サード パーティ IFilter を使用するように FAST Search Server for SharePoint を設定する

最終更新日: 2010年9月20日

適用対象: SharePoint Server 2010

この記事の内容
user_converter_rules.xml Configuration ファイルについて
サード パーティ IFilter を使用するように FAST Search Server を設定する
user_converter_rules.xml のファイル形式
例: MP3 ファイル用のカスタム IFilter の使用

適用先: Microsoft FAST Search Server 2010 for SharePoint
FAST Search Server 2010 for SharePoint では、何もせずに、または Advanced Filter Pack を有効にすることにより、非常に多くのファイルの種類をクロールしてインデックスを作成できます。ただし一部のファイルの種類では、サード パーティ IFilter を使用する必要があります。サード パーティ IFilter を使用する場合は、IFilter を Windows Search に登録したり、アイテムを正しく処理できるように user_converter_rules.xml ファイルを設定したり、ファイルの種類が FAST Search Content Search Service アプリケーションから除外されていないことを確認したりする必要があります。詳細については、「コンテンツ インデックスにファイルの種類を含める (FAST Search Server 2010 for SharePoint)」を参照してください。

ここでは、次の順序で、サード パーティ IFilter を使用するように FAST Search Server 2010 for SharePoint を設定する方法について説明します。

user_converter_rules.xml Configuration ファイルについて

既定では、コンテンツ リポジトリからのファイ名拡張子は無視され、形式検出は、アイテムの生のコンテンツに基づいて行われます。このため、アイテム処理パイプラインで、実際のコンテンツに基づいてファイル名拡張子を正しく設定します。アイテム処理パイプラインでは、user_converter_rules.xml 構成ファイルを使用して、特定のファイル名拡張子を持つアイテムを適切な IFilter に渡します。形式検出は、既定でサポートされているファイル形式に限定されるので、サード パーティ IFilter に関してこの構成を更新して、アイテムを正しく処理する必要があります。

ヒントヒント

また、user_converter_rules.xml 構成ファイルを使用して、特定のファイルの種類の拡張子の自動形式検出を無効にできます。これにより、特定のファイルの種類を示すコンテンツが、そのファイルの実際のコンテンツに基づいて間違って分類されないようにすることができます。この具体的な例は、パイプラインでカスタム XML マッピングを有効にしている場合です。一部の XML コンテンツには、有効な XML 宣言がなく、HTML でよく使用される要素名を含んでいる場合があります。この場合、クロールされた XML アイテムが、HTML アイテムと間違われる可能性があります。このような構成を適用する方法の例については、「カスタム XML アイテム処理」を参照してください。

サード パーティ IFilter を使用するように FAST Search Server を設定する

サード パーティ IFilter を使用するように FAST Search Server を設定するには

  1. FAST Search Server 2010 for SharePoint ファーム内の各サーバーにカスタム IFilter をインストールします。インストーラーによっては、この手順に次の手順のすべてまたは一部が自動的に含まれる場合があります。

  2. Registering Filter Handlers (英語)」で説明している方法で、IFilter を Windows Search に登録します。ほとんどのサード パーティ IFilter のインストーラーは、この手順を自動的に実行します。ただし、レジストリ エントリが正しいことを確認する必要があります。「Registering Filter Handlers (英語)」の手順に従って、FAST Search Server 2010 for SharePoint ファームの各サーバーで、ファイルの種類をサード パーティ IFilter に関連付けます。

  3. FAST Search Server 2010 for SharePoint 管理サーバーで、%FASTSEARCH%\etc\config_data\DocumentProcessor\formatdetector\user_converter_rules.xml を編集します。サード パーティ IFilter がサポートする拡張子、MIME の種類、および形式の説明を更新する必要があります。

    注意

    構成ファイルを変更するには、FAST Search Server 2010 for SharePoint がインストールされているコンピューターで FASTSearchAdministrators ローカル グループのメンバーである必要があります。

    重要重要

    このファイルへの変更は、FAST Search Server 2010 for SharePoint の更新プログラムまたは Service Pack をインストールすると、上書きされ、失われます。

    この構成ファイルは、標準の FAST Search Server 2010 for SharePoint バックアップ手順ではバックアップされません。変更内容が失われないようにするためには、変更後にこのファイルを必ずバックアップします。

    FAST Search Server 2010 for SharePoint の更新プログラムまたは Service Pack をインストールした場合は、必ず構成ファイルを再び変更してください。

  4. user_converter_rules.xml 構成ファイルをバックアップします。このファイルは、FAST Search Server 2010 for SharePoint の構成バックアップ/復元処理に含まれていません。

  5. FAST Search Server 2010 for SharePoint 管理サーバーで、コマンド psctrl reset を実行して、システムで現在実行されているアイテム プロセッサをリセットします。

user_converter_rules.xml 構成ファイルは、起動時とコマンド psctrl reset を実行した後にアイテム プロセッサによって読み取られます。

user_converter_rules.xml のファイル形式

次に、user_converter_rules.xml の基本構造を示します。

<ConverterRules>
    <IFilter>
        <trust>
            <ext name='extensionName' mimetype='mimeType' />
        </trust>
    </IFilter>
    <MimeMapping>
        <mime type='mimeType' />
    </MimeMapping>
</ConverterRules>

XML 構文の詳細については、「Item Conversion Rules スキーマ」を参照してください。

例: MP3 ファイル用のカスタム IFilter の使用

次の例では, .mp3 形式ファイルを IFilter フレームワークに渡します。

<ConverterRules>
    <IFilter>
        <trust>
            <ext name=".mp3" mimetype="audio/mpeg" />
        </trust>
    </IFilter>
    <MimeMapping>
        <mime type="audio/mpeg">MPEG Audio</mime>
    </MimeMapping>
</ConverterRules>

この構成が展開されると、ファイル名拡張子が .mp3 のアイテムは、その拡張子について Windows Search に登録されているサード パーティ IFilter に転送されます。MIME の種類は、audio/mpeg に設定され、format という名前の管理プロパティには、文字列 "MPEG Audio" が追加されます。

関連項目

概念

Item Conversion Rules スキーマ

その他の技術情報

ドキュメントの変換