既定のユーザー エージェント (UA) 文字列の変更

Windows Internet Explorer 9 では、ユーザー エージェント (UA) 文字列がいくつかの点で変更されています。

変更の説明

短縮されたユーザー エージェント文字列

既定では、Internet Explorer 9 は、全体的なパフォーマンス、相互運用性、互換性を向上させるために、新しい短い UA 文字列を送信します。Internet Explorer 9 は、コンピューターにインストールされている他のソフトウェア (Microsoft .NET Framework やその他の多くのプログラムなど) によって UA 文字列への追加として作られた文字列を送信しません。

Internet Explorer 8 の UA 文字列から、主に次の 4 つの点が変更されました。

  • 他のブラウザーと一致させて Internet Explorer 9 の相互運用性を向上させるために、アプリケーションのバージョンが "Mozilla/4.0" から "Mozilla/5.0" に上がりました。
  • バージョン トークンが "MSIE 8.0" から "MSIE 9.0" に上がりました。
  • Trident トークンが "Trident/4.0" から "Trident/5.0" に上がりました。
  • Internet Explorer 9 は、以下の短い UA 文字列を送信します。コンピューターにインストールされている他のソフトウェアから追加された UA 文字列は送信されません。
Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; Trident/5.0)

これまでの長い拡張された UA 文字列は互換性の問題の原因となるので、Internet Explorer 9 は上記のような、Pre-Platform と Post-platform レジストリ値トークンのない短い UA 文字列を送信します。

アプリケーションとプラットフォームでは、旧バージョンの Windows Internet Explorer と同様に、引き続き Pre-Platform レジストリ キーと Post-Platform レジストリ キーから UA 文字列に追加を行うことができます。 Internet Explorer 9 は、既にあるレジストリ値を変更しません。

Web サイトでは、navigator.userAgent プロパティを使うことにより、引き続き Pre-Platform トークンと Post-Platform トークンで拡張された UA 文字列を取得できます。

互換表示における UA 文字列

Windows Internet Explorer 8 と同様に、Internet Explorer 9 の互換表示は IE7 標準モードにマップされます。 Internet Explorer 9 の互換表示における UA 文字列は、次の形式になります。

Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; Trident/5.0)

互換表示では、Internet Explorer 9 は互換性のために、アプリケーション バージョン番号 ("Mozilla/4.0" など) とバージョン トークン ("MSIE 7.0" など) を通じて Windows Internet Explorer 7 であると申告します。 Trident トークンの値が引き上げられている ("Trident/4.0" から "Trident/5.0") ことから、Web サイトは互換表示で実行されている Internet Explorer 9 と互換表示で実行されている Internet Explorer 8 とを区別できます。

現象

Internet Explorer 9 は、既定で短い UA 文字列を送信します。

解決策

レジストリの UA 文字列を確認、変更して、Web サイトが Internet Explorer 9 の UA 文字列にどのように対応するかをテストします。サイトが Internet Explorer 互換コンテンツに対応していない場合は、今後のためにも Internet Explorer 9 を認識するように更新してください。

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