Office 365 レポート Web サービス

Office 365 レポート Web サービス では電子メールとスパム、ウィルス対策、コンプライアンスの状態、および Lync Online アクティビティに関する情報を、開発者が自分のカスタム サービス レポート アプリケーションや Web ポータルに統合できます。このトピックでは REST Web サービス、機能アーキテクチャ、利用できるレポート、レポートへの他のアクセス方法の概要を説明します。

最終更新日: 2015年12月7日

適用対象: Office 365

Office 365 のレポート Web サービスへようこそ

Office 365 レポート Web サービス では電子メールとスパム、ウィルス対策、コンプライアンスの状態、および Lync Online 会議とセッションを、開発者が自分のカスタム サービス レポート アプリケーションや Web ポータルに統合できます。ダウンロード可能な Microsoft Excel ブック内や Windows PowerShell コマンドレットでアクセスする、管理センターで利用できるすべてのレポートは、レポート Web サービス を使用してアクセスできます。レポート Web サービス にアクセスするユーザーは、組織の管理者権限を持っている必要があります。

管理者権限

レポートを表示できるようにするには、Office 365 での適切な権限が必要です。まだ表示できない場合は、いずれかの管理者役割を追加してもらうように組織の管理者に依頼してください。 最も低いレベルの管理者である「サービス管理者」から始めることをお勧めします。また、レポート システムを調べるためだけに使用できる別の管理者アカウントも、管理者に作成してもらうと良いでしょう。

管理ポータルのレポートは https://portal.microsoftonline.com/Reports/AllReports.aspx で入手できます。業務やユーザーが多い組織なら、より多くのデータが利用できますが、たとえ規模の小さな組織でも電子メールに多くのスパムとマルウェアが見つかることがあります。

機能アーキテクチャ

次の大まかな概念図で、レポート システムがどのように機能するか、その概要がわかります。

Office 365 Reporting Web Service のアーキテクチャ

情報をレポートする主なソースは、Exchange Online サービス、Microsoft Forefront 保護サービス、Lync Online サービス、Exchange Server メールボックス サーバー、Active Directory ドメイン サービス (AD DS) です。 さまざまなソースは、ログ情報をデータ マートに預けます。Office 365 が稼働するスケールでは、何千というサーバーがレポート システムにデータをフィードする可能性があります。

大量のデータとレプリケーションの遅延のため、データがレポートで使用可能になるまでに少し時間がかかる場合があります。通常は、数時間ですが、新しいアカウントの場合はかなり時間がかかります。これは、レポート Web サービスが実際には分単位でシステムを監視するためのものではないことを意味します。過去のリソースの使用状況の分析に向いているということです。

ひとたびレポート データがデータ マートに登場すると、要求依頼に対して レポート Web サービス に返されることができます。Office 365 管理ポータルは レポート Web サービス からもデータを取得します。

レポート Web サービスのほかに、レポートを取得できる手段は 3 つあります。既に Web サービスと管理ポータルについてはご存知ですが、Web サービスからデータを取得する、カスタマイズ可能なスプレッドシートをダウンロードすることもできます。さらに、データを Windows PowerShell スクリプトで使用する必要がある状況では、リモート Windows PowerShell によって呼び出すことができるレポート コマンドレットもあります。次の表でレポートを取得するこの 4 つの方法を比較します。

レポートの取得方法

使いやすさ

カスタマイズ可能性

取得先

Office 365 管理センター 定義済みのグラフとリスト

簡単に、対話型で状態と稼働状況をチェック。

。 日付、トリガーされたトランスポート ポリシー ルールなどによる対話型のフィルタ リング。

https://portal.office365.com/admin/default.aspx#AllReportsRootV2。レポートにアクセスするには、管理者権限のあるアカウントにログインしている必要があることに注意してください。

ダウンロード可能なスプレッドシート

詳細で柔軟な履歴データとライブ サービス データの分析 (Microsoft Excel ベースのスコアカードなど)。

。更新にはカスタマイズの再適用が必要になることがあり、内部ソース コードは公開されません。

http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=30716

レポートの PowerShell コマンドレット

スクリプトが必要。スクリプトベースの IT 管理ツールで定期的に生成されるレポートの正確なデータ。

。スクリプトベースの分析ツールに適しています。

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj200677(v=exchg.150).aspx

REST レポート Web サービス

プログラミングが必要なサービス監視ポータル。またはカスタム Office 365 サービスや Office 365 ではないサービスとの統合を必要とするスコアカード用です。

非常に高い。REST Web サービスは、ODATA2 クエリのフィルター処理とMicrosoft Visual Studio での完全なプログラミング IDE を提供します。

https://reports.office365.com/ecp/reportingwebservice/reporting.svc

これらの 4 つの異なるデータ取得方法で、すべてのレポートが同じデータを返すことをどのように確認できるのでしょうか。スプレッドシートと管理ポータルはどちらも レポート Web サービス を呼び出します。レポート Web サービス は次に Windows PowerShell コマンドレットを呼び出します。これらのコマンドレットをユーザーが直接呼び出すこともできます。データマートに直接アクセスするのは Windows PowerShell コマンドレットのみなので、データの取得方法にかかわらず、どのレポートにも同じデータが含まれることが保証されるのです。

