MED-V 2.0 のベスト プラクティス

適用対象: Microsoft Enterprise Desktop Virtualization 2.0

ここでは、MED-V の計画、展開、および管理を行う際に役立つ、推奨されるベスト プラクティスを示します。

初回セットアップが無人モードで実行されるように構成する

どのような設定でも指定できますが、MED-V のベスト プラクティスは、初回セットアップが無人モードで実行されるように、Sysprep.inf ファイルを作成する方法です。この場合は、セットアップ マネージャー ウィザードで、必須の設定情報をすべて指定する必要があります。MED-V イメージを構成する方法の詳細については、「MED-V 用の Windows Virtual PC イメージの構成」を参照してください。

仮想マシンの復元ポイントを無効にする

MED-V ワークスペース パッケージを作成する前に、仮想マシンの復元ポイントを無効にして、差分ディスクが大きくなりすぎないようにすることをお勧めします。詳細については、「Windows XP でシステムの復元機能を有効または無効にする方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=195927) を参照してください。

MED-V イメージがローカル プロファイルを使用するように構成する

Windows XP 用アプリケーションの互換環境に関係のあるポリシーだけを適用することをお勧めします。たとえば、デスクトップの個人用設定ポリシーは、通常、適用する必要がないので無効にします。ローカル プロファイルのみを許可する方法については、「Group Policy Settings for Roaming User Profiles (移動ユーザー プロファイルのグループ ポリシーの設定)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=205072) を参照してください。

グループ ポリシーのパフォーマンス向上用更新プログラムを構成する

既定では、グループ ポリシーは一度に 1 バイトずつコンピューターにダウンロードされます。そのため、MED-V がドメインに参加するのに時間がかかります。グループ ポリシーのパフォーマンスを向上するために、次のレジストリ キーの値を設定することをお勧めします。

レジストリのサブキー: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon

エントリ: BufferPolicyReads

型: DWORD

値:1

法的な通知は MED-V イメージに含めるのではなく、グループ ポリシーを使用して配布する

エンド ユーザーが MED-V にアクセスする前に、サービス レベル アグリーメント (SLA) を確認できるようにする場合は、初回セットアップの完了時に SLA がエンド ユーザーに表示されるように、後でグループ ポリシーで SLA を施行します。

注意

ベスト プラクティスは、初回セットアップを無人モードで実行する方法ですが、イメージ (仮想ハード ディスク) にローカル ポリシーやレジストリ エントリが含まれるように設定する必要がある場合は、必ず、初回セットアップが有人モードで実行されるように指定してください。このように指定しないと、初回セットアップが正常に完了しません。

仮想ハード ディスクを圧縮する

仮想ハード ディスクのサイズを小さくして、空きディスク領域を再構築できるように、仮想ハード ディスクを圧縮することをお勧めします。仮想ハード ディスクを圧縮する方法の詳細については、「MED-V 仮想ハード ディスクの圧縮」を参照してください。

ブルー スクリーン クラッシュ発生時に仮想マシンが再起動するように構成する

ブルー スクリーン クラッシュが発生した場合に MED-V ワークスペースの仮想マシンが自動的に再起動するように構成することをお勧めします。ゲストでこの設定を構成するには、HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\CrashControl キーの AutoReboot の値を「1」に設定します。

または、[スタート] ボタンをクリックし、[コントロール パネル]、[システム] の順にクリックします。次に、[詳細設定] タブの [起動と回復] 領域にある [設定] をクリックします。最後に、[自動的に再起動する] チェック ボックスをオンにして、[OK] をクリックします。

MED-V イメージをシールする前にバックアップする

MED-V イメージをシールする前に、バックアップ コピーを作成しておくことをお勧めします。MED-V イメージのシールの詳細については、「MED-V 用の Windows Virtual PC イメージの構成」を参照してください。

バッチ ファイルを使用してインストールする場合は、Windows Virtual PC を最後にインストールする

MED-V のコンポーネントをバッチ ファイルを使ってインストールする場合は、MED-V ホスト エージェントと MED-V ワークスペース パッケージ ファイルの後に、Windows Virtual PC とその修正プログラムがインストールされるように指定します。このようにすると、Windows Update によって再起動が要求されないので、インストールが中断されることはありません。

MED-V ワークスペースをローカル フォルダーからインストールする

ネットワークから MED-V をインストールすると問題が発生する可能性があるので、MED-V ワークスペースのセットアップ ファイルをローカルにコピーして、setup.exe を実行することをお勧めします。

プリンターのリダイレクトは 1 つの決まった方法で管理する

あるプリンターを MED-V ゲストに手動でインストールし、その後同じプリンターをホストにインストールした場合は、ゲストにプリンターが 2 度インストールされることになります。このような問題を防ぐために、MED-V ベスト プラクティスとして、1 つの決まった方法でプリンターのリダイレクトを管理することをお勧めします。つまり、リダイレクトを無効にしてゲストにプリンターを手動でインストールする方法と、リダイレクトを有効にしてゲストにはプリンターを手動でインストールしないようにする方法のいずれかを採用します。

MED-V ゲストの修正プログラム適用設定を構成する

MED-V 仮想マシンが自動更新されるように、仮想マシンを稼働状態にする時刻と期間をレジストリで定義します。MED-V のベスト プラクティスは、MED-V 仮想マシンに指定した定期更新スケジュールに合わせて、ウェイクアップ間隔を設定することです。さらに、ホスト コンピューターの動作とよく似た設定に構成することをお勧めします。

MED-V ゲストの修正プログラム適用設定を構成する方法の詳細については、「MED-V ワークスペースの自動更新の管理」を参照してください。

ウイルス対策ソフトウェアとバックアップ ソフトウェアを構成する

仮想デスクトップのパフォーマンスが低下するのを防ぐために、MED-V ホスト コンピューターで実行されているウイルス対策とバックアップ処理から、次の種類の仮想マシン ファイルを除外することをお勧めします。

  • *.VMC

  • *.VUD

  • *.VSV

  • *.VHD

参照:

その他のリソース

MED-V のセキュリティと保護

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