ロータス ノーツから Exchange 組織に移行するためのベスト プラクティス

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2006-09-01

ロータス ノーツ ディレクトリおよびメッセージング システムから、Active Directory ディレクトリ サービスおよび Microsoft Exchange Server 2007 に移行するプロセスは、次の 3 つのフェーズに分けられます。

  • 計画と準備
  • 相互運用
  • 移行

第 1 フェーズの計画と準備には、以下の作業が必要です。

  • 現在のメール環境に関する情報の収集
  • Microsoft およびサード パーティの統合および移行ツールと、それらの機能に関する調査
  • Active Directory と Exchange 2007 についての計画
  • このフェーズでは、相互運用および移行ツールをインストールおよび構成するために必要な情報を収集します。現在のネットワーク設計、トポロジ、および帯域幅が新しいメッセージング環境に適しているかどうか、Microsoft Exchange サーバーをどこに配置するか、および共存期間中にディレクトリ同期とメール ルーティングを行うためにどの Microsoft Exchange サーバーとロータス ドミノ サーバーを接続するかを判断します。

このフェーズでは、全体の計画とスケジュールも定義します。計画は運用環境を可能な限り厳密にシミュレートする環境でテストする必要があります。

第 2 フェーズの相互運用は、一部のユーザーは Microsoft プラットフォームに移行されているが、他のユーザーはまだロータス ノーツを使用している段階です。これらの 2 つの環境では、ディレクトリ情報を同期させるため、および空き時間検索を実行するために、Microsoft から入手できる相互運用ツールを使用します。ロータス ドミノ 6.x および 7.x サーバーと Exchange 2007 サーバーとの間では、SMTP (簡易メール転送プロトコル) でメールがルーティングされます。

相互運用を計画する際に考慮する必要のある問題には、以下のものがあります。

  • メッセージ パスを保持して連続的なメッセージ転送を維持する   相互運用中、ユーザーは他の企業ユーザーからの電子メールやインターネット メールの受信者との間の電子メールをルーティングおよび受信できる必要があります。受信者のメール プラットフォームにかかわらず、メッセージが正しい宛先へ確実に転送されるようにします。
  • ディレクトリ情報を同期して整合性のある最新のアドレス帳情報を維持する   ユーザーが電子メール メッセージを送信するとき、ユーザーはユーザーの現在の電子メール アドレスにアクセスできます。この要件の結果として、共存期間中は両方のディレクトリでユーザーと配布先のリストとグループが維持される必要があります。
  • 予定表情報を同期してすべてのユーザーに最新の空き時間情報を提供する   多くの企業は、ロータス ドミノの予定表管理コンポーネントを会議をスケジュールするための主な手段として使用しています。共存期間中にこの機能を使用できることが必要です。この機能により、ユーザーは他のユーザーがいつ会議に出席可能かを確認し、会議出席依頼をメール環境間で転送することができます。

第 3 フェーズの移行では、ユーザーをロータス ドミノ メッセージング プラットフォームから Exchange 2007 に移行します。ユーザーを一括で移行すると、移行とトレーニングの方法論を経験に基づいて変更および更新することができます。また、この方法では新しいプラットフォームに移行されるユーザーの数が制限され、したがって新しいユーザーからヘルプ デスクへの問い合わせの数が減少します。ユーザーとそのアシスタントが最小限の障害で共同作業を継続するために、ユーザーのワークグループや場所に基づいて一括処理を行う必要があります。

一括で移行している間も、移行中のユーザーにはメールを送信し、両方のシステムのユーザーの空き時間情報を確認することができる機能が必要です。すべてのユーザーを Exchange に移行したら、相互運用フェーズと移行フェーズは完了します。

詳細情報

これらのフェーズや、相互運用およびロータス ドミノから Exchange への移行に役立つ Microsoft 提供ツールの詳細については、Microsoft TechNet のマイクロソフト コラボレーション プラットフォームへの移行に関するリソースについてのページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。