Remote App for Hyper-V (XP)

村嶋 修一 (Microsoft MVP for Virtual Machine)

公開日: 2010 年 12 月 22 日


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Windows 7 (以下 w7) に移行したくても、業務で必要なアプリケーションが Windows XP (以下 XP) でしか動作をしないので移行できないケースは良くあります。

w7 の中に Virtual PC を使って仮想の XP PC を作り、その中で XP でしか動作をしないアプリケーションを稼働させるのは良い方法です。このテクノロジーを使ったのが、XP Mode や MED-V です。
ところが、仮想 PC を稼働させるにはそれなりのマシンスペックが必要になるので、できるだけクライアント PC に余計な物はインストールしたくない場合もあるでしょう。

このような時は、リモートデスクトップを使うのがお勧めです。リモートデスクトップ接続は、Windows 7 の標準ツールとしてインストールされているので、何かを追加インストールする必要はありません。
嬉しい事に、XP はリモートデスクトップ接続を受け付ける仕組みがあるので、別のマシンでXPを稼働させ、w7 からその XP にリモートデスクトップ接続をすれば、XP 環境を w7 から使うことが出来ます。

XP のデスクトップそのものは不要で、特定のアプリケーションだけ使えれば良いのであれば、XP 上で稼働している特定のアプリケーションを RemoteApp として引っ張り出せば、XP Mode のような感じで XP アプリケーションを w7 上で使用する事が出来ます。

ここで問題になるのが XP を稼働させる環境です。物理 PC 上で稼働させても良いのですが、サーバー室が XP を稼働させる PC だらけになってしまっては本末転倒ですし、今後 XP が稼働する PC の入手は困難になっていきます。
このような場合は、Windows Server 2008 R2 が持っている仮想化機構である Hyper-V 2.0 で XP を稼働させれば設置場所に困ることはありませんし、電気代の節約にもなります。

システム構成

今回のシステム構成は以下のようになります。

ドメイン: contoso.com

AD01
ドメインコントローラー1 号機
Windows Server 2008 R2 SP1 (本コラムでは RC を使用)
AD DS
DNS

AD02
ドメインコントローラー2 号機 (耐障害性を高めるためにドメインコントローラーは複数台で運用するのが常套手段)
Windows Server 2008 R2 SP1 (本コラムでは RC を使用)
AD DS
DNS

HV01
仮想 XP を稼働させる仮想化機構
Windows Server 2008 R2 SP1 (本コラムでは RC を使用)
Hyper-V 2.0

W701-03
クライアント PC
Windows 7 SP1 (本コラムでは RC を使用)

図 - 1
SystemEnv

本コラムでは、Windows Server 2008 R2 SP1 RC と Windows 7 SP1 RC を使用していますが、SP1 は必須ではありません。



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