Windows Server 2008 の展開の概要

公開日: 2008 年 2 月 12 日 (作業者: walterov (英語))

更新日: 2009 年 1 月 17 日 (作業者: walterov (英語))

はじめに

この記事では、さまざまな Windows Server® 2008 展開テクノロジーのロード マップを紹介します。主に次の 3 つのテクノロジーを使用できます。

  • Windows 展開サービス役割 (WDS)
  • Microsoft Deployment Toolkit (MDT)
  • System Center Configuration Manager (SCCM)

これらのコンポーネントにより、WDS から MDT、SCCM に至るまで、一貫した展開アップグレードが実現されています。各コンポーネントには、前者の上位機能が用意されています。

ホスティング ガイドには、PowerShell スクリプトのサンプルとガイドが含まれます。これらのサンプルとガイドは、特定のホスティング シナリオ向けに Web サーバーおよびファイル サーバーなどの主なサーバー役割をセットアップするうえで役立ちます (まず共有ホスティング シナリオについて説明し、その後他のシナリオについても説明します)。サーバー マシンを構築するスクリプトを実行した後、WDS の使用を開始し、展開を続けます。

多数のマシンに対して、特定のサーバー役割を展開する場合、最も簡単なアプローチは次の 3 つの手順で構成されます。

  1. サーバー役割に必要な OS およびソフトウェア構成を含む最初のサーバーを用意します。
  2. WDS を使用して、サーバーのイメージを作成します。
  3. WDS を使用して、そのイメージをターゲット マシンに展開します。

とはいえ、この簡単なアプローチでは十分に対応できない場合があります。たとえば、一部の組織では複数のデータ センターが異なる環境で構築されており、ロケール/地域、セキュリティ、ネットワーク、機能の要件を満たすためにそれぞれで固有の設定が使用されています。これらの組織では、組織のポリシーを適用するために特定のサーバー役割の共通イメージを使用することが望ましいのですが、展開後の構成手順が複雑になるため完全な展開には向いていません。

このような場合は、Microsoft Deployment Toolkit (MDT) か、さらに高度な System Center Configuration Manager (SCCM) を使用するようお勧めします。最初の手順は、MDT を使用して評価することです。これには、次の理由があります。

  • MDT は、最小限の操作 ("ライト タッチ" とも呼ばれる) で展開および構成するためのエンドツーエンド ソリューションを提供します。MDT を使用すれば、ほとんどのホスティング シナリオに対応できます。
  • MDT はダウンロードして入手できます。豊富なドキュメントと、カスタム システムへの統合に役立つ C# ソース コードが含まれています。
  • MDT とさらに高度な SCCM との間には、ユーザー インターフェイス、プロセス、およびリソースの一貫性が保たれています。さらに、MDT で作成したすべての展開データは SCCM 内で簡単にアップグレードおよび使用することができ、理想的なアップグレード シナリオを実現します。
  • MDT には、計画、準備、テスト、および展開に役立つ、Microsoft Solutions Framework ベースの詳細なガイド (英語) が含まれています。

この記事は、次の内容で構成されています。

展開プロジェクト
WDS の使用
MDT の使用
SCCM の使用

展開プロジェクト

WDS がニーズに適している場合、展開プロジェクトの一般的な管理アプローチは次のとおりです。

  1. 計画: 使用する展開シナリオと、展開の実現方法を決定します。
  2. 準備: 環境を準備し、WDS マシンと必要なコンポーネントをセットアップします。次に、イメージの作成元になるサーバー役割マシンを構築します。さらに、構成スクリプトを実行し、WDS によって使用されるイメージを作成します。
  3. テスト: ラボでイメージをテストし、展開されたマシンで適切なテストを行って、予期した結果が得られることを確認するよう強くお勧めします。
  4. 展開: WDS を使用して、ターゲットのサーバー セット間で、ネットワーク展開を実行します。

ホスティング ガイドのこのセクションでは、これらのプロジェクトの各フェーズの詳細を説明します。これらの内容と、MD のドキュメントの内容には一貫性がある点に注目してください。大規模展開 (複数の環境や大規模展開チーム) で作業している場合は、MDT ガイド (英語) を参照してください。

WDS の使用

Windows 展開サービスは、Remote Installation Services (RIS) を更新および再設計したバージョンです。Windows 展開サービスを使用することで、Microsoft Windows オペレーティング システムを迅速に導入および展開することができます。このサービスを使用することで、各コンピューターに出向いて CD や DVD メディアから直接インストールしなくても、ネットワークベースのインストールによって新しいコンピューターをセットアップできます。

Windows 展開サービスの各コンポーネントは互いに連携することで、Windows Vista® や Windows Server 2008 などの Windows イメージを展開することを可能にします。Windows 展開サービスのコンポーネントは、次の 3 つのカテゴリに分類されます。

  • サーバー コンポーネント: これらのコンポーネントには、ネットワークからクライアントを起動する Pre-Boot Execution Environment (PXE) サーバーおよび Trivial File Transfer Protocol (TFTP) サーバーが含まれます。また、ブート イメージ、インストール イメージ、および必要なファイルを含む共有フォルダーとイメージ レポジトリが含まれます。さらに、ネットワーキング レイヤー、マルチキャスト コンポーネント、および診断コンポーネントもあります。
  • クライアント コンポーネント: これらのコンポーネントには、Windows プレインストール環境 (Windows PE) 内で実行するグラフィカル ユーザー インターフェイス (GUI) が含まれます。ユーザーがオペレーティング システム イメージを選択すると、クライアント コンポーネントはサーバー コンポーネントと通信し、イメージをインストールします。
  • 管理コンポーネント: これらのコンポーネントは、サーバー、オペレーティング システム イメージ、クライアント コンピューター アカウントを管理するためのツール セットです。

完全インストール機能の詳細については、WDS ガイド (機械翻訳) を参照してください。または、展開手順の概略については、Windows 展開サービスの役割のステップバイステップ ガイド (機械翻訳) を参照してください。

MDT の使用

Microsoft Deployment Toolkit は、サーバーとデスクトップの展開に必要なツールやプロセスを、共通の展開コンソールとガイド集に集約します。展開アクセラレータの第 4 世代となる Microsoft Deployment Toolkit は、マイクロソフト展開テクノロジー (WDS など) の最新リリースに統合されます。これにより、イメージ作成と自動インストールを 1 つの手順で行えるようになります。

次の Microsoft Deployment Toolkit とエンドツーエンド ガイドにより、次のことが可能になります。

  • 展開時間の短縮
  • デスクトップおよびサーバー イメージの標準化
  • サービス停止時間の短縮
  • 展開後のサポート コストの削減
  • セキュリティおよび定期的な構成管理の向上

MDT は、サーバーおよびデスクトップ展開の自動化に推奨するプロセスおよびツール セットです。無料で、完全なソリューションおよび対応するソース コードを含むMicrosoft Deployment Toolkit をダウンロード (英語) できます。

次のビデオ (英語) では、Microsoft Deployment の概要と主な機能のデモが紹介されています。

SCCM の使用

System Center Configuration Manager 2007 には、柔軟なポリシーベースの自動化機能があり、物理、仮想、分散、モバイル システム間で、サーバー、クライアント、携帯デバイスの完全展開、更新、およびライフサイクルの拡張を管理します。SCCM には、高度な展開機能がまとめられています。