モバイル デバイス エミュレーターをセットアップする

最終更新日: 2010年4月8日

適用対象: SharePoint Foundation 2010

この記事の内容
Microsoft Device Emulator Manager およびエミュレーターがインストールされていることを確認する
エミュレーターとコンピューターの同期
エミュレーターの使用

このトピックでは、Microsoft SharePoint Foundation ソリューションへのモバイル アクセスをテストできるように、モバイル デバイス エミュレーターをインストール、構成、および使用する方法について説明します。エミュレーターとこれをサポートするアプリケーションは、開発コンピューターまたは異なるコンピューターにインストールできます。異なるコンピューターを使用する場合、Microsoft Visual Studio がインストールされている必要はなく、64 ビットである必要もありません。

重要重要

このトピックに記載されている操作を実行する前に、コンピューターの Administrators グループのメンバーとしてログインする必要があります。

Microsoft Device Emulator Manager およびエミュレーターがインストールされていることを確認する

コンピューターに Visual Studio の Professional Edition または Team System Edition がインストールされている場合、Microsoft Device Emulator Manager および各種エミュレーターが既にインストールされている可能性があります。これらがインストールされている場合、Visual Studio の [ツール] メニューに [デバイス エミュレーター マネージャー] が表示されます。このメニュー項目がない場合、デバイス エミュレーター マネージャーをインストールするには、Visual Studio インストールの "修復" を実行するのが最適です。これは、コントロール パネルで行います。厳密な手順は、Visual Studio のバージョン、Windows のバージョン、およびコントロール パネルのクラシック表示を使用しているかどうかによって異なります。ただし、基本は同じです。インストールされているアプリケーションのリストで Visual Studio を強調表示し、[修復] オプション ([変更] と呼ばれる場合もあります) をクリックします。場合によっては、インストールを削除するか修復するかについて、インストール ウィザードから再び確認が求められます。その場合も修復を選択します。標準インストール ("高速" と呼ばれる場合もあります) と高度な (またはカスタム) インストールのどちらかを選択するように要求されたら、高度/カスタムを選択します。機能のツリー表示において、使用するすべてのプログラミング言語の分岐内で、スマート デバイスのサポートを有効にします。ウィザードが終了するまで、ウィザードのプロンプトに従います。このプロセスによって、エミュレーター マネージャーと、"イメージ" と呼ばれる各種のデバイス エミュレーターがインストールされます。

コンピューターに Visual Studio がインストールされていない場合 (または、スマート デバイス開発をサポートしないエディションでインストールされている場合)、かつ、そのインストールが不要な場合は、以下の 2 つの手順に示すように、Microsoft Device Emulator Manager をスタンドアロン アプリケーションとしてインストールし、特定のデバイス エミュレーター (イメージ) をインストールできます。

Microsoft Device Emulator 3.0 をインストールする

  1. Microsoft ダウンロード センターに移動し、"Microsoft Device Emulator" を検索します。Microsoft Device Emulator 3.0 のダウンロード ページに移動し、実行可能ファイルをダウンロードします。実行可能ファイルは、64 ビット コンピューターと 32 ビット コンピューターでそれぞれ異なります。64 ビット ファイルの名前には "Vista" が含まれている可能性がありますが、Windows のすべての 64 ビット バージョンに適用されます。

  2. ダウンロードした後、Windows Vista コンピューターまたは Windows Server 2008 コンピューターでは、実行可能ファイルを右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。それ以外のコンピューターでは、実行可能ファイルをダブルクリックします。インストール ウィザードの指示に従って、インストールを実行します。

  3. %ProgramFiles%\Microsoft Device Emulator\1.0\dvcemumanager.exe にある実行可能ファイルへのデスクトップ ショートカットを作成します (64 ビット コンピューターの場合は、Program Files (x86)\ ... フォルダーにあります)。ショートカットに Microsoft Device Emulator 3.0 という名前を付けます。

エミュレーター イメージをインストールする

  1. Microsoft ダウンロード センターに移動し、"エミュレーター イメージ" を検索します。Smartphone、Pocket PC、および Windows Mobile の各種バージョンに応じて、ダウンロード可能なイメージが用意されています (これらの多くは、スマート デバイスをサポートする Visual Studio をインストールすると自動的にインストールされます。そのため、このようなエミュレーターを多数使用する場合は、各エミュレーター イメージを個別にインストールするより、コンピューターに Visual Studio をインストールする方が簡単です)。

  2. ダウンロードする必要があるイメージのダウンロード ページの指示に従って、イメージをインストールします。Windows Mobile 6.1 をインストールする方法の詳細については、「Windows Mobile 6 エミュレーターをインストールする」を参照してください。

エミュレーターとコンピューターの同期

電子メール アプリケーションなど、コンピューター上のアプリケーションと同期する必要がある物理デバイスの場合とまったく同様に、デバイス エミュレーターの同期サポートをインストールする必要があります。エミュレーターとコンピューターを実際に同期させることはありませんが、同期ソフトウェアにより、エミュレーターは既存のネットワークやコンピューターのインターネット接続を使用できるようになります。必要な同期アプリケーションは、コンピューター上の Windows のバージョンによって異なります。使用しているコンピューターに適した以下のリンクを選択してください。

  • Windows Server 2008

  • Windows Vista

  • Windows XP 以前のオペレーティング システム システム

注意

一部のエミュレーターは、Microsoft Virtual PC など、仮想化ソフトウェア製品を利用した仮想マシンとしても使用できます。仮想マシンとして使用する場合、同期ソフトウェアは必要ありません。このトピックでは、エミュレーターのこのような使用方法については説明しません。

Windows Server 2008

Windows Server 2008 の同期サポートは、Microsoft Windows Mobile デバイス センター 6 によって提供されます。デスクトップ エクスペリエンスがインストールされるまで、これをインストールすることはできません。デスクトップ エクスペリエンス機能がまだインストールされていない場合は、次の手順を実行します。

デスクトップ エクスペリエンスをインストールする

  1. デスクトップ エクスペリエンスをインストールするには、次の手順を実行します。

    1. [スタート] をクリックし、[管理ツール] に移動し、[サーバー マネージャー] をクリックします。

    2. コンソール ツリーで、[機能] をクリックし、[機能の追加] をクリックします。

    3. 詳細ウィンドウで、[デスクトップ エクスペリエンス] チェック ボックスをオンにします。

    4. [次へ] をクリックし、[インストール] をクリックします。

    5. インストールが完了したら [閉じる] をクリックし、コンピューターを再起動します。

  2. 「Windows Vista」の「Microsoft Windows Mobile デバイス センター 6.x をインストールする」の手順を引き続き実行します。

Windows Vista

Windows Vista を実行しているコンピューターの同期サポートは、Microsoft Windows Mobile デバイス センターで提供されます。次の手順に従って Windows モバイル デバイス エミュレーターをインストールします。

Microsoft Windows Mobile デバイス センター 6.x をインストールする

  1. Microsoft ダウンロード センターに移動し、"Windows Mobile デバイス センター" を検索します。

  2. 最新のリリースが先頭になるように、検索結果を公開日で並べ替えます。最新のリリースのダウンロード ページに移動します。このページには、"Windows Vista 用 Microsoft Windows Mobile デバイス センター 6.x (nn ビット)" のようなタイトルが示されています。ここで、nn は "32" または "64" です。使用している 32 ビット コンピューターまたは 64 ビット コンピューターに適したバージョンを選択します。

  3. 実行可能なインストール ファイルをダウンロードします。そのファイルを右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。インストール ウィザードによって、アプリケーションがインストールおよび構成されます。

Windows XP 以前のオペレーティング システム システム

Windows XP、Windows Server 2003、および以前のバージョンの Windows コンピューターの同期サポートは、Microsoft ActiveSync 4.5 によって提供されます。次の手順に従って、Active Sync 4.5 をインストールします。

Microsoft ActiveSync 4.5 をインストールする

  1. エミュレーターをホストするコンピューターの Administrators グループのメンバーとしてログインします。

  2. Microsoft ダウンロード センターに移動し、"ActiveSync 4.5" を検索します。

  3. ダウンロード ページに移動し、アプリケーションをダウンロードします。場合によっては、Windows Mobile に関するニュースレターへの登録が要求されます。ニュースレターの購読は、いつでも解除できます。

  4. ダウンロードしたファイルをダブルクリックし、インストール ウィザードの指示に従ってインストールを実行します。

エミュレーターの使用

エミュレーターを使用するには、エミュレーターの開始と接続、同期アプリケーションの開始、エミュレーターの "クレードルへの接続" を行い、エミュレーター上でモバイル アクセス可能なページを参照します。以下の手順は、その方法を示しています。

注意

Windows Mobile 6.x のエミュレーターを使用している場合、「エミュレーターを起動する」の最初のステップは多少異なります。「Windows Mobile 6 エミュレーターをインストールする」の同じ名前の手順を参照してください。

エミュレーターを起動する

  1. コンピューターに Visual Studio がインストールされている場合は、それを起動し、[ツール] メニューの [デバイス エミュレーター マネージャー] をクリックします。Visual Studio がインストールされていない場合は、デスクトップにインストールした [Microsoft Device Emulator 3.0] ショートカットをダブルクリックします。

  2. デバイス マネージャーで、エミュレーターを右クリックし、[接続] をクリックします。エミュレーターが個別のウィンドウで開きます。

  3. コンピューターが Windows Server 2008 または Windows Vista を実行している場合は、[スタート] メニューの [Windows Mobile デバイス センター] をクリックします。その他のオペレーティング システムの場合は、[スタート] メニューの [すべてのプログラム] をクリックし、[Microsoft ActiveSync] をクリックします。アプリケーションが開き、エミュレーターが "クレードルに接続" されるのを待機します。

  4. [デバイス エミュレーター マネージャー] で、上記で接続したのと同じエミュレーターを右クリックし、[クレードルに接続] を選択します。

  5. Microsoft ActiveSync がインストールされているか、Microsoft Windows Mobile デバイス センターがインストールされているかに応じて、以下の手順のどちらかを使用して、同期アプリケーションを接続します。

    ActiveSync と同期する

    1. エミュレーターをクレードルに接続すると、ActiveSync がエミュレーターを自動的に検出して、新しいパートナーシップ ウィザード (または同期セットアップ ウィザード) を開始することがあります。その場合は、次の 3 つのステップを省略します。ただし、一般には、ActiveSync を初めて使用する場合は、最初に接続ウィザードを実行する必要があります。

    2. [ファイル] メニューの [接続の設定] をクリックします。

    3. [接続の設定] ダイアログ ボックスで、[接続] をクリックして、接続ウィザードを開始します。

    4. ウィザードで [次へ] をクリックし、クレードルに接続されたエミュレーターが検出されるのを待機します。エミュレーターが検出されると、新しいパートナーシップ ウィザード (または同期セットアップ ウィザード) が開きます。

    5. どちらのウィザードが開いたかに応じて、次の 2 つの手順のどちらかのステップを実行します。

      新しいパートナー ウィザード

      • 新しいパートナー ウィザードで、[ゲスト パートナーシップ] をクリックし、[次へ] をクリックします。エミュレーターとホスト コンピューターが同期します。この処理には 1 ~ 2 分かかる場合があります。ウィザードが終了すると、エミュレーターの使用を開始できます。

      同期セットアップ ウィザード

      1. 同期セットアップ ウィザードで、[直接 ... と同期します] のオプションをオフにし、[次へ] をクリックします。

      2. 次のページで、リストされているすべての同期オプションをオフにして、[次へ] をクリックします。

      3. [終了] をクリックしてウィザードを終了します。エミュレーターとホスト コンピューターが同期します。この処理には 1 ~ 2 分かかる場合があります。ウィザードが終了すると、エミュレーターの使用を開始できます。

    Microsoft Windows Mobile デバイス センターと同期する

    1. エミュレーターをクレードルに接続すると、Mobile デバイス センターがエミュレーターを検出し、それに自動的に接続することがあります。その場合は、次の 4 つのステップを省略します。ただし、一般には、Mobile デバイス センターを初めて使用する場合には、接続を開始する必要があります。

    2. Mobile デバイス センターのメイン画面で、[モバイル デバイスの設定] にマウスを置いて拡大し、[接続の設定] をクリックします。

    3. [接続の設定] ダイアログ ボックスで、[USB 接続を有効にする] をオフにします。

    4. [以下のいずれかの接続を有効にする] をオンにして、ドロップダウン リストの [DMA] をクリックします。

    5. [OK] をクリックすると、Mobile デバイス センターがエミュレーターに接続します。この処理には少しだけ時間がかかることがあります。

    6. Mobile デバイス センターが接続したことが示されたら、[デバイスのセットアップ] をクリックして Windows Mobile とのパートナーシップのセットアップ ウィザードを開始します。

    7. 同期する項目を特定するためのプロンプトが表示されたら、すべてのオプションをオフにして、[次へ] をクリックします。

    8. デバイス名の入力が求められた場合はデバイス名を指定し、[セットアップ] をクリックします。ウィザードが終了すると、エミュレーターの使用を開始できます。

ページへ移動する

  1. エミュレーターの UI を使用して、Internet Explorer などのブラウザーを開始します。

  2. テストするページに移動します。SharePoint Web サイトのページの場合は、通常、コンピューター クライアントの場合と同じ URL に移動します。モバイル デバイスを使用していることがランタイムによって検出され、モバイル バージョンのページに自動的にリダイレクトされます。ページが Web パーツ ページの場合、モバイル アダプターが存在するWeb パーツは、アダプターによってレンダリングされます。