PerformancePoint Services での開発シナリオ

最終更新日: 2011年6月3日

適用対象: SharePoint Server 2010

適用先: PerformancePoint Services for SharePoint Server (Enterprise バージョン)
Microsoft SharePoint Server 2010 の PerformancePoint Services の開発では、API を使用して PerformancePoint Services のネイティブ機能を拡張できます。たとえば、医療業界向けに最適化されたカスタム レポートの表示を作成し、それを再利用可能な垂直的ソリューションに統合できます。

サポートされる拡張機能は、以下の図のように、フロントエンド Web サーバー上またはアプリケーション サーバー上の PerformancePoint Services アプリケーション インスタンス内で動作します。

図 1. PerformancePoint Services 拡張機能アーキテクチャ

PerformancePoint Services 機能拡張ポイント

PerformancePoint Services は次の開発シナリオをサポートしています。

レポート、フィルター、および表形式データ ソースの拡張機能の作成

カスタム PerformancePoint Services オブジェクトの拡張機能を作成できます。これは、プロパティにカスタム値が定義されているネイティブな ReportView オブジェクト、Filter オブジェクト、または DataSource オブジェクトです。通常、カスタム拡張機能には、レンダラーまたはプロバイダー、エディター アプリケーション、および拡張機能のメタデータという 3 つのコンポーネントが含まれます。

レンダラーまたはプロバイダー

拡張機能の種類によって、レンダラーまたはプロバイダーのどちらを使用するかが決まります。レポートおよびフィルター拡張機能はレンダラーを使用し、フィルターおよびデータ ソース拡張機能はプロバイダーを使用します。

  • レポート拡張機能には、レポートの表示のためにレンダラーが必要です。

  • フィルター拡張機能には、基になっているデータ ソースに接続するためのデータ プロバイダーと、選択コントロールのためのレンダラーが必要です。レンダラーは、カスタム レンダラーでもネイティブ PerformancePoint Services レンダラーでもかまいません。

  • データ ソース拡張機能には、基になっているデータ ソースに接続するためのプロバイダーが必要です。

エディター アプリケーション

カスタム エディターを使用すると、ユーザーはカスタム オブジェクトに対するプロパティを定義できます。エディターは、PerformancePoint ダッシュボード デザイナーから開いたり、PerformancePoint コンテンツ リスト、PerformancePoint データ接続ライブラリなど、リポジトリ内の項目から開いたりできます。カスタム エディター (および他のサポートされるカスタム アプリケーション) は、サーバー上の PerformancePoint Services アプリケーション インスタンス内で動作し、BIMonitoringServiceApplicationProxy オブジェクトまたは SPDataStore オブジェクトを呼び出して、コンテンツの作成または処理を行います。エディターの詳細については、「カスタム PerformancePoint Services オブジェクトのエディター」を参照してください。

注意

PerformancePoint Web サービス を使用してリモート アクセスを行うシナリオは正式にサポートされていません。クライアント アプリケーションで PerformancePoint Services にアクセスできるようにするには、サーバー上で動作するカスタム Web サービスを作成できます。この Web サービスはクライアント アプリケーションからの呼び出しを受け取り、PerformancePoint Services API を呼び出すことができます。

拡張機能のメタデータ

インストール プロセスの間に、PerformancePoint Services web.config ファイルで拡張機能のメタデータを指定する必要があります。メタデータには、type、subType、RendererClass、EditorURI、Resources の各属性が含まれます。詳細については、「[方法] PerformancePoint Services の拡張機能を手動で登録する」を参照してください。

スコアカードの変換の作成

変換は、データ ソースをクエリする前、データ ソースをクエリした後、またはスコアカードを Web パーツに表示する前に、スコアカードの外観、内容、または機能を変更します。詳細については、「PerformancePoint Services スコアカード変換の概要」を参照してください。

関連項目

概念

PerformancePoint Services の基礎知識

その他の技術情報

Windows Vista、Windows 7、および Windows Server 2008 で SharePoint 2010 の開発環境をセットアップする

PerformancePoint Services のカスタム オブジェクトを作成する

SharePoint Server 2010 の PerformancePoint Services のコード例