AspNetCompiler タスク

AspNetCompiler タスクは、aspnet_compiler.exe をラップするものです。aspnet_compiler.exe は、ASP.NET アプリケーションをプリコンパイルするためのユーティリティです。

タスク パラメーター

AspNetCompiler タスクのパラメーターの説明を次の表に示します。

パラメーター	Description
AllowPartiallyTrustedCallers	省略可能な Boolean 型のパラメーターです。 このパラメーターに true を設定すると、厳密な名前のアセンブリで部分的に信頼された呼び出し元を使用できるようになります。
Clean	省略可能な Boolean 型のパラメーターです。 このパラメーターに true を設定すると、プリコンパイル対象のアプリケーションはクリーン ビルドされます。 コンパイル済みのコンポーネントは、すべて再コンパイルされます。 既定値 false です。 このパラメーターは、aspnet_compiler.exe の -c スイッチに相当します。
Debug	省略可能な Boolean 型のパラメーターです。 このパタメータに true を設定すると、コンパイル時にデバッグ情報 (.pdb ファイル) が出力されます。 既定値 false です。 このパラメーターは、aspnet_compiler.exe の -d スイッチに相当します。
DelaySign	省略可能な Boolean 型のパラメーターです。 このパラメーターに true を設定すると、アセンブリは作成時に完全には署名されません。
FixedNames	省略可能な Boolean 型のパラメーターです。 このパラメーターに true を設定すると、コンパイルされたアセンブリに固定名が付けられます。
Force	省略可能な Boolean 型のパラメーターです。 このパラメーターに true を設定すると、ターゲット ディレクトリが既に存在する場合にターゲット ディレクトリが上書きされます。 既存のコンテンツは失われます。 既定値 false です。 このパラメーターは、aspnet_compiler.exe の -f スイッチに相当します。
KeyContainer	省略可能な String 型のパラメーターです。 厳密名キー コンテナーを指定します。
KeyFile	省略可能な String 型のパラメーターです。 厳密名キー ファイルの物理パスを指定します。
MetabasePath	省略可能な String 型のパラメーターです。 アプリケーションの IIS メタベースの完全パスを指定します。 このパラメーターを VirtualPath パラメーターや PhysicalPath パラメーターと一緒に使用することはできません。 このパラメーターは、aspnet_compiler.exe の -m スイッチに相当します。
PhysicalPath	省略可能な String 型のパラメーターです。 コンパイル対象のアプリケーションの物理パスを指定します。 このパラメーターを指定しなかった場合には、IIS メタベースを使用してアプリケーションの場所が判断されます。 このパラメーターは、aspnet_compiler.exe の -p スイッチに相当します。
TargetFrameworkMoniker	省略可能な String 型のパラメーターです。 使用する aspnet_compiler.exe の .NET Framework のバージョンを示す TargetFrameworkMoniker を指定します。 .NET Framework のモニカーのみ使用できます。
TargetPath	省略可能な String 型のパラメーターです。 コンパイルしたアプリケーションを格納するパスを物理パスで指定します。 指定しなかった場合、アプリケーションは、所定の場所にプリコンパイルされます。
Updateable	省略可能な Boolean 型のパラメーターです。 このパラメーターに true を設定すると、プリコンパイル対象のアプリケーションは更新可能になります。 既定値 false です。 このパラメーターは、aspnet_compiler.exe の -u スイッチに相当します。
VirtualPath	省略可能な String 型のパラメーターです。 コンパイル対象のアプリケーションの仮想パスです。 PhysicalPath を指定した場合には、物理パスがアプリケーションの場所として使用されます。 指定しない場合には、IIS メタベースが使用され、アプリケーションは既定の場所に存在すると仮定されます。 このパラメーターは、aspnet_compiler.exe の -v スイッチに相当します。

解説

上記のパラメーター以外に、このタスクは ToolTaskExtension クラスからパラメーターを継承します。このクラス自体は、ToolTask クラスから継承されます。 これらの追加のパラメーターの一覧とその説明については、「ToolTaskExtension 基本クラス」を参照してください。

使用例

AspNetCompiler タスクを使用して、ASP.NET アプリケーションをプリコンパイルするコード例を次に示します。

<Project xmlns="https://schemas.microsoft.com/developer/msbuild/2003">
    <Target Name="PrecompileWeb">
        <AspNetCompiler
            VirtualPath="/MyWebSite"
            PhysicalPath="c:\inetpub\wwwroot\MyWebSite\"
            TargetPath="c:\precompiledweb\MyWebSite\"
            Force="true"
            Debug="true"
        />
    </Target>
</Project>

参照

概念

MSBuild タスク

その他の技術情報

MSBuild タスク リファレンス