レポート Web サービス はデータセンターの Exchange Server フロントエンド サーバーにより処理されますが、これにより、いくつかの影響があります。1 つは電子メール アクセスがダウンすると、レポートもたいていダウンします。また、Exchange Server には応答を「調整」する形でのネットワーク帯域幅保護がありますが、これが時折 レポート Web サービス に影響することがあります。ただし、大量の詳細データを非常に短時間に要求しない限り、これに影響されることはほとんどありません。

サービス記述ドキュメントおよび MailFilterList レポート

レポート Web サービスは組織のサブスクリプション オプション、構成設定、およびユーザー権限を使用してレポートと、レポートで利用できるオプションに対するアクセスを制御します。

レポート Web サービス にアクセスするアプリケーションは、Web サービスに 2 つの初期要求を行う必要があります。1 つはサービス記述ドキュメントである reporting.svc です。この XML ドキュメントにより、認証済みユーザーがアクセスを許可されているレポートはどれかがアプリケーションにわかります。そのレポートが reporting.svc ドキュメントにあれば、ユーザーはアクセスできます。詳細については、「Office 365 レポート Web サービスの reporting.svc 文書」をご覧ください。

アプリケーションが通常行う 2 番目の要求は、MailFilterList レポートの取得です。これはカスタム アプリケーションが機能するために極めて重要です。MailFilterList レポートは、他のレポートと共に使用されるストリング値の複数のカテゴリを提供します。詳細については、「MailFilterList レポート」をご覧ください。

レポート Web サービスで入手できるレポート

次の表に、Web サービスで入手可能なレポートを示します。「Office 365 レポート Web サービスで利用できる Exchange レポート」および「Office 365 レポート Web サービスで利用できる Lync レポート」では詳細情報がご覧頂いただけます。

レポート

説明

ConnectionbyClientType* レポート
ConnectionbyClientTypeDetail* レポート

レポート期間中に組織のユーザーにより使用される電子メール クライアントのアクセス方法の数と種類です。たとえば、Outlook Web Access、Exchange Web サービスなどがあります。

CsActiveUser* レポート

レポート期間中にアクティブで、ログインした Lync Online ユーザーの数です。

CsAVConferenceTime* レポート
CsP2PAVTime* レポート

レポート期間中に、Lync Online 会議に参加した組織のユーザーがログインしていた時間の長さです。

CsConference* レポート
CsP2PSession* レポート

レポート期間中の Lync Online 会議とピアツーピア セッションの数です。

GroupActivity* レポート

作成されるか削除された Office 365 ユーザー グループに関する、示されている期間中の要約です。

MailboxActivity* レポート
GroupActivity* レポート

作成されるか削除された Office 365 ユーザーに関する、示されている期間中の要約です。Active Directory ドメイン サービス (AD DS) レプリケーションを行うと、この情報を最新のものにするのに時間がかかる場合があります。

MailboxUsage レポート
MailboxUsageDetail レポート

組織のユーザーのメールボックスに関する要約と詳細な統計情報です。

MailDetail レポート

これは、サービス ドキュメントに表示されるものですが、何もデータを返しません。それで、これを呼び出さないようにしてください。

MailDetailDlpPolicy レポート

データ損失防止 (DLP) ポリシー ルールをトリガーしたメッセージに関する詳細です。

MailDetailMalware レポート

着信および発信電子メール内で検出されたマルウェアを含むメッセージです。

MailDetailSpam レポート

着信および発信電子メールで検出された、スパムが含まれているメッセージです。

MailDetailTransportRule レポート

個々の電子メール メッセージの処理に使用された Exchange Server のトランスポート ルールです。

MailFilterList レポート

他のレポートを要求するときにオプションとして使用する定義済み文字列定数です。

MailTrafficPolicy レポート

DLP ポリシー ルールをトリガーしたメッセージです。

MailTraffic レポート

組織の外部ドメインとの間でやり取りしたメールの量です。

MailTrafficSummary レポート

上位ユーザー、イベント、検出されたマルウェアなどを一覧表示するレポートの広範囲に及ぶ選択肢です。

MailTrafficTop レポート

メッセージを送信および受信した量が多いユーザーです。

MessageTrace レポート
MessageTraceDetail レポート

特定の電子メールが Office 365 システム経由で転送された方法の、段階ごとの詳細な履歴です (配信に関する問題の診断に役立てるため)。

MxRecordReport レポート

MX DNS レコードの現在の設定と状態を返します。

OutboundConnectorReport レポート
ServiceDeliveryReport レポート

組織で定義された送信メール コネクタの現在の設定と状態に関する情報です。

StaleMailbox レポート
StaleMailboxDetail レポート

指定された時間内にアクセスされていないメールボックスの詳細と要約数です。

その他の技術情報