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LIB の実行

LIB の動作は、各種のコマンド ライン オプションで制御できます。

LIB コマンド ライン

LIB を実行するには、コマンド lib を入力し、その後ろに操作内容に応じてオプションとファイル名を指定します。 あらかじめコマンド ファイルにコマンド ラインを入力しておくこともできます。コマンド ファイルについては、次のセクションで説明します。 LIB では、環境変数を使いません。

注意

Win32 Software Development Kit for Windows NT に組み込まれている LINK32.exe ツールおよび LIB32.exe ツールに慣れている場合は、link32 -lib コマンドまたは lib32 コマンドを使用してライブラリの管理やインポート ライブラリの作成を行う人も多いでしょう。これらのコマンドの代わりに lib コマンドを使う場合は、メイクファイルとバッチ ファイルを書き換えてください。

LIB コマンド ファイル

コマンド ファイルを使ってコマンド ライン引数を LIB に渡すには、次の構文を使用します。

LIB @commandfile

commandfile はテキスト ファイルの名前です。 アット マーク (@) とファイル名の間には、スペースやタブを挿入できません。 既定の拡張子はないので、必ず拡張子を付けた完全なファイル名を指定してください。 ワイルドカードは使用できません。 ファイル名には、絶対パスでも相対パスでも指定できます。

コマンド ファイルでは、コマンド ラインと同じように引数間をスペースまたはタブで区切ることも、改行で区切ることもできます。 コメントの先頭にはセミコロン (;) を付けます。 セミコロンからその行の終わりまでのテキストは、すべて無視されます。

コマンド ファイルには、コマンド ライン全体を指定することも、その一部だけを指定することもできます。同じ LIB コマンドで、複数のコマンド ファイルを使うこともできます。 コマンド ファイルの入力は、コマンド ラインでそれに対応する場所に入力されたものとして処理されます。 コマンド ファイルは入れ子にできません。 /NOLOGO オプションを指定しない限り、コマンド ファイルの内容がエコーされます。

LIB のオプションの使用

オプションを指定するには、オプション指定子の - (ダッシュ) または / (スラッシュ) の後ろにオプション名を入力します。 オプション名の省略形は使用できません。 引数を取るオプションにはコロン (:) を付け、その後ろに引数を指定します。 1 つのオプションの指定には、スペースやタブは挿入できません。 複数のオプションを指定する場合は、各オプションを 1 つ以上のスペースまたはタブで区切ります。 オプション名とその引数として指定するキーワードやファイル名では、大文字と小文字は区別されません。ただし、引数として識別子を渡す場合は、識別子の大文字と小文字が区別されます。 オプションは、コマンド ラインとコマンド ファイルで指定した順に処理されます。 同じオプションが違う引数で繰り返し指定されている場合は、最後に指定されたオプションが優先します。

以下のオプションは、LIB のすべてのモードで使用できます。

  • /ERRORREPORT[NONE | PROMPT | QUEUE | SEND ]
    実行時に lib.exe が失敗した場合、/ERRORREPORT を使用して、Microsoft に内部エラーに関する情報を送信できます。

    /ERRORREPORT の詳細については、「/errorReport (内部コンパイラ エラーの報告)」を参照してください。

  • /LTCG
    リンク時コード生成を使用してライブラリがビルドされます。詳細については、「/LTCG (リンク時のコード生成)」を参照してください。

  • /MACHINE
    プログラムのターゲット プラットフォームを指定します。 通常、/MACHINE オプションは必要ありません。 LIB では、.obj ファイルからコンピューターの種類を推測するためです。 ただし、環境によっては LIB がコンピューターの種類を判定できず、エラー メッセージを出力する場合もあります。 このようなエラー メッセージが出力された場合は、/MACHINE オプションを指定してください。 /EXTRACT モードでは、検証しか行われません。 利用可能なコンピューターの種類を調べるには、コマンド ラインで「lib /?」と入力してください。

  • /NOLOGO
    LIB の著作権情報とバージョン情報が表示されなくなり、コマンド ファイルもエコーされません。

  • /VERBOSE
    追加されている .obj ファイルの名前など、セッションの進行状況を詳しく表示します。 この情報は標準出力に送られるので、ファイルにリダイレクトできます。

  • /WX[:NO]
    警告をエラーとして扱います。 詳細については、「/WX (リンカー警告をエラーとして扱う)」を参照してください。

これ以外のオプションは、モード固有です。 モード固有のオプションについては、各モードの説明を参照してください。

参照

関連項目

LIB リファレンス