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ダイヤル トーンの移植性

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-03-14

Microsoft Exchange Server 2007 のダイヤル トーンの回復機能は以下のとおりです。

  • データベース、サーバー、およびサイトの損失シナリオに対する制限付きのビジネス継続性ソリューションを提供します。
  • 回復処理中に、ユーザーがサーバーに格納されている通常のデータにアクセスしなくても、電子メール メッセージを送受信できるようにします。
  • Exchange 管理者が、電子メール機能を完全に失うことなく、時間的な余裕を持って回復処理を進め、通常のメールボックスのデータをオンラインできるようにします。
  • ユーザーが、オフライン フォルダ ファイル (.ost ファイル) に格納されている電子メールに制限付きでアクセスできるようにします。
  • 回復したデータベースが再度オンラインになった後に、ダイヤル トーン データベースと回復されたデータベースを単一の最新メールボックス データベースに結合できます。

Exchange 2007 のダイヤル トーンには移植性があるため、Exchange 組織内のどの Exchange 2007 メールボックス サーバーでもダイヤル トーンの回復が実行可能で、ダイヤル トーンの回復シナリオをさらに拡張できます。

ダイヤル トーンの移植性と関連したダイヤル トーンの回復の動作

新たに導入された Exchange ダイヤル トーンの移植性機能には以下のような特徴があります。これにより、サーバーおよびサイト レベルの障害について、既存のダイヤル トーンよりも高度な障害回復シナリオが可能になります。

  • 代替サーバー上で、効率的にダイヤル トーン メールボックスを作成できます。
  • Microsoft Office Outlook 2007 クライアント プロファイルを自動的に再構成して、新しいメールボックスへのユーザー アクセスを確実にします。
  • ウィザードまたは一連の管理シェル タスクを使って、回復された通常のデータとダイヤル トーン メールボックス データを結合できます。

ダイヤル トーンの移植性によって、ユーザーのメールボックスの内容にアクセスしなくても、そのメールボックスを移動できます。これにより、使用できなくなったサーバー上に存在していたユーザーのメールボックスを代替サーバーで保持できるようになります。Outlook 2007 および Exchange 2007 自動検出サービスにより、クライアントは接続時に新しいサーバーへリダイレクトされるため、ユーザーを新しいサーバーへリダイレクトするように Outlook プロファイルを変更する必要があるという以前の要件はなくなりました。ユーザーは、この新しいサーバーに移動され、すぐに電子メール メッセージを送受信できるようになります。この場合、別の代替方法としては、既存のメールボックス サーバーに新しいメールボックス データベースを作成する方法があります。作成後、ユーザーを既存のサーバーに移動できます。

note注 :
ダイヤル トーン データベースを作成すると、すべてのメッセージが失われるだけでなく、ルール、フォーム、ビュー、およびその他のメールボックス メタデータもすべて失われます。データベースのリセット時に失われるエンド ユーザーの構成情報の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の文書番号 282496「Exchange メールボックス データベースをリセットする際の注意事項と適切な運用方法」を参照してください。この情報は、ダイヤル トーン データを元のデータベースに結合する場合、結合処理中に回復されます。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。