Windows 8.1 アプリ パッケージの作成

 

Windows と Windows Phone に適用されます

このトピックでは、Windows 8.1 ストア アプリ用のアプリ パッケージの作成について説明します。 Windows 10 のデバイス用のユニバーサル Windows アプリのアプリ パッケージを作成する必要がある場合は、代わりに次のプロセスに従ってください。

ストア または別のデバイスを使用してアプリケーションを配布するには、アプリケーション パッケージを作成する必要があります。 それには、アプリ パッケージの作成ウィザードを使用します。 この場合は、以下の手順に従ってください。

  • 手順 1: ウィザードを開始する

  • 手順 2: アプリの名前の指定

  • 手順 3: アプリケーション パッケージを選択して構成する

  • 手順 4: アプリケーション パッケージを検証する

注意

これらの手順は Visual Studio 2013 に適用されます。 Visual Studio 2012 を使用して、Windows 8 バージョンのアプリケーションをパッケージ化する場合、手順が若干異なります。

手順 1: ウィザードを開始する

このセクションでは、アプリ パッケージの作成ウィザードを開始する方法について説明します。 ウィザードの開始に問題がある場合は、「アプリ パッケージの作成ウィザードを開始できない場合」を参照してください。

Visual Studio Professional、Visual Studio Premium または Visual Studio Ultimate でウィザードを開始するには

  • Visual Studio Visual Studio 2015 で、Windows アプリ プロジェクトまたは Windows Phone アプリ プロジェクトを作成するか、開きます。

    アプリ開発を高速化するためのテンプレート」を参照してください。

  • ソリューション エクスプローラーで、Windows アプリ プロジェクトまたは Windows Phone アプリ プロジェクトを選択します。

  • メニュー バーで [プロジェクト][ストア][アプリ パッケージの作成] の順にクリックします。

    Visual Studio 2013 の [ストア] メニュー

    アプリ パッケージの作成ウィザードが開きます。 このオプションが無効であるか、まったく表示されない場合、「アプリ パッケージの作成ウィザードを開始できない場合」を参照してください。

Visual Studio Express 2013 for Windows でウィザードを開始するには

  • Visual Studio Visual Studio 2015 で、Windows アプリ プロジェクトまたは Windows Phone アプリ プロジェクトを作成するか、開きます。

    アプリ開発を高速化するためのテンプレート」を参照してください。

  • ソリューション エクスプローラーで、Windows アプリ プロジェクトまたは Windows Phone アプリ プロジェクトを選択します。

  • メニュー バーで [ストア][アプリ パッケージの作成] の順にクリックします。

    Visual Studio Express 2013 の [ストア] メニュー

    アプリ パッケージの作成ウィザードが開きます。 このオプションが無効であるか、まったく表示されない場合、「アプリ パッケージの作成ウィザードを開始できない場合」を参照してください。

ストア のアプリ パッケージを作成するには

  1. ウィザードの [パッケージの作成] ページで、[はい] をクリックします。

    まだ開発者アカウントを作成していない場合は、[アカウントを作成] をクリックします。 「サインアップの準備はできましたか」を参照してください。

  2. [次へ] ボタンをクリックします。

  3. [サインイン] ダイアログ ボックスで、開発者アカウントを作成したときに使用した Microsoft アカウントとそのパスワードを入力してから、[サインイン] をクリックします。

    ウィザードの [アプリケーション名を選択] ページが表示されます。

ローカル テスト用と配信用のアプリケーション パッケージを作成するには

  • ウィザードの [パッケージの作成] ページで、[いいえ] をクリックした後、[次へ] をクリックします。

    ウィザードの [パッケージの選択と構成] ページが表示されます。

アプリ パッケージの作成ウィザードを開始できない場合

ソリューション エクスプローラーでプロジェクトを選択しましたか。

[アプリ パッケージの作成] オプションは、ソリューション エクスプローラーでプロジェクトが選択されている場合にのみ有効になります。

Windows アプリ プロジェクトまたは Windows Phone アプリ プロジェクトを使用していますか。

たとえば、このウィザードを使用して Windows Phone Silverlight アプリをパッケージ化することはできません。 このようなアプリをパッケージ化する場合は、「Windows Phone Silverlight 8.1 アプリの公開に向けて準備する」を参照してください。

Visual Studio 2012 を使用している場合については、

Visual Studio 2012 を使用して Windows 8 バージョンのアプリケーションのメンテナンスを行う場合、Windows 8 ストア アプリ用メンテナンス ツールをインストールするまで、[アプリ パッケージの作成] オプションが表示されません。 「Windows 8 版アプリのサービス提供」を参照してください。

手順 2: アプリの名前の指定

この手順は、アプリケーションを ストア に発行する場合にのみ実行してください。

  1. アプリケーションの名前をまだ予約していない場合は、[新しいアプリケーション名の予約] ボックスに名前を入力した後、[予約] をクリックします。 「アプリ名の予約」を参照してください。

  2. このパッケージに格納するアプリケーションの名前を選択して、[次へ] をクリックします。

    既に発行されているアプリケーションの更新プログラムをパッケージ化する場合は、[既にパッケージに使用されているアプリケーション名を含める] チェック ボックスをオンにすると、発行済みアプリの名前が一覧に表示されます。

    ウィザードの [パッケージの選択と構成] ページが表示されます。

手順 3: アプリケーション パッケージを選択して構成する

  1. [出力場所] ボックスに、パッケージ ファイルを作成する場所を入力します。

    アプリケーションを発行する準備ができたときに、この場所からパッケージをアップロードすることになります。

  2. [自動的に増加] チェック ボックスをオンにしておくと、バージョン番号が自動的にインクリメントします (推奨)。[バージョン] ボックスで特定のバージョン番号を指定することもできます。

    警告

    Windows のみに適用されます アプリの Windows 8.1 と Windows 8 の両方のバージョンを更新する際にバージョン番号を手動で指定する場合は、「アプリケーション パッケージにバージョン番号を安全に適用する」を参照してください。

    注意

    [自動的に増加] チェック ボックスをオンにすると、アプリケーションをパッケージ化するたびに、バージョン番号の末尾のフィールドが 1 ずつ増加します。 アプリケーションを大幅に変更した場合にのみ、メジャー バージョン番号を手動で増やしてください。

  3. Windows 8.1 バージョンの Windows ストア アプリのパッケージを作成する場合、または Windows Phone アプリのパッケージを作成する場合に、[アプリケーション バンドルの生成] ボックスの一覧で、Visual Studio がパッケージのアプリケーション バンドルを生成するかどうかを選択します。

    「アプリケーション バンドルを生成するかどうかを決定する」を参照してください。

  4. [作成するパッケージとソリューション構成マッピングを選択する] で、パッケージを作成するビルド構成のチェック ボックスをそれぞれオンにします。

    ビルド構成のグリッドに、パッケージに使用可能なプラットフォーム アーキテクチャ (ニュートラル、ARM、x64、x86 など) が一覧表示されます。 各行のボックスで、その行のアーキテクチャに関連する現在選択中のソリューション構成アーキテクチャの組み合わせが示されます。 現在のアクティブなプロジェクトのプラットフォームについては、既定のプラットフォームのチェック ボックスがオンになっています。[ニュートラル] の行に対応するボックスには、プロジェクトのプラットフォームとして [AnyCPU] を含むソリューション構成の組み合わせが表示されます。 関連するソリューション構成の組み合わせがない場合、そのプラットフォームの行全体で選択することはできません。

  5. 指定した各ビルド構成について、ビルドするソリューション構成を選択します。

    指定した各ビルド構成に対して、パッケージが作成されます。

  6. [アプリケーションのクラッシュ分析を行えるように、存在する場合にはパブリック シンボル ファイルを含める] チェック ボックスをオンまたはオフにします。

    このチェック ボックスがオン (既定) になっている場合、パブリック シンボル (.pdb) ファイルが生成され、それが .appxupload ファイルに追加されます。 .appxupload ファイルはパッケージ化プロセスの中で作成され、.appx と .appxsym という 2 つの別ファイルが含まれます。 .appxsym ファイルは、アプリケーションのパブリック シンボルが含まれる圧縮ファイルです。 アプリケーションと .appxupload ファイルを ストアにアップロードすると、ファイルが分析され、パブリック シンボルを使用してアプリケーションのクラッシュがマッピングされます。 生成されたアプリケーションに関する製品利用統計情報は公開され、開発者ダッシュボードで確認できます。 「アプリの提出」および「ストア内のアプリの分析」を参照してください。

  7. [作成] をクリックします。

    パッケージ化処理が完了すると、[パッケージの作成が完了しました] ページが表示されます。

アプリケーション バンドルを生成するかどうかを決定する

Windows 8.1 バージョンのアプリケーションのパッケージを作成する場合、または Windows Phone アプリのパッケージを作成する場合には、ユーザーがダウンロードするアプリケーションのサイズを小さくするためにアプリケーション バンドルを生成できます。 これにより、アプリがデバイス上で必要とする領域が少なくなり、必要なアセットだけをダウンロードすれば済むためダウンロード時間も短縮されます。 「アプリ バンドル」を参照してください。

アプリケーションに言語固有のリソース、各種のイメージ スケール、または特定バージョンの DirectX に適用されるリソースが含まれている場合は、アプリケーション バンドルの生成を検討してください。 アプリケーション バンドルを生成しなくてもアプリケーションは正常に実行されますが、ユーザーがダウンロードするアプリケーションのサイズが大きくなります。

注意

1 つのアプリケーション バンドルには、すべてのアーキテクチャ向けのパッケージを含めることができます。 アプリケーション バンドルはアプリケーションごとに 1 つのみ作成してください。

アプリケーション バンドルは次のオプションに基づいて作成することができます。

使用するオプション

目的

必要に応じて

言語固有のアセット、各種のイメージ スケール アセット、または特定バージョンの DirectX に適用されるリソースを定義している場合にのみ、アプリケーション バンドルを生成します。

Always

アプリケーション バンドルを生成します。

Never

アプリケーション バンドルを生成しません。 アプリケーションがサポートする各アーキテクチャを個別にサポートする計画である場合に、このオプションを選択します。

アプリケーション バンドルを作成する場合、アプリケーションがサポートするアーキテクチャの数に関係なく .appxupload ファイルを 1 つのみアップロードするだけでよいため、より簡単に ストアにアプリケーションを提出することができます。 アプリケーション バンドルを作成しない場合は、サポートするアーキテクチャごとに .appxupload ファイルをアップロードする必要があります。

アプリケーション パッケージにバージョン番号を安全に適用する

Windows のみに適用されます

Windows ストアでは、アプリの Windows 8.1 バージョンを同じアプリの Windows 8 バージョンよりも新しい番号にする必要があります。 ただし、ストア ではバージョン番号をどれだけ増やすかに関する規定はありません。 そのため、Windows 8.1 バージョンのバージョン番号を手動で指定する場合、Windows 8.1 バージョンの最初のバージョンと Windows 8 バージョンの最新バージョンの間には十分な差を付けてください。 そうしないと、Windows 8 バージョンに適用する番号が足りなくなり、それ以上更新ができなくなる可能性があります。

たとえば、Windows 8 アプリケーションの最新バージョンが 1.0.0.1 であるとします。 次に、同じアプリケーションの Windows 8.1 バージョンを 1.0.0.2 というバージョン番号で発行したとします。 この場合、ストア の要件は満たされますが、Windows 8 バージョンを更新しようとすると、使えるバージョン番号がないという事態になります。

バージョン番号を手動で適用する場合は、アプリケーションの Windows 8 バージョン用に予約しておくバージョン番号の数を検討してください。 独自のバージョン番号を適用する特別な理由がない場合、バージョン番号を自動的に指定できます。 最初に Windows 8.1 バージョンのパッケージを作成したときに、Windows 8 バージョン用に十分な数のマイナー バージョン番号を残すよう配慮したバージョン番号が自動的に適用されます。

手順 4: アプリケーション パッケージを検証する

  • 可能な限りスムーズに認定を受けるために、認定と ストアへの登録のためにアプリケーションを送信する前に、予定している対象デバイスに対してアプリケーションを検証してください。

    • アプリ パッケージを検証する

    • ローカル コンピューターに対するアプリケーション パッケージの検証

    • リモート デバイスに対するアプリケーション パッケージの検証

アプリ パッケージを検証する

Windows Phone のみに適用されます

  • [アプリ パッケージの作成] ウィザードで、[Windows アプリ認定キットを起動する] ボタンをクリックします。

    注意

    このオプションは、検証をサポートするソリューション構成が 1 つ以上指定されている場合にのみ使用できます。 「Windows アプリ認定キットによるアプリのテスト方法」を参照してください。

    Windows アプリ認定キットによってテストが実行され、結果が表示されます。 「Windows アプリ認定キットのテスト」を参照してください。

ローカル コンピューターに対するアプリケーション パッケージの検証

Windows のみに適用されます

  • [検証を実行する対象となるデバイスの選択] セクションで、[ローカル コンピューター] をクリックし、[Windows アプリ認定キットを起動する] をクリックします。

    注意

    このオプションは、検証をサポートするソリューション構成が 1 つ以上指定されている場合にのみ使用できます。 「Windows アプリ認定キットによるアプリのテスト方法」を参照してください。

    Windows アプリ認定キットによってテストが実行され、結果が表示されます。 「Windows アプリ認定キットのテスト」を参照してください。

リモート デバイスに対するアプリケーション パッケージの検証

Windows のみに適用されます

アプリの Windows 8 バージョンのパッケージは、Windows 8 または Windows 8.1 を実行するリモート デバイスを使用して検証できます。 ただし、Windows 8.1 パッケージを検証するには、Windows 8.1 を実行しているデバイスを使用する必要があります。 また、ターゲット デバイスのアーキテクチャは、「手順 3: アプリケーション パッケージを選択して構成する」で指定したプラットフォーム アーキテクチャと一致する必要があります。

  • リモート デバイスに対してアプリケーション パッケージを検証するには、リモート デバイスを構成した後で接続します。

    注意

    検証するアプリケーションの数に関係なく、デバイスを構成するのは 1 回のみでかまいません。

リモート検証のためのデバイスの構成

  1. ローカルの開発用コンピューターから、検証に使用する各デバイスに PrepWinACK.exe ファイルをコピーします。

    このファイルは、次のどちらかのディレクトリに置かれています。

    • 32 ビット オペレーティング システム: %ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 12.0\Common7\IDE\CommonExtensions\Microsoft\TailoredProjectServices\

    • 64 ビット オペレーティング システム: %ProgramFiles(x86)%\Microsoft Visual Studio 12.0\Common7\IDE\CommonExtensions\Microsoft\TailoredProjectServices\

  2. PrepWinACK.exe プログラムを実行した後、指示に従って、次の項目を 1 つ以上インストールします。

    • Visual Studio 2013 用のリモート ツール

    • 開発者ライセンス

    • Windows アプリ認定キット

    注意

    ARM デバイス上でプログラムを実行する場合、デバイスを再起動した後で画面に表示される指示に従って、ARM キット ポリシーのインストールを完了する必要があります。 詳細については、Windows 8.1 用 Windows ソフトウェア開発キット (SDK) を参照してください。

  3. リモート コンピューターでの Windows ストア アプリの実行」Web ページの説明に従って、リモート デバッグ モニターを起動します。

デバイスへの接続とアプリ パッケージの検証

  1. アプリ パッケージの作成ウィザードの [パッケージの作成が完了しました] ページで、[リモート コンピューター] をクリックした後、[テスト接続] ボタンの横にある省略記号ボタンをクリックします。

    注意

    [リモート コンピューター] は、検証をサポートするソリューション構成が少なくとも 1 つ指定されている場合にのみ使用できます。 「Windows アプリ認定キットによるアプリのテスト方法」を参照してください。

  2. サブネットの内部にあるデバイスを指定するか、サブネットの外部にあるデバイスのドメイン ネーム サーバー (DNS) 名または IP アドレスを指定します。

  3. デバイスで Windows 資格情報を使用してログオンする必要がない場合、[認証モード] 一覧で、[なし] を選択します。

  4. [選択] をクリックして、[Windows アプリ認定キットを起動する] をクリックします。

    そのデバイスでリモート ツールが実行されている場合、Visual Studio はそれに接続した後で検証テストを実行します。 「Windows アプリ認定キットのテスト」を参照してください。

関連項目

Windows 10 のユニバーサル Windows アプリをパッケージ化する
ストア用アプリの提出
Windows 8.1 ストア アプリ: 他のデバイスへのアプリのインストールとテスト