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プログラム管理オフィスでのアジャイル チーム進行状況の可視化

アジャイル開発チームは、Visual Studio Team Foundation Server (TFS) でユーザー ストーリーとタスクを管理しますが、プロジェクト マネージャーは、Microsoft Project Server を使用して作業の進行状況とリソース配分状況を参照できます。 プロジェクト マネージャーとプロジェクト管理オフィス (PMO) は、スケジュール、ユーザー ストーリーの進行状況、およびリソースのロールアップを参照できます。 一方、開発チームのメンバーは、TFS で作業を定義、計画、および更新できます。 TFS と Project Server の同期エンジンは、マップされているエンタープライズ プロジェクト計画とチーム プロジェクトのユーザー ストーリーについて、スケジュール データとリソース配分状況を保持します。

アジャイル チームの進行状況を参照するには、エンタープライズ プロジェクト計画をチーム プロジェクトに関連付けておく必要があります。 詳細については、「エンタープライズ プロジェクトとチーム プロジェクトの関連付けの管理」を参照してください。 計画をプロジェクトに関連付ける前に、このトピックで後述する「アジャイル開発と PMO 可視性をサポートするための推奨構成」を確認してください。

注意

このトピックで説明するプロセスとアクティビティでは、Team Foundation Server の配置が Project Server 2010 または Project Server 2013 と統合するように構成されていることが必要となります。詳細については、「TFS と Project Server の統合の構成」を参照してください。

このトピックの内容

  • アジャイル開発と PMO 可視性のプロセス概要

  • アジャイル開発と PMO 可視性をサポートするための推奨構成

  • アジャイル開発チームのタスクとベスト プラクティス

  • PMO のタスクとベスト プラクティス

注意

デモ ビデオについては、Microsoft Web サイトの次のページを参照してください: アジャイル チームの進捗状況をプロジェクト管理事務所で表示するこのビデオは以前のリリースの Team Foundation Server 向けに作成されたため、ビデオで紹介されている手順とここで説明している手順は、細かい部分が異なる可能性があります。

要件

このトピックの各手順を実行するには、次のアクセス許可を割り当てる必要があります。

  • エンタープライズ プロジェクト計画のタスクを Team Foundation に発行するには、Team Foundation ユーザーがチーム プロジェクトの共同作成者グループのメンバーである必要があります。

  • Team Foundation の作業項目を更新し、Project Server に送信するには、Team Foundation ユーザーが Project Web Access または Project Web App (PWA) のチーム メンバー グループのメンバーであるか、[プロジェクト] で、[プロジェクトを開く] および [プロジェクト サイトの表示] アクセス許可が付与されている必要があります。 また、これらのユーザーを Project Server のエンタープライズ リソース共有元およびエンタープライズ プロジェクト計画のリソース共有元に追加する必要があります。

詳細については、「TFS と Project Server を統合するためのアクセス許可の割り当て」を参照してください。

アジャイル開発と PMO 可視性のプロセス概要

次の図に示すように、チーム リーダーは、Team Foundation Server でユーザー ストーリーとタスクを計画することでプロセスを開始します。 同期エンジンは、Project Server に送信される各ユーザー ストーリーのステータス更新を作成します。 プロジェクト マネージャーがエンタープライズ プロジェクト計画の自動承認を有効にしているため、Project Server は Team Foundation で行われた変更を適用して計画を自動的に更新します。 プロジェクト マネージャーは、新しいユーザー ストーリーを実装するための計画を確認し、プロジェクト計画の進行状況を追跡できます。

PS-TFS Agile wokflow process

Team Foundation では、各ユーザー ストーリーにリンクされたタスクに基づいて、リソースごとに残存作業と実績作業のロールアップが自動的に計算されます。 チーム メンバーがタスクを更新すると、マップされたプロジェクト計画で、ユーザー ストーリーのロールアップ値が自動的に更新されます。 プロジェクト マネージャーは、エンタープライズ プロジェクト計画のリソース共有元だけでなく、Project Server のエンタープライズ リソース共有元にもチーム メンバーを追加する必要があります。

次の表に、実行されるタスクの概要を示します。

チーム リーダー

Team Foundation で、チーム リーダーとチーム メンバーは次のアクティビティを実行します。

Step 1Team Foundation でユーザー ストーリーとタスクを定義し、Team System Web Access のバックログ ページを使用してイテレーションを計画します。 キャパシティ バーを使用して、チーム メンバーに割り当てられた作業のバランスを取ります。

Step 2Team System Web Access で一括編集機能を使用するか、Excel でプロダクト バックログ クエリを開いて、実装するユーザー ストーリーの "Project Server に送信" ステータスを設定します。

Step 3作業の進行状況に応じて、個々の作業項目、Team System Web Access のタスク ボード ページ、またはカスタマイズされたイテレーション バックログ クエリを使用して、各タスクの "残存作業""実績作業" を更新します。

同期エンジン

Step 4Project Server に送信されるユーザー ストーリーごとに、発行された各ユーザー ストーリーのマップされた各フィールドに対して Team Foundation で変更が発生すると、同期エンジンはステータス更新を作成します。

すべてのステータス更新を自動的に承認する規則を設定した場合、Team Foundation で変更が発生すると、Project Server はエンタープライズ プロジェクト計画を自動的に更新します。 それ以外の場合は、ステータス更新は、プロジェクト マネージャーが確認できるように承認キューに配置されます。

プロジェクト マネージャー

PMO のメンバーは、Project Professional または PWA のインスタンスで次のタスクを実行できます。

Step 6実装中のユーザー ストーリーのスケジュールを参照し、プロジェクト計画で定義されているイテレーションにユーザー ストーリーを移動します。

Step 7ユーザー ストーリーの進行状況を追跡し、自分または PMO が管理するプロジェクトのポートフォリオと比較して進行状況を確認します。

Step 5各リソースに割り当てられた作業負荷を確認します。

アジャイル開発と PMO 可視性をサポートするための推奨構成

前のセクションで説明したプロセスをサポートするには、エンタープライズ プロジェクト計画をチーム プロジェクトにマップする必要があります。 次の表に、エンタープライズ プロジェクト計画とチーム プロジェクトの推奨構成を示します。 詳細については、「エンタープライズ プロジェクトとチーム プロジェクトの関連付けの管理」を参照してください。

構成する領域

推奨構成

メモ

チーム プロジェクトのプロセス テンプレート

Microsoft Solutions Framework (MSF) for Agile Software Development

アジャイル プロセス テンプレートには、作業項目の種類としてユーザー ストーリーとタスクが含まれています。 Team System Web Access のバックログ ページとボード ページを使用して、バックログを管理し、スプリントを計画および実行できます。

注意

カスタマイズされたプロセス テンプレートを使用することもできます。

プロジェクト マッピング

/workItemTypes:”User Story”

エンタープライズ プロジェクト計画をチーム プロジェクトにマップするときに、作業項目の種類としてユーザー ストーリーを指定します。 また、タスクの作業時間固定を許可しないようにすることもできます。 作業時間固定は、Project で使用できる 3 つあるタスクの種類の 1 つです。 詳細については、「Project がタスク期間の計算に使用するタスクの種類を変更する」を参照してください。

フィールド マップ

/useDefaultFieldMappings

既定のフィールド マップを使用できます。 他のフィールド マップは必要ありません。

リソース名

PWA の各インスタンスのチーム メンバー グループにチーム メンバーを追加するか、[プロジェクト] で、これらのメンバーに [プロジェクトを開く] および [プロジェクト サイトの表示] アクセス許可を付与する必要があります。 詳細については、「TFS と Project Server を統合するためのアクセス許可の割り当て」を参照してください。

また、Project Server のエンタープライズ リソース共有元およびエンタープライズ プロジェクト計画のリソース共有元に、すべてのチーム リーダーと他のチーム メンバーを追加する必要があります。

プロジェクト計画のリソースとして割り当てられたか、または作業項目の "担当者" フィールドで名前が指定されたすべてのユーザー アカウントにアクセス許可を付与する必要があります。 これらのユーザーはステータスの更新を送信し、更新は PWA のインスタンスのステータス キューに入れられます。

"リソース名" フィールドに割り当てられているすべての名前がチーム プロジェクトの有効な共同作成者として認識される必要があります。

プロジェクト マネージャー

Project Professional のユーザーのアカウントは、[プロジェクトレベル情報を表示します] を付与するか、発行されるチーム プロジェクトの Team Foundation の Reader グループのメンバーとして割り当てる必要があります。

エンタープライズ プロジェクト計画にマップされているチーム プロジェクトの作業項目を変更するには、プロジェクト マネージャーのアクセス許可を付与する必要があります。

自動承認

Team Foundation Server から Project Server に送信されるすべての更新を自動的に承認する規則を定義します。

プロジェクト マネージャーは、PWA のインスタンスを使用して、プロジェクト計画の承認規則を定義できます。 詳細については、「タスクの更新情報を承認または却下する」を参照してください。

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アジャイル開発チームのタスクとベスト プラクティス

チーム リーダーは、バックログ、タスク ボード、および Team System Web Access の作業項目ページを使用して、次のタスクを実行できます。

  • ユーザー ストーリーとタスクの定義

  • イテレーションの計画

  • Project Server へのユーザー ストーリーの送信

  • 残存作業および実績作業の更新

アジャイル計画ツールを使用するには、「共同作業 [リダイレクト]」を参照してください。 共有クエリを Excel にエクスポートしてえ、ユーザー ストーリーとタスクの一括更新を実行することもできます。 「Excel での作業項目の一括追加または変更」を参照してください。

ユーザー ストーリーとタスクの定義

バックログ ページを使用して、イテレーションを計画できます。 このページでは、タスクに定義されている見積もりと残りの作業量に基づいて、個人とチームのキャパシティを計算します。

次の図に示すように、バックログ ページを使用すると、ユーザー ストーリーおよびユーザー ストーリーを実装するために必要なタスクを定義できます。 タスクは自動的にユーザー ストーリーにリンクされます。 この関連付けは、すべてのタスクからユーザー ストーリーへの作業時間のロールアップをサポートします。

Iteration Backlog Agile Planning

イテレーションの計画

次の図に示すように、キャパシティ バーを使用すると、チーム リソース全体で作業負荷を分散させることができます。 作業負荷を分散する前に、各タスクの "残存作業" フィールドに値が割り当てられていることを確認します。 また、[キャパシティ] タブで、各チーム メンバーとチームの休業日が指定されていることも確認します。

Capacity Load Balancing

Project Server へのユーザー ストーリーの送信

チーム リーダーは、ユーザー ストーリーを PMO にいつ送信するかを決定します。 Team System Web Access に用意されている一括編集機能を使用すると、ユーザー ストーリーを割り当てたり、複数のユーザー ストーリーについて "Project Server Submit" に設定されている値を更新したりできます。

複数のフィールドを一括更新するには

  1. Team System Web Access で、[作業] コンテキスト内で [作業項目] タブをクリックします。

  2. [共有クエリ] を展開し、[プロダクト バックログ] クエリを選択します。

  3. [クエリ結果] ビューで、更新する作業項目を選択します。

  4. 選択した項目のいずれかのショートカット メニューを開き、[選択した作業項目の一括編集] をクリックします。

  5. 更新するフィールドを選択し、選択した各フィールドに設定する値を入力します。 選択したすべての作業項目が新しい値で更新されることに注意してください。

    たとえば、ユーザー ストーリーを割り当てて Project Server に送信する場合は、次の図に示すように、[割り当て先] フィールドと [Project Server Submit] フィールドを選択します。

    [複数作業項目の編集] ダイアログ ボックス

    Bulk modify to assign and submit to Project Server

  6. [履歴のメモ] に一括更新タスクの説明を入力し、[OK] をクリックします。

  7. データ ストアに更新をコミットするには、Save results (TWA) (結果の保存) をクリックします。

    注意

    作業項目が太字で表示されている場合は、変更がまだデータ ストアに発行されていないことを示します。作業項目が赤い太字で表示されている場合は、Project Server への送信をサポートするために必要な値の一部が割り当てられていないことを示します。

    Save bulk edit updates

残存作業および実績作業の更新

チーム メンバーは、Team System Web Access タスク ボード、またはチーム エクスプローラーのタスクの作業項目フォームを使用して作業を更新できます。 残存作業実績作業の両方を更新するには、各タスクを開き、フィールドを更新する必要があります。 各タスクの左下隅に表示される値は、残存作業に対応します。 「イテレーションの実行 [リダイレクト]」を参照してください。

Update tasks using the task board

プログラム オフィスのタスクとベスト プラクティス

プログラム オフィスのメンバーは、次のアクティビティを実行することで、アジャイル開発チームが実行中の作業を監視できます。

  • ユーザー ストーリーの確認、およびプロジェクト スケジュールの計画

  • 計画の進行状況の確認

  • プロジェクト ポートフォリオの進行状況の確認

さらに、リソースへの作業の割り当てを参照することもできます。 詳細については、「チーム プロジェクトにマップされているエンタープライズ プロジェクトにおけるリソース ロールアップの操作」を参照してください。

ユーザー ストーリーの確認、およびプロジェクト スケジュールの計画

Project Server に新しいユーザー ストーリーが送信されると、エンタープライズ プロジェクト計画に自動的に表示されます。 次の図に示すように、「Project Server へのユーザー ストーリーの送信」でアジャイル チームが送信した 3 つのユーザー ストーリーがプロジェクト計画に追加されています。

User Stories Added to Project Plan

これらのストーリーをグループ化して、計画ビューをサポートできます。 次の図に示すように、計画の "イテレーション 1" で発生するように 3 つのユーザー ストーリーが移動されています。 この 3 つのユーザー ストーリーのロールアップを確認できます。この例では、イテレーション 1 のストーリーの実装に 10 日を要します。

User Stories added to iteration

重要

Text30 は、タスクを作業項目と同期する際に使用される [作業項目の種類] 列に関連付けられている Project の既定のフィールドです。Team リボン メニューの [チーム プロジェクトの選択] を使用して、プロジェクト計画を Team Foundation Server に接続すると、[作業項目の種類] というラベルが付いた Project の追加フィールドを選択できるようになります。Project の既定のフィールド Text24 を持つこのフィールドは、Team Foundation にバインドされたプロジェクト計画のマッピングをサポートしていますが、計画の同期はサポートしていません。Text24 ベースのフィールドには、チーム プロジェクトの作業項目の種類の完全なリストが含まれます。適切なフィールドを使用していることを確認するには、フィールドをポイントし、Text30 が表示されるかどうかを確認します。

計画の進行状況の確認

開発チームのメンバーがタスクの作業量を更新すると、この情報がプロジェクト計画に自動的にフローされます。 次の図に示すように、最初の 2 つのストーリーでは作業が完了しているので、チームは残された 3 番目のストーリーだけを完了する必要があります。

ヒント

計画の更新を表示するために、計画を閉じて再度開くことが必要な場合があります。

Project Plan with Agile Plan Updates

プロジェクト ポートフォリオの進行状況の確認

PWA に用意されたプロジェクト センター ビューを使用して、PMO と共にプロジェクトのポートフォリオの進行状況を確認できます。 次の図に示すように、複数のアジャイル開発プロジェクトの進行状況を容易に追跡できます。

Project Portfolio with Agile Plan Updates

参照

処理手順

妥当性確認エラーの解決

概念

特定のフィールドに対する更新の管理方法について