Restore-Mailbox

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2009-05-14

回復用ストレージ グループに復元されたデータベースからメールボックスの内容を抽出するには、Restore-Mailbox コマンドレットを使用します。

構文

restore-Mailbox -Identity <MailboxIdParameter> -RSGDatabase <DatabaseIdParameter> [-AllContentKeywords <String[]>] [-AllowDuplicates <SwitchParameter>] [-AttachmentFilenames <String[]>] [-BadItemLimit <Int32>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-ContentKeywords <String[]>] [-EndDate <DateTime>] [-ExcludeFolders <MapiFolderPath[]>] [-GlobalCatalog <Fqdn>] [-IncludeFolders <MapiFolderPath[]>] [-Locale <CultureInfo>] [-MaxThreads <Int32>] [-RecipientKeywords <String[]>] [-ReportFile <LocalLongFullPath>] [-SenderKeywords <String[]>] [-StartDate <DateTime>] [-SubjectKeywords <String[]>] [-ValidateOnly <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

restore-Mailbox -Identity <MailboxIdParameter> -RSGDatabase <DatabaseIdParameter> -RSGMailbox <StoreMailboxIdParameter> -TargetFolder <String> [-AllContentKeywords <String[]>] [-AllowDuplicates <SwitchParameter>] [-AttachmentFilenames <String[]>] [-BadItemLimit <Int32>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-ContentKeywords <String[]>] [-EndDate <DateTime>] [-ExcludeFolders <MapiFolderPath[]>] [-GlobalCatalog <Fqdn>] [-IncludeFolders <MapiFolderPath[]>] [-Locale <CultureInfo>] [-MaxThreads <Int32>] [-RecipientKeywords <String[]>] [-ReportFile <LocalLongFullPath>] [-SenderKeywords <String[]>] [-StartDate <DateTime>] [-SubjectKeywords <String[]>] [-ValidateOnly <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Restore-Mailbox コマンドレットは、Microsoft Exchange Server 2007 を実行しているサーバー上の回復用ストレージ グループから、メールボックスをサポートするのに十分な容量およびリソースがある、同じ組織内に存在する Exchange 2007 メールボックス サーバー上のメールボックスに、エンド ユーザーのデータをコピーします。Restore-Mailbox コマンドレットは、サーバー上の回復用ストレージ グループの接続が解除されたメールボックスをデータのソースとして利用するだけです。また接続されたメールボックスを、データの宛先として使用します。

Restore-Mailbox コマンドレットを実行するには、使用するアカウントに Exchange サーバー管理者の役割、および送信元サーバーと送信先サーバーのローカルの Administrators グループが委任されている必要があります。アクセス許可、役割の委任、および Exchange 2007 を管理するために必要な権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

パラメータ

パラメータ 必須かどうか 種類 説明

Identity

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.MailboxIdParameter

Identity パラメータには、回復先メールボックスの ID を指定します。このパラメータは名前または GUID です。回復元メールボックスが RSGMailbox パラメータで指定されていない場合は、回復元メールボックスは回復先メールボックスと同じ Mailbox GUID を持つものと見なされます。

RSGDatabase

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.DatabaseIdParameter

RSGDatabase パラメータには、メールボックスの復元元となる回復用ストレージ データベースを指定します。次の値を使用できます。

  • データベースの GUID
  • データベース名
  • サーバー名\データベース名
  • サーバー名\ストレージ グループ\データベース名

RSGMailbox

必須

Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.StoreMailboxIdParameter

RSGMailbox パラメータには、回復元メールボックスとして使用する回復用ストレージ グループ内のメールボックスを指定します。回復元メールボックスが回復先メールボックスとは異なる場合、このパラメータは必須です。

TargetFolder

必須

System.String

TargetFolder パラメータでは、指定したメールボックスで作成されるメールボックス フォルダを指定します。回復するメールボックスが、回復用ストレージ グループ内のメールボックスと異なる場合は、Restore-Mailbox コマンドレットによってマージが実行されます。

AllContentKeywords

省略可能

System.String[]

AllContentKeywords パラメータには、以下のすべてに適用するフィルタを指定します。

  • 件名
  • メッセージ本文
  • 添付ファイルの内容

これにより、これらすべてのフィールドで OR 検索が可能になります。検索条件が件名、メッセージの本文、または添付ファイルの内容の一部である場合は、結果が返されます。

AllowDuplicates

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

AllowDuplicates パラメータは、メール アイテムが既存の項目と重複していないかどうかを確認したり、重複アイテムを削除したりすることなく、重複アイテムをコピーするために使用します。AllowDuplicates パラメータは IncludeFolders パラメータと併用することをお勧めします。

AttachmentFilenames

省略可能

System.String[]

AttachmentFilenames パラメータには、添付ファイルの名前に適用するフィルタを指定します。この文字列にはワイルドカード文字を使用できます。たとえば、"*.txt" と指定すると, .txt という拡張子が付いているアイテムをエクスポートできます。

BadItemLimit

省略可能

System.Int32

BadItemLimit パラメータには、エクスポート操作が失敗するまでにスキップする、メールボックス内の破損アイテム数を指定します。

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

Confirm パラメータを指定すると、コマンドの処理が一時停止します。処理を続行するためには管理者がコマンドの処理内容を確認する必要があります。既定値は $true です。

ContentKeywords

省略可能

System.String[]

ContentKeywords パラメータには、回復元メールボックス内のメッセージ本文および添付ファイルの内容に適用するキーワード フィルタを指定します。

EndDate

省略可能

System.DateTime

EndDate パラメータには、エクスポート元メールボックスからエクスポートされる内容に適用するフィルタの終了日を指定します。メールボックスのアイテムのうち、日付がこの終了日までのアイテムのみがエクスポートされます。特定の日付を入力する場合は、ローカル コンピュータで構成されている [地域のオプション] の設定で定義されている短い形式を使用します。たとえば、コンピュータで短い日付形式の mm/dd/yyyy を使用するように構成されている場合、2006 年 3 月 1 日を指定するには「03/01/2006」と入力します。

ExcludeFolders

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Mapi.MapiFolderPath[]

ExcludeFolders パラメータには、エクスポート処理中に除外するフォルダの一覧を指定します。フォルダは入力されたとおりに除外されます。それらはローカライズされません。たとえば、calendar フォルダを除外すると、英語版のこのフォルダのみが除外されます。他の言語では calendar が別の単語で表されるためです。

GlobalCatalog

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Fqdn

GlobalCatalog パラメータには、対象のメールボックスの検索に使用するグローバル カタログを指定します。

IncludeFolders

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.Mapi.MapiFolderPath[]

IncludeFolders パラメータには、エクスポート処理中に含めるフォルダの一覧を指定します。フォルダは入力されたとおりに含められます。それらはローカライズされません。たとえば、calendar フォルダを含めると、英語版のこのフォルダのみが含められます。他の言語では calendar が別の単語で表されるためです。

Locale

省略可能

System.Globalization.CultureInfo

Locale パラメータには、復元するメッセージのロケール設定を指定します。このフィルタを設定すると、そのロケール設定のメッセージのみが抽出されます。

MaxThreads

省略可能

System.Int32

MaxThreads パラメータには、使用するスレッドの最大数を指定します。

RecipientKeywords

省略可能

System.String[]

RecipientKeywords パラメータには、移動元のメールボックス内のアイテムの受信者をフィルタリングするためのキーワードを指定します。このフィルタでは、単語の一部が一致する場合にも、検索文字列が検出されます。これは、完全に一致する単語の検索ではありません。

ReportFile

省略可能

Microsoft.Exchange.Data.LocalLongFullPath

ReportFile パラメータには、XML レポート ログのパスとファイル名を指定します。

SenderKeywords

省略可能

System.String[]

SenderKeywords パラメータには、移動元のメールボックス内のアイテムの送信者をフィルタリングするためのキーワードを指定します。このフィルタでは、単語の一部が一致する場合にも、検索文字列が検出されます。これは、完全に一致する単語の検索ではありません。

StartDate

省略可能

System.DateTime

StartDate パラメータには、開始日を指定します。開始日は終了日よりも前である必要があります。

SubjectKeywords

省略可能

System.String[]

SubjectKeywords パラメータには、移動元のメールボックス内のアイテムの件名をフィルタリングするためのキーワードを指定します。このフィルタでは、単語の一部が一致する場合にも、検索文字列が検出されます。これは、完全に一致する単語の検索ではありません。

TargetFolder

省略可能

System.String

TargetFolder パラメータには、指定したメールボックスで作成されるメールボックス フォルダを指定します。このパラメータは、復元されたメールボックスが回復用ストレージ グループにあるメールボックスと異なる場合に必要です。(たとえば、Identity パラメータで指定される値が RSGMailbox パラメータで指定される値と異なる場合です。)この場合、Restore-Mailbox コマンドレットでマージを行います。値が同じであれば、TargetFolder パラメータは必要ありません。

ValidateOnly

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

ValidateOnly パラメータには、オブジェクトに対して発生するアクションをシミュレートするためのコマンドを指定します。既定値は $true です。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

WhatIf パラメータには、オブジェクトに対して行われる操作をシミュレートすることを指定します。WhatIf パラメータを使用することで、実際に変更を加えずに、発生する変更内容を表示することができます。既定値は $true です。

入力の種類

戻り値の種類

エラー

例外

次のコード例の 1 つ目の例では、ユーザー Scott のメールボックスを、回復用ストレージ グループ データベース MyRSGDatabase から復元します。

2 つ目の例では、John のメールボックスの内容を、Recovery フォルダの下位にある Scott のメールボックスに復元します。

3 つ目の例では、件名が "Meeting" で、本文に "business" という単語を含み、Inbox または Calendar フォルダに存在するメールのみを復元します。この例では、メールボックスが英語であることを前提としています。

最後の例では、MyRSGDatabase 内にも存在する MyDatabase メールボックス データベース内のすべてのメールボックスを一括で復元します。

Restore-Mailbox -Identity Scott -RSGDatabase MyRSGDatabase
Restore-Mailbox -Identity Scott -RSGDatabase MyRSGDatabase -RSGMailbox John -TargetFolder Recovery
Restore-Mailbox -Identity Scott -RSGDatabase MyRSGDatabase -SubjectKeywords "Meeting" -ContentKeyword "business" -IncludeFolders \Inbox,\Calendar
Get-Mailbox -Database MyDatabase | Restore-Mailbox -RSGDatabase MyRSGDatabase

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。