イメージを変換する
  • 検出またはキャプチャ イメージを作成する
  • マルチキャスト転送を作成または変更する
クライアント インストールのアクセス許可
  • クライアントを PXE ブートする
  • ブート イメージを選択する
  • インストール イメージを選択する
  • ドメインへの参加に必要なアクセス許可を設定する
  • ResetBootProgram 機能を使用する
  • Shift + F10 機能および Ctrl 機能を無効にする
サーバー プロパティ用のアクセス許可  

参照コンピューター イメージの作成

Windows 展開サービスでは、次の 2 種類のイメージを使用します。どちらにも Windows イメージ (.wim) 形式が使用されます。

  • ブート イメージ: オペレーティング システムのインストールを実行するため、クライアント コンピューターを起動するイメージです。「ブート イメージの管理」を参照してください。
  • インストール イメージ: クライアント コンピューターに展開されるオペレーティング システム イメージです。「カスタム インストール イメージの作成と展開」を参照してください。

カスタムのインストール イメージを作成し、データ センター内のサーバー群に展開することができます。

カスタム インストール イメージの作成

参照コンピューターのインストール イメージを作成するには、キャプチャ イメージを作成し、そのイメージを使用して参照コンピューターのインストール イメージを作成します。

<!--[if !supportLists]-->キャプチャ イメージ。オペレーティング システムを .wim ファイルにキャプチャするため、クライアント コンピューターを起動するブート イメージです。

WDS ステップバイステップ ガイド (機械翻訳)」の「ブート イメージおよびインストール イメージの作成と変更 (機械翻訳)」では、参照コンピューターからインストール イメージを作成する手順が設定されています。

この手順の要約は、次のとおりです。

Windows インターフェイスを使用してキャプチャ イメージを作成するには

  1. Windows 展開サービス MMC スナップインで、[ブート イメージ] ノードを展開します。
  2. イメージを右クリックして、そのイメージをキャプチャ イメージとして使用します。
  3. [キャプチャ ブート イメージの作成] をクリックします。
  4. ファイルのローカル コピーの名前、説明、および保存場所を入力します。場所は、キャプチャ イメージを展開する際にネットワークで問題が生じる場合に備えて、入力する必要があります。
  5. ウィザードの指示に従い、終了したら [完了] をクリックします。
  6. ブート イメージ フォルダーを右クリックします。
  7. [ブート イメージの追加] をクリックします。
  8. 新しいキャプチャ イメージを参照して選択し、[次へ] をクリックします。
  9. Windows 展開サービスのキャプチャ ユーティリティの指示に従います。
  10. キャプチャ イメージの作成が完了したら、「イメージのインストール」セクションの指示に従ってキャプチャ イメージでクライアント コンピューターを起動し、オペレーティング システムをキャプチャします。

コマンド プロンプトでキャプチャ イメージを作成するには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[コマンド プロンプト] を右クリックします。次に、[管理者として実行] をクリックします。
  2. 次のコマンドを入力します。<bootimage> はキャプチャ イメージを作成するために使用するブート イメージの名前、<captureimage> は新しいキャプチャ イメージのファイル パスとファイル名です。WDSUTIL /New-CaptureImage /Image:<bootimage> /Architecture:x86 /Filepath:<captureimage>
  3. 次のコマンドを入力します。<captureimage> はイメージ ストアに追加するキャプチャ イメージのファイル パスとファイル名です。
  4. キャプチャ イメージの作成が完了したら、「イメージのインストール」セクションの指示に従ってキャプチャ イメージでクライアント コンピューターを起動し、オペレーティング システムをキャプチャします